車載向けコイル一体型降圧DC/DCコンバータラインアップ拡充 18V動作超小型パッケージ XDL603/XDL604 シリーズ【トレックス・セミコンダクター】

2021年1月13日

　トレックス・セミコンダクター株式会社(東京都中央区代表取締役：芝宮　孝司　以下トレックス)は、コイルと制御ICを一体化し、車載信頼性規格AEC-Q100に準拠した超小型降圧 “micro DC/DC”コンバータXDL603/XDL604シリーズを開発しました。

外付け部品にセラミックコンデンサと電圧設定用の抵抗を追加するだけでDC/DCコンバータ電源回路を構成できるため、基板面積の大幅な省スペース化、開発工期の短縮に貢献します。また、コイルを内蔵したことで基板レイアウトが容易になり、輻射ノイズや回路の動作トラブルを最小限に抑えることができます。

入力電圧は3.0V～18V(絶対最大定格20V)、発振周波数は2.2MHz、0.75Vの基準電圧源を内蔵し、外付け抵抗により1.0V ~ 5.0Vの出力電圧設定が可能です。制御方式はPWM制御(XDL603)とPWM/PFM自動切替制御(XDL604)が選択できます。

ソフトスタート時間は内部で1.0ms (TYP.)に設定されており、EN/SS端子に抵抗と容量を接続することで、ソフトスタート時間を任意に設定することができます。またパワーグッド機能によって出力電圧の状態を監視することもできます。このソフトスタート時間とパワーグッド機能を組み合わせることで、シーケンス制御を行うことも可能です。

コイルと制御ICは超小型リードレスパッケージDFN3625-11B(外形寸法：2.5×3.6x h1.55mm）に封止されており(図1)、AEC-Q100に準拠したコイル一体型DC/DCでは世界最小クラスです。また、パッケージはウェッタブルフランク構造を採用しています。これにより端子側面にフィレットが形成される為、はんだ接合部の自動目視検査が可能となります。

本製品のリリースにより、車載向けコイル一体型DC/DCコンバータは5.5V品(XDL601/XDL602)、18V品(当製品)、36V品(XDL605/XDL606)がラインアップ化されました。また、本シリーズには従来型のコイル外付けタイプの単体DC/DCコンバータ(XD9263/XD9264シリーズ)のバリエーションもございます。入力電圧ラインアップの拡充、単体DC/DCとコイル一体型の二つのバリエーションにより、お客様のご用途に合わせた最適なソリューションの選択が可能となりました。

図1　パッケージDFN3625-11B (2.5×3.6xh1.55mm)