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メルセデス・ベンツの中核モデル新型「E クラス」を発表【メルセデス・ベンツ日本】
2020年9月10日
メルセデス・ベンツの中核モデル
新型「E クラス」を発表
・エクステリアデザインをシャープでダイナミックな印象に一新
・メルセデス・ベンツの新世代ステアリングホイールを初採用
・熟成された対話型インフォテインメントシステム「MBUX」に日本初*1のARナビゲーションを採用
・メルセデス・ベンツ最新の安全運転支援システムを搭載
*1:2020年9月時点。自社調べ
メルセデス・ベンツ日本株式会社(社長:上野金太郎、本社:東京都品川区)は、2016年の新型発表以来の大幅刷新となる新型Eクラスを発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて本日より予約注文の受付を開始します。
なお、お客様への納車は本年9月から順次予定しております*2。
*2:納車時期はモデルにより異なります。詳しくは各販売店にお問い合わせ下さい。
Eクラスは、世界で累計1,400万台以上の販売台数を誇るメルセデス・ベンツの中核をなすモデルであり、1946年に発表されたW136/191型以来、常に時代に先駆けて革新的な技術を採り入れ、世界のプレミアムセダンの指標とされてきました。日本で2016年から販売している従来型Eクラスは2017年に輸入車販売台数4位、翌年にも5位を記録するなど、多くのお客様にご支持いただいております。そして2020年、新世代ステアリングホイールを初採用、また、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」や安全運転支援システムをメルセデス・ベンツの最新のシステムにアップデートするなど、安全性と快適性をさらに向上し、デザインを一新して生まれ変わりました。
デザイン
新型Eクラスのエクステリアデザインは、シャープでダイナミックな印象に一新されました。さらに、AMGラインエクステリアが標準装備*3となり、一層スポーティな印象
に仕上がっています。
*3:E4504MATICエクスクルーシブ、E220d4MATICオールテレイン、メルセデスAMG各モデルを除く
フロントエンドのヘッドライトには、最新のメルセデス・ベンツのスポーティモデル群に共通する、上下方向に薄く、わずかに切れ上がるデザインを採用しています。
ラジエーターグリルは下部が広がる台形となるとともに、クローム仕上げのダイヤモンドグリルを採用しました*4。バンパー下部左右に2本のフィンが配置されるなど、シャープでダイナミックな印象を強めています。
*4:E4504MATICエクスクルーシブ、E220d4MATICオールテレインを除く
E4504MATICエクスクルーシブには、メルセデス・ベンツ伝統の「スリーポインテッドスター」が輝くボンネットマスコットを採用しています。緩やかな多角形のラジエーター グリルとフロントバンパー下部にはクローム仕上げが施され、ダイナミックなヘッドライトと相まって、クールでありながらラグジュアリーな印象を与えます。
さらに、Eクラスセダンはリアエンドのデザインも刷新しました。外側に向かって上下方向の高さが増す、横に長い、2分割型リアコンビネーションランプが採用されており、ボディのワイドさとダイナミックさを強調するデザインとなっています。
従来から、クオリティの高さとモダンさが両立したインテリアは、その特徴がさらに向上しました。メルセデス・ベンツで初となる新世代のステアリングホイールは、「スポーツ」各モデルとメルセデスAMG各モデルには、3本のツインスポークを採用し近未来的なスポーティさを演出しています。E4504MATICエクスクルーシブには、ブラックアウトされたスポークを採用し、シックさを際立たせます。また、ナビゲーションやインストゥルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を全て手元で完結できる機能性も有しています。さらに、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していた、ディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用しました。これにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上しています。
また、E200とE220dに従来ピアノラッカー調のトリムが採用されていたセンターコンソールには、新たにインストゥルメントパネルに採用されるインテリアウッドトリムと同様のウッドトリムを採用することで高級感を高めています。
MBUX(メルセデス・ベンツユーザーエクスペリエンス)と日本初*5ARナビゲーション
(MBUXについては詳細情報後述)
新型Eクラスのインフォテインメントシステムは、12.3インチの大型ワイドスクリーン2画面を標準装備しています。また、2018年から順次各モデルに搭載を進め、熟成を進めてきた、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」を採用しました。その最大の特長の1つが、人工知能による学習機能で、特定のユーザーに適応する個別対応能力を備えています。ボイスコントロールは「Hiハイ,Mercedesメルセデス」をキーワードとして起動します。音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力・読み上げ、気象情報)に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な便利機能にも対応しています。また、音声認識だけではなく、タッチスクリーン、ステアリングホイールにあるタッチコントロールボタン、センターコンソールにあるタッチパッドでも様々な操作をすることが可能です。ドライバーの好みや運転状況によって、使い分けることができることで、安全なドライブに寄与します。今回、さらにドライバーのジェスチャーを読み取ることで各種ライトを点灯させたり、「Vサイン」をかざすことでアンビエントライトの設定画面などプリセットされたインフォテインメントシステムのお気に入りメニューを表示することができます。
さらに、日本で販売される乗用車で初*5のAR(AugmentedReality=拡張現実)ナビゲーションを採用しています。従来、目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされますが、新型Eクラスでは、それに加えて、車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示されます。これにより、より直感的にどの道路に進むべきかを判断することができます*6。
*5:2020年9月時点。自社調べ
*6:オン/オフの切り替えが可能です。オフの場合、従来どおり、地図上の道路をハイライトする画面が表示可能です。
また、オンの場合は、ARナビゲーションと従来のナビゲーションが同時に表示されます。
インテリジェントドライブ(詳細情報後述)
メルセデス・ベンツの自動運転開発の次のステップとなる技術は、一般道での安全運転支援はもちろんのこと、特に高速道路での、運転支援機能によりドライバーにかかる負担を大きく軽減するシステムです。
新型Eクラスにはメルセデス・ベンツ最新の安全運転支援システムが全てのモデルで標準装備されています。「アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付)」は、対向車線を横切って右折しようとするときに、対向車線を直進してくる車と衝突する危険がある場合、車速10km/h以内であれば自動ブレーキが作動します*7。対向車の検知は、フロントの長距離レーダーセンサーとステレオマルチパーパスカメラを使って行われます。また、Eクラスとしては新たに、停車時*8にドアを開けようとした際、後方から障害物が迫っている場合の警告機能を採用しました。時速2km/h以上で後方から歩行者や自転車、自動車などが近づいている場合、ドアミラー外側にある警告表示灯が赤く点灯します。さらに、乗員がドアハンドルに手をかけた場合、音と表示で乗員に警告します。*9
*7:センターライン(実線、破線、白色、黄色いずれでも可)のある道路で、ドライバーによる
進路変更の意思表示があり(ウインカー操作)、かつ車線境界を越えずに車両を停止させることが可能な場合。
*8:エンジンを停止した場合、エンジン停止から3分間作動します。
*9:対象物と自車の速度差が大きいなど、状況によって作動しない場合があります。
テレマティクスサービス「Mercedesmeconnect」を標準設定
自動車が通信することによりお客様の利便性を向上する先進的なテレマティクスサービス「Mercedesmeconnect」は、「24時間緊急通報サービス」などを最長10年間無償でご提供する「安心安全サービス」、Send2Carなどを3年間無償でご提供する「快適サービス」、メルセデス・ベンツ24時間コンシェルジュサービスを1年間無償でご提供する「おもてなしサービス」の3つのサービスカテゴリーから構成されます。
「安心安全サービス」
-24時間緊急通報サービス:事故検知時(エアバッグ、シートベルトテンショナー展開時)または
車内にあるSOSボタン押下時に、コールセンターが消防に連絡します。
-24時間故障通報サービス:ツーリングサポートが必要な際に、meボタンを押下すると
ツーリングサポートセンターにつながります。
「快適サービス」
-リモートドアロック&アンロック:スマートフォンの操作で車両ドアのロック、アンロックができます。
-リモート(車両)ステータス確認:車両の走行距離、燃料計、平均燃費等の状態をアプリ等で確認できます。
-駐車位置検索:駐車した車両の位置をアプリの地図上に表示します。
-Send2Car:スマートフォンから、ナビゲ―ションの目的地を遠隔設定できます。
-ナビゲーションサービス:天気や駐車場の満空情報を地図上に表示することや、USBオンデマンド地図更新を
ご利用頂けます。
「おもてなしサービス」
-メルセデス・ベンツ24時間コンシェルジュサービス:車内から専用ボタンを押すだけで
専門のオペレーターが24時間365日対応します。
車載された通信モジュールを利用し、ナビゲーションの目的地を設定
レストランやホテル等の検索・予約サポート*10
メルセデス・ベンツ正規販売店の検索・ご案内
緊急時の病院の案内など
*10:予約のサポートは、原則として、仮予約のみであり、仮予約の変更もしくはキャンセルまたは本予約の成立、
変更もしくはキャンセルについては、本カスタマーご自身が、レストランやホテルと直接連絡を取り、
所定の手続を取っていただくことが必要です。
パワートレイン
「E200スポーツ」および「E2004MATICスポーツ」には1.5リッター直列4気筒ターボエンジン「M264」と「BSG」、「48Vボルト電気システム」などの新技術を採用することにより、効率性、快適性、高性能化を同時に実現したパワートレインを搭載しています。「M264」エンジンは単体で最高出力184PS(135kW)、最大トルク280N・mを発生します。さらに、ベルトを介してクランクシャフトと接続される、スターターとジェネレーターを兼ねるモーター、「BSG」と「48V電気システム」は、回生ブレーキ等により発電した電気を約1kWhのリチウムイオン電池に蓄電し、振動の少ないエンジン始動、滑らかで力強い加速、素早いギアシフトなどの必要に応じて、最大トルク160N・m*11の動力補助を行い、燃費低減効果だけでなく、パワートレインの総合性能を引き上げます。また、ウォーターポンプが電動化され、冷却能力を必要に応じて最適に調整することが可能となったため、さらに効率化されています。
*11:モーター単体ではなく、クランクシャフトに作用するトルクです。
「E300スポーツ」には、E200と同じ「M264」の中でも、排気量が2.0リッターとなる直列4気筒エンジンを搭載しています。ツインスクロールターボチャージャーと可変バルブリフトシステム「CAMTRONIC」を採用し、低回転から高回転まで伸びやかな加速を可能にします。
「E4504MATICエクスクルーシブ」には新たに、コンパクトな3リッター直列6気筒ガソリンエンジン「M256」とともに、「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」、「48V(ボルト)電気システム」などの新技術を搭載することにより、効率性、快適性、高性能化を同時に実現しています。エンジン単体で最高出力367PS(270kW)、最大トルク500N・mを発生させ、さらに、エンジンとトランスミッションの間に配置された、最高出力22PS(16kW)、最大トルク250N・mを発生する電気モーター「ISG」と、「48V電気システム」により、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行い、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電します。エンジンが低回転時には、その電力を利用して動力補助を行うことで、高い効率性と、力強い加速を実現します。スターターが、従来より高出力な電気モーターとなることで、エンジン始動時の振動を抑え、エンジンスタートおよびアイドリングストップの際の再スタートの快適性を向上しました。さらに、このモーターはシフトチェンジ時にも使用され、エンジンが理想的回転数に達するまでの時間を最小限に抑えるためのアシストも行います。これによりシフトチェンジに必要な時間が短縮され、スムーズでタイムラグの少ないシフトチェンジを実現します。
「E220dスポーツ」には、最高出力194PS(143kW)、最大トルク400N・mを発生する、2.0リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジンが搭載されます。振動、騒音も低減されており、快適なドライブを実現します。ターボチャージャーから出た排出ガスは、まず酸化触媒へ送られた後、AdBlue®が添加されます。下流のsDPF(DPFwithSCRCoating:選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)で粒子状物質の捕集と窒素酸化物の低減を行った後、SCR触媒でさらに窒素酸化物の処理を行います。その後、新しく追加されたSCR触媒でさらに窒素酸化物の低減を行うと同時に、余剰のアンモニアを処理するアンモニアスリップ触媒(ASC)を備えることで、運転状況が急激に変化した場合にもアンモニアが外気中に放出されることを防ぐことが可能となりました。その結果、常に十分な量のAdBlue®を噴霧することが可能となり、窒素酸化物の処理能力を高めることに成功しており、日本市場で販売される乗用車では他に類を見ない排出ガス処理システムとなっています。
「E350deスポーツ」には「E220dスポーツ」に搭載されるクリーンディーゼルターボエンジンに最高出力122PS(90kW)、最大トルク440N・mのモーターを組み合わせ、システム総合の最高出力は306PS(225kW)、最大トルクが700N・mとなり非常にパワフルでスムーズな加速を実現します。なお、電気モーターのみで走行可能な航続距離は最長50km*12となります。
クリーンディーゼルとプラグインハイブリッドを組み合わせた乗用車は日本唯一です。近距離は電気自動車のように電気モーターのみで走行することも可能で、遠距離のドライブではクリーンディーゼルエンジンの低燃費な特性により、様々な状況で、クリーンで低燃費な走りを実現しています。また、「ハイブリッドモード」では、電気モーターとエンジンの協調により、低振動、低騒音でスムーズな加速が可能となっており、メルセデス・ベンツに相応しい快適性を実現しています。
「E350eスポーツ」には、最高出力211PS(155kW)、最大トルク350N・mを発生する、2.0リッター直列4気筒ターボエンジン「M274」が搭載されます。このエンジンと組み合わせられるモーターはE350deと同じ、最高出力122PS(90kW)、最大トルク440N・mで、システム総合の最高出力は320PS(235kW)、最大トルクが700N・mとなります。なお、電気モーターのみで走行可能な航続距離は最長51km*12となります。
*12:WLTPでの欧州参考値
メルセデスAMG
新型Eクラスには、「メルセデスAMG53シリーズ」とトップパフォーマンスモデルの「メルセデスAMG63シリーズ」の中でも最速モデルである「Sモデル」がラインアップされます。
「メルセデスAMG53シリーズ」は、直列6気筒エンジン、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)、48V電気システムおよび電動スーパーチャージャーを組み合わせ、さらに可変トルク配分を行う、パフォーマンス志向の四輪駆動システム「AMG4MATIC+」を採用するなど走行性能を追求する一方、快適性能も維持し、トータルバランスに優れたモデルです。直列6気筒エンジン「M256」はエンジン単体で、最高出力435PS(320kW)、最大トルク520N・mを発揮します。ISGはE4504MATICExclusiveなどにも採用されている、最高出力22PS(16kW)、最大トルク250N・mを発生するシステムに加えて、低回転域で過給を行う「電動スーパーチャージャー」を搭載することにより、ターボラグを解消しています。電動スーパーチャージャーとISGによる動力補助および排気ターボチャージャーとの組み合わせで、あらゆる回転域で俊敏なエンジンレスポンスを実現しています。
トランスミッションは、ダイレクト感のある素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現した電子制御式9速トランスミッション「AMGスピードシフトTCT(トルク・クラッチ・トランスミッション)」を搭載。シフトダウン時に自動ブリッピングを行ったり、シフトダウン時に一速飛ばしたギアを選択したり、自動ダブルクラッチ機能が採用されるなど効率良く、気持ちの良いシフトチェンジを行います。
四輪駆動システム「AMG4MATIC+」は前後トルク配分が50(前):50(後)から0(前):100(後)の範囲で可変トルク配分を行うことで、ハイパワーを四輪へ最適に配分します。発進時はもちろん、高速走行、ハイスピードコーナリング、そしてコーナーの立ち上がり加速などにおいて絶対的な安定性を誇り、思いのままのドライビングを楽しむことができます。
「AMGRIDECONTROL+サスペンション」は、高いアジリティやニュートラルなコーナリング特性、優れたトラクションを可能にするシステムです。特にスポーティなスプリング/ダンパー設定と連続可変ダンパーの「ADS+(アダプティブダンピングシステムプラス)」を採用したマルチチャンバー型エアサスペンションであり、卓越したドライビングダイナミクスと優れた快適性を同時に実現します。
エクステリアデザインは、縦にルーバーが入った「AMG専用ラジエーターグリル」を採用、リアには、ボディ同色のトランクリッドスポイラーリップ*13が装着され、専用デザインの大型リアディフューザーとクローム仕上げで円形のデュアルエグゾーストエンドが採用されるなど、パフォーマンスへの期待感が湧きあがるデザインとなっています。
*13:Eクラスステーションワゴンには装着されません。
「メルセデスAMG63シリーズ」の中でも最速モデルである「Sモデル」は、エアロダイナミクスやサスペンションの改良、そして四輪駆動システムやESP®の制御を変化させるAMGDYNAMICSの導入など、全方位に渡る進化を遂げました。
フロントグリルには縦にルーバーが入った「AMG専用ラジエーターグリル」を採用しました。また、形状を変更したジェットウイング形のフロントエプロンとシルバー
シャドウ仕上げ*14のフロントスプリッターは、エアインテークの大型化とともに、フロントアクスルに働く揚力を大きく低減するよう改良しました。リアエプロンはセダン、ステーションワゴンとも形状を変更することで、ボディの幅を強調するとともに、エアロダイナミクスを高める効果をもたらしています。
*14:AMGカーボンパッケージを選択した場合、カーボンになります。
サスペンションはパフォーマンスだけでなく、快適性も大きく向上しました。3チャンバーエアサスペンションは、アダプティブ・ダンピング・システムの採用によって、卓越したドライビングダイナミクスに加え、ロードノイズとタイヤ振動の面でも優れた特性を有しています。エアスプリングは、エアチャンバーを個別にアクティブ/非アクティブに切り替えることで、スプリングの硬さを広い範囲にわたり調整できることから、快適性やハンドリングがはっきりと体感できるほど向上します。スプリングのチューニング には3つの段階があり、選択されたドライブモードと走行状況に応じて切り替わります。急な荷重変化や素早いコーナリング、急加速、急減速の際には、スプリングレートを自動で硬い設定に変更することで、ロールやピッチを効果的に低減するとともに、車体を安定化させます。アダプティブ・ダンピング・システムには、リラックスした快適な長距離走行から最大限スポーティなドライビングにまで対応する「コンフォート」、「スポーツ」、「スポーツプラス」の3つのモードがあります。伸び側と縮み側の減衰力特性が相互に独立に調整されるほか、自由設定型マッピングにより、減衰力の最小から最大までの差が大きくなっています。このため快適なサスペンション設定とスポーティな設定との違いが一層際立ち、はっきりと感じられるようになりました。
ドライブモードは 6 モードご用意し、センターコンソールの AMG DYNAMIC SELECT で様々な状況に最適な制御を選択することができます。各ドライブモードでは、エンジン、トランスミッション、サスペンション、エグゾースト、ステアリングの制御が変更可能な他、各モードに自動選択される「ベーシック」、「アドバンスト」、「プロ」、「マスター」の4 つの AMG DYNAMICS のモードがあり、四輪駆動システムや ESP®の制御を変化させます。例えば、ドライブモード「レース」 「マスター」モードは、ヨーレートの引き上げや、アクセルペダル、ギアシフトシステム、リア・アクスルステアリング、リアの電子制御リミテッド・スリップ・デフ、あるいは四輪駆動システムのブレーキ力配分のレスポンス高速化などを行います。また、ドライブモードとは独立して、マニュアルシフトへの切り替えや、車高およびエグゾーストサウンドの調整などがセンターコンソールのボタンで操作することができます。
エンジンは最高出力612PS(450kW)、最大トルク850N・mを発揮する、4.0リッターV8直噴ツインターボエンジン「M177」が搭載されます。2基のターボチャージャーはV型シリンダーバンクの外側ではなく内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトを採用しています。エンジンを可能な限りコンパクトにするとともに、ターボチャージャーへの吸排気経路の最適化とツインスクロールとすることで、低回転域から優れたレスポンスを実現します。組み合わされるトランスミッションは、トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを採用し、ダイレクト感のある素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現した電子制御式9速スポーツトランスミッション「AMGスピードシフトMCT(マルチ・クラッチ・テクノロジー)」を搭載しています。
なお、新型Eクラスには、新車購入から3年間、一般保証修理/定期メンテナンス(点検整備の作業工賃・交換部品)/24時間ツーリングサポート/地図データ更新*17が無償で提供される走行距離無制限の保証プログラム「メルセデス・ケア」が適用されます。
また、メルセデス・ケア期間中には、ご希望のモデルを3回無料でご利用いただける週末貸出サービス「シェアカー・プラス」もご利用頂くことが可能です。
メルセデス・ケア終了後も引き続き2年間、一般保証、定期メンテナンスや24時間ツーリングサポートをご利用いただける有償のサービスプログラム「メンテナンス&保証プラス*18」をご用意しています。
*17:地図データの更新にはMercedesmeconnectサービスのアクティベーションが必要となります。
*18:メンテナンスサービスは総走行距離75,000kmまでで終了となります。メルセデスAMG63シリーズは対象外。
MBUX(メルセデス・ベンツユーザーエクスペリエンス)の詳細説明
新開発の対話型インフォテインメントシステムMBUX(メルセデス・ベンツユーザーエクスペリエンス)の最大の特長の1つが、人工知能による学習機能で、特定のユーザーに適応する個別対応能力を備えています。そのため、クルマ、ドライバー、乗員の間に心の結びつきが育まれます。その他のメリットとしては、高精細ワイドスクリーンコックピット(タッチスクリーン操作対応)や、自然対話式音声認識機能を備えたボイスコントロールなどがあります。ボイスコントロールは「Hiハイ,Mercedesメルセデス」をキーワードとして起動します。
標準装備される新型自然対話式音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力・読み上げ、気象情報)に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な便利機能にも対応しています。
従来の音声認識機能は命令語が決まっていて、ユーザーがそのとおりに発話する必要がありました。これに対してMBUXの音声認識機能は、自然言語認識機能の搭載により、事実上ほとんどの命令に従い、インフォテインメントおよび車両操作関連の文章を認識・理解できます。人間が機械に合わせるのではなく、機械が人間に合わせます。遠まわしな表現にも対応します。例えば、クライメートコントロールで温度を下げる場合、「温度24度」という明確な命令ではなくても、「暑い」と言えば理解します。
また、学習能力も備えています。クラウド上のソフトウェアモデルによって新しい流行語を覚えたり、時代による言葉の用法の変化を学習したりします。
言語支援機能の基本的動作原理は、音声入力からバックグラウンドノイズを除去し、圧縮して転送します。ボイスコントロールは、車載コンピューターとクラウドを両方使って音声をできるだけ正確に理解し、ユーザーの要求に応えるハイブリッドシステムとなっています。
車載コンピューターとクラウドの両方でデータを評価し、それぞれ応答を送ります。システムはどちらの応答がより正確かを判断し、数秒以内に応答/反応します。このようなハイブリッド方式とした結果、MBUXは他の多くの支援機能とは異なり、インターネットに接続しない状態でも応答できるシステムとなっています。
MBUXは高度な個別対応能力を備え、さまざまな設定を行うことが可能です。また、学習能力も持っており、ユーザーに合わせて適応します。
MBUXに備わる予測機能は、人工知能を利用しており、ユーザーが次に何をしたいかを予測します。例えば、定期的に決まった電話番号へ電話をするユーザーに対しては、その時刻になるとディスプレイに相手の電話番号を「おすすめ」として表示します。また、決まった時刻にラジオを放送局に切り替える方には、この切り替えを提案します。
新型Eクラスに搭載される安全運転支援システムの詳細説明
「インテリジェントドライブ」
飛躍的に進化した「レーダーセーフティパッケージ」
高度化されたステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーの働きにより周囲の交通状況をより的確に把握することができるようになり、機能が大きく強化されました。
・アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)
・アクティブステアリングアシスト
「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)*19」は、
ステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーにより、高速道路などの走行時に先行車を認識して、
速度に応じて車間距離を調節します。減速が必要な場合、アクセルおよびブレーキを自動調整してスムーズに
減速し、先行車が停止した場合は自車も停止します。また、新たに停止している先行車の検知も可能と
なりました。先行車および停止中の車両との距離が突然縮まった場合には、警告灯と警告音で
ドライバーに知らせます。
自動再発進機能も備わり、高速道路での渋滞時に自動停止した際、30秒以内に先行車が発進した場合は、
ドライバーがアクセルを踏まなくても自動で再発進します(一般道では3秒以内)。
30秒以上停止していた場合は、アクセルを軽く踏む、またはステアリング上のスイッチを使用して再発進が
可能です。
「アクティブステアリングアシスト」は、車線のカーブと先行車を、車線が不明瞭な道では
ガードレールなどを認識し、車間を維持しながらステアリング操作をアシスト*20します。
*19:アクティブディスタンス・ディストロニック(自動再発進機能付)作動速度範囲:0~約210km/h
設定可能速度範囲:約20~210km/h
*20:車線が不明瞭な場合のアクティブステアリングアシスト作動範囲:0~約130km/h
・渋滞時緊急ブレーキ機能
ステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーで、先行車およびその左右の車線を監視します。
突然渋滞の最後尾が現れた場合などに、前走車との衝突の危険を検知します。その左右などに
回避スペースが無いと判断すると、即座に自動ブレーキが作動し、衝突回避または被害軽減を図ります。
回避スペースがある場合は、ドライバーの回避操作を優先します。ただし、ドライバーが反応しない、
または回避操作が遅れて衝突が回避できないと判断した場合には、即座に自動ブレーキが作動します。
さらに、渋滞末尾で回避操作を行う空間的余裕がない危険な状況を検知して、通常よりはるかに早い段階で
ブレーキを自動で作動させる機能も搭載しました。
・アクティブレーンチェンジングアシスト
高速道路を走行時にアクティブステアリングアシストが起動している際に、ドライバーがウインカーを
点滅させると3秒後に車両周囲を監視しているセンサーが他の車両などとの衝突の危険が無いことを確認し、
安全が確認された場合に自動で車線を変更します。また、ドライバーがウインカーを作動させたときに
周囲の状況により車線変更ができない場合でも、10秒以内であれば、システムが車線変更できるかどうか
確認し続け、自動で車線変更を行います。その際、作動状況をマルチファンクションディスプレイに表示します。
*21:作動速度範囲:約80km/h~180km/h(一般道での利用不可)
・アクティブエマージェンシーストップアシスト
アクティブステアリングアシストが起動している際に、ドライバーが一定時間ステアリング操作を
行わない場合、警告灯と警告音によってステアリングを握るよう促し、それでもドライバーがステアリング、
アクセル/ブレーキ、タッチコントロールボタンの操作の反応が無い場合は、さらに警告音を鳴らしながら、
緩やかに減速して停止します。また、車両停止後は自動的にパーキングブレーキがかかることで、
後方からの衝突による二次災害を防止します。
・アクティブブレーキアシスト
(歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付)<機能強化>
対向車線を横切って右折しようとするときに、対向車線を直進してくる車と衝突する危険がある場合、
通常の車速範囲内であれば自動ブレーキが作動します*22。対向車の検知は、
フロントの長距離レーダーセンサーとステレオマルチパーパスカメラを使って行われます。
また、Eクラスとしては新たに、停車時*26にドアを開けようとした際、後方から障害物が
迫っている場合の警告機能を採用しました。時速2km以上で後方から歩行者や自転車、
自動車などが近づいている場合、ドアミラー外側にある警告表示灯が赤く点灯します。
さらに、乗員がドアハンドルに手をかけた場合、音と表示で乗員に警告します*26。
*22:センターライン(実線、破線、白色、黄色いずれでも可)のある道路で、ドライバーによる進路変更の
意思表示があり(ウインカー操作)、かつ車線境界を越えずに車両を停止させることが可能な場合。
*23:作動速度範囲:約7~250km/h
*24:歩行者検知機能作動減速範囲:約7~70km/h
*25:作動速度範囲は、気象条件や道路状況等により変動することがあります。
*26:エンジンを停止した場合、エンジン停止から3分間作動します。
*27:対象物と自車の速度差が大きいなど、状況によって作動しない場合があります。
・緊急回避補助システム
車両前方にいる車道横断中の歩行者などとの衝突の危険を検知すると、システムが正確な
ステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシストします。
また、回避後の車線復帰も同様にサポートします。
*28:作動速度範囲:約20~70km/h
・トラフィックサインアシスト
一般道や高速道路を走行中、カメラが制限速度などの標識を読み取り、ディスプレイに表示し、
制限速度を超えた際には警告音を出してドライバーに注意を促す機能も搭載します。
・アクティブレーンキーピングアシスト
フロントウインドウのステレオマルチパーパスカメラが車線を検出し、フロントホイールが走行車線を
越えたと判断するとステアリングを断続的に微振動させてドライバーに警告します。ドライバーが
反応しない場合は自動補正ブレーキによって車両を車線内に戻そうとします。
なお、破線の車線走行時には隣車線の車両もしくは対向車と衝突の危険がある場合にのみ作動します。
*29:作動速度範囲:約60km/h~200km/h
・アクティブブラインドスポットアシスト(降車時警告機能付)<機能強化>
リアバンパー左右のレーダーセンサーにより、車両の斜め後ろのミラーで見えない死角エリアに
車両や自転車がいることを警告します。さらに、30km/h以上で走行の際に側面衝突の危険がある時には
ブレーキを自動制御して、危険回避をサポートします。追い越し車線に移ろうとして斜め後ろにいる
車両に気づかなかったときなど、ドライバーの不注意によるミスを予防し、安全な走行を支援します。
*30:作動速度範囲:約8~200km/h
*31:自動コース修正作動減速範囲:約30~200km/h
・PRE-SAFE®プラス(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム)
リアバンパーに設置されたレーダーセンサーが後方のクルマを監視して車間距離と接近速度から
衝突の危険があると判断すると、ハザードランプを素早く点滅させて後続車のドライバーに警告するとともに、
インジケーターによりドライバーに警告します。自車が停止中で後続車が十分に減速しない場合は、
後方からの衝突に備えてブレーキ圧を高めます。これにより玉突き衝突の回避など二次被害の軽減を
サポートします。さらにシートベルトテンショナーも作動させ、衝撃の影響の低減を図ります。
・PRE-SAFE®サウンド
システムが不可避の衝突を検知すると、車両のスピーカーから鼓膜の振動を抑制する音を発生させ、
鼓膜の振動を内耳に伝えるあぶみ骨筋の反射収縮反応を引き起こします。この収縮によって
衝撃音の内耳への伝達を軽減します。
ドライバーを支援するその他のシステム
・ドライブアウェイアシスト
車両前方もしくは後方1m以内に障害物があり、その方向に進むギアを選択した場合、アクセルを強く踏んでも
時速2km/h以上の速度が出ず、警告音により障害物が近くにあることをドライバーに知らせることで、
誤操作の可能性があることを警告します。
*32:停止した際に、一旦Pにシフトした後、DかRに入れる必要があります。通常走行中に停止し、
Pにシフトせずに再発進をする場合は、本機能は作動しません。
*33:時速2km/hで走行し、警告にも関わらずドライバーがブレーキを踏まない場合は障害物に衝突します。
*34:停止した際に障害物から1m以上離れている場合、本機能は作動しません。
・マルチビームLEDヘッドライト(ウルトラハイビーム付)
ステレオマルチパーパスカメラと4つのコントロールユニットにより、理想的な配光パターンを毎秒100回の
頻度で解析することで、片側84個のLEDを高精度に正確に配光します。道路標識の反射が起こらないように
前方を照射することや雨天時に路面からの反射を抑えドライバーに見やすい視界を提供することも可能です。
さらに、対向車の眩惑防止はもちろんのこと、カーブを検知すると前もって配光パターンを制御し、
カーブの先を早めに照らすことで安全性を高めます。
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