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半導体向けビジネスにおける新たな統合体制の立ち上げを発表【メルクパフォーマンスマテリアルズ】
2020年6月9日
• 買収したヴェルサムマテリアルズとインターモレキュラーを統合した新体制が2020年6月1日からスタート
• 業界有数の企業の統合により2022年には年間7500万ユーロの相乗効果を見込む
• 統合体制により電子材料分野の長期的な成長トレンドに乗る
2020年6月2日付、ドイツ・ダルムシュタット発、世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業であるMerck(以下メルク)は、パフォーマンスマテリアルズ事業の業績改善プログラム「Bright Future」における重要な節目を発表しました。ヴェルサムマテリアルズ(Versum Materials, Inc.)とインターモレキュラー(Intermolecular, Inc.)の買収完了に伴い、顧客中心型の新体制として、セミコンダクターマテリアルズおよびデリバリーシステム&サービス(DS&S)で構成されるセミコンダクターソリューションズが2020年6月1日に発足しました。
メルクの経営執行委員兼パフォーマンスマテリアルズ・ビジネスCEOであるカイ・ベックマン(Kai Beckmann)は次のように述べています。「ヴェルサムマテリアルズおよびインターモレキュラーの統合により、当社は将来的な成長への道筋を描くことができました。当社の製品とサービスのポートフォリオは、データ量がかつてなく増大する中での技術の進歩を可能にします。我々は一体となって現在の喫緊の課題に対処していきます。この短い期間での新体制の立ち上げは、統合により当社が大きく前進を続けていることを示しています。現在の状況においては、接続性の実現やIT基盤の発展に貢献する当社の取り組みがこれまで以上に重要になっています。当社はデジタルリビングの発展を推し進める様々な企業を支えています。」
メルクパフォーマンスマテリアルズの戦略が効果的であることは第1四半期の業績に反映されています。新型コロナウイルス感染症による困難な状況にもかかわらず、セミコンダクターソリューションズは力強い成長を遂げました。
買収による7500万ユーロの相乗効果目標も発表しました。メルクのパフォーマンスマテリアルズ事業部門は2022年末の目標達成に向けて軌道に乗っています。
統合により成長の波に乗る
メルクは今後数年にわたり半導体材料分野で引き続き一桁台半ばの成長率を見込んでいます。例えば、5G、ビッグデータのほか、自動運転やIoT(モノのインターネット)に代表される新たなアプリケーションなど、強力で長期的な成長トレンドが追い風となります。データ駆動型のエレクトロニクスの発展に貢献するため、当社はパフォーマンスマテリアルズ事業全体を電子材料市場に向けて再配置しました。ヴェルサムとインターモレキュラーの強みを組み合わせ、様々なウェハ工程や寸法に対応する統合ソリューションによりバリュープロポジションを強化しました。専門性は材料にとどまらず、例えばデリバリーツール、装置、コンテナ、サービスなども含まれます。さらに、パフォーマンスマテリアルズはお客様が材料を直接試し、自信を持ってお選びいただけるよう、研究者向けの質の高い包括的なサポートを提供します。
事業の統合によりポートフォリオとバリューチェーンを拡大
ヴェルサムマテリアルズとインターモレキュラーの買収完了により、パフォーマンスマテリアルズは主要分野のポートフォリオを大幅に拡張するとともに、世界展開を拡大し、サプライチェーンを強化し、お客様の拠点に強力なインフラを提供します。また、インターモレキュラーの技術により材料革新に向けた新たな手法を模索しています。メルクのセミコンダクターソリューションズ事業はSOD、有機ケイ素化合物、有機金属化合物、厚膜レジスト、スラリー、洗浄用薬剤、ガス、その他電子業界向けのデリバリー装置やサービスにおいて世界的に認知されています。
メルクの顧客中心の取り組みを反映する新体制
新体制ではメルクの顧客中心型のアプローチが明確に示されています。この組織は迅速な意思決定を可能にし、連携を推進し、より速やかな材料革新とデバイスへの統合を実現し、次世代技術の発展に貢献できるよう構成されています。また、新たな業務モデルでは革新プロセスやプログラムをスピードアップし、お客様の固有のニーズに合った最高水準のサービスを提供できると期待されます。
背景情報:ヴェルサムマテリアルズとインターモレキュラーの買収について
メルクは電子材料業界における有力なサプライヤーとしての地位を強化するため、2018年にパフォーマンスマテリアルズ事業部門の業績改善プログラム「Bright Future」を立ち上げました。2019年10月7日に、アリゾナを拠点とする半導体材料の主要サプライヤーであるヴェルサムマテリアルズを58億ユーロで買収したことを発表しました。同社の2018年度の通期売上高は約12億ユーロ(14億ドル)で、約2300名の従業員を擁し、アジアおよび北米で15件の製造拠点と7件の研究開発施設を持っていました。この事業統合により、メルクは半導体およびディスプレイ業界で有力な電子材料企業となることを目指します。2019年9月20日には、カリフォルニアを拠点とする先進材料の革新企業であるインターモレキュラーの買収完了を発表しました。この6200万米ドルの買収は、電子材料業界における今後の革新を推進し加速するものです。
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。がんや多発性硬化症のためのバイオ医薬品を用いた治療法から、科学研究と生産に関する最先端システム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約59,000人の従業員が人々の暮らしをより良くする技術の一層の進歩を目指しています。2019年は66カ国で162億ユーロの売上高を計上しました。
メルクは1668年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でも、上場企業が率いるグループの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国ではEMDセローノ、ミリポアシグマ、EMDパフォーマンスマテリアルズとして事業を行っています。
メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社について
メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社はパフォーマンスマテリアルズ・ビジネスの日本法人です。2017年1月に設立、液晶材料などのディスプレイ向け材料や半導体製造用材料、顔料、特殊化学品・機能性材料などの研究開発、製造・輸出入・販売を行っています。メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社の詳細については
https://www.merckgroup.com/jp-ja/company/performance-materials.html
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