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5Gミリ波帯対応 超耐熱ポリイミドフィルムを開発【カネカ】

2020年11月18日

5Gミリ波帯対応 超耐熱ポリイミドフィルムを開発
-急拡大する5G対応素材のラインアップを拡充-

 株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:田中 稔)は5G*1高速高周波対応の超耐熱ポリイミドフィルム「ピクシオTM*2 IB」を開発しました。10月からサンプル提供を開始しており、2021年からの本格販売を予定しています。「ピクシオTM IB」は、当社の長年蓄積した高度なポリイミド開発技術で高周波帯における誘電正接*3をポリイミドフィルムで世界最高レベルの0.0025 まで低減させました。これにより高速通信を実現できる5Gのミリ波帯*4への対応が可能となりました。

 4Gの約100倍の通信速度と言われる5G対応スマートフォンが登場し、世界のスマートフォン市場における5G対応機種は今後急速に拡大する見通しです。当社は5G対応製品としてSub6帯に対応可能な「ピクシオTM SR」に、今回ミリ波帯対応の「ピクシオTM IB」を加え、ラインアップを拡充しデジタルデバイスの高機能化を支える素材として拡販してまいります。

 当社は、高速情報通信を支える素材として超耐熱ポリイミドフィルム「ピクシオTM」で高いマーケットシェアを有しておりますが、今後もガラス代替フレキシブルディスプレイ用透明ポリイミドフィルム、有機ELディスプレイTFT*5基板向けポリイミドワニス、超高熱伝導グラファイトシートなど各種ポリイミド製品で様々なソリューションを提供してまいります。

*1:第5世代移動通信システム(5th Generation)の略称。
*2:コアとなるポリイミドフィルムの両面に熱可塑性ポリイミドの接着層を施すことで優れた加工性を持つ
  超耐熱ポリイミドフィルム。2層フレキシブルプリント回路基板に使用される。2層フレキシブルプリント
  回路基板は、従来の3層基板に比べて薄型化が可能であり、さらに信頼性・寸法安定性にも優れる。
*3:材料内部の電気エネルギー損失の度合い。
*4:5Gから利用できる新しい周波数帯。5Gは「sub6帯(3.6GHz~6GHz)」と「ミリ波帯(28GHz~300GHz)」の
  2つの周波数帯に分かれる。今後はより高周波数で通信速度が速いミリ波帯の普及が進む見込みである。
*5:TFT = Thin Film Transistor 薄膜トランジスタの略称。有機EL素子の発光を制御する。

超耐熱ポリイミドフィルム「ピクシオTM IB」






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