車載用地上デジタル放送用フルセグTVチューナ「TSVNシリーズ」を開発、量産を開始【アルプス電気】

2012年6月27日

業界最小、業界初の表面実装タイプ
車載用地上デジタル放送用フルセグTVチューナ「TSVNシリーズ」を開発、量産を開始

当社は、業界最小、業界初の表面実装タイプとなる、車載用地上デジタル放送用フルセグTVチューナ「TSVNシリーズ」を開発、量産を開始いたしました。

車室内を快適な居住空間に変える、車載用TV。2011年7月のアナログ放送停波後、車載機へのデジタルTVチューナの搭載は加速し、2013年には累計約1300万台^※1が搭載されると予想されています。

車載用TVチューナには、これまで車載用高周波製品に求められてきた高受信感度、電動ミラー等によるノイズへの耐性に加え、ハイブリッドカーや電気自動に対応するため、低消費電力へのニーズが高まっています。また、車載用TVチューナが搭載されるカーナビゲーションへは、Wi-Fi搭載など多機能化により車載機器内の部品点数が増加したことで、これまで以上に実装面積の縮小や小型化などが求められます。

これら市場ニーズを受け、当社は、業界最小の車載用地上デジタル放送用フルセグTVチューナ「TSVNシリーズ」を開発、量産を開始いたしました。加えて、フルセグ4ダイバーシティ対応チューナとしては業界で初めて表面実装に対応し、カーナビゲーションメーカーにおける生産ラインの自動化に貢献すると共に、消費電力を従来品の30%減となる1.55Wに抑えるなど電気自動車などに求められる低消費電力も実現しています。

本製品は、当社がこれまで培ってきた高周波回路技術により、回路間の干渉を抑えたことで、ITS^※2妨害や各種ノイズへの耐性強化を図りながら、23.0mm×25.0mm ×3.1mmの小型化を実現。実装面積で従来品比70%減、容積比で従来品比85%減を達成しています。

また、ISDB-T対応の本製品は、業界最高水準の受信感度も達成。フィールドでの安定した受信特性を確保するため、フィールドテストを繰り返し行い、その結果を回路設計にフィードバック。これにより回路の最適化を実現しています。

※1　 JEITA　特別レポート「日本の地上デジタルテレビ放送用受信機器の需要動向」

※2　 ITS（Intelligent Transport Systems高度道路交通システム）
人と道路と自動車の間で、事故や渋滞などの情報受発信を行い、道路交通の最適化を図るシステム