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2020年Hondaモータースポーツ活動計画概要【本田技研工業】

2020年1月10日

 Hondaは、2020年のモータースポーツ参戦体制と普及活動計画について、以下の通り発表しました。

 Hondaは創成期からさまざまなレースに参戦することで技術と人を磨くとともに、多くのお客様と楽しさ、喜び、感動を共有してきました。

 2020年も二輪、四輪それぞれの最高峰レースに参戦するとともに、日本をはじめとした各地域において、多様なカテゴリーのレースへの参戦を計画しています。

 ライダー、ドライバー、エンジニア、メカニックのほか、チームスタッフをはじめとしたHondaのモータースポーツ活動に関わる全世界の人々が「TEAM Honda」として一丸となり、全力で取り組んで参ります。

<以下、敬称略>

二輪モータースポーツ活動
 2019年はFIM※1ロードレース世界選手権、FIM モトクロス世界選手権、FIM トライアル世界選手権の最高峰クラスにおいてチャンピオンを獲得しました。

 2020年も2年連続でロード、モトクロス、トライアルの3カテゴリー制覇を目指し、HRCのワークスチームで参戦します。また、本年より南米からサウジアラビアに舞台を移して開催中の、ダカールラリー2020にも、これまで同様HRCワークスチームで参戦しています。

 FIMロードレース世界選手権 MotoGPクラスでは、2019年シーズンに4年連続6度目のチャンピオンを獲得したマルク・マルケスに加え、2019年Moto2クラスチャンピオンのアレックス・マルケスがRepsol Honda Teamに加入。Hondaは新体制で4年連続となるMotoGPタイトル三冠達成を目指します。

 またFIMスーパーバイク世界選手権には、新たにHRCのワークスチーム「Team HRC」で参戦します。ライダーは、アルバロ・バウティスタとレオン・ハスラムの2名体制とし、新型「CBR1000RR-R FIREBLADE SP」をベースとしたマシンを投入します。

 全日本選手権においてもロードレース、モトクロス、トライアルの最高峰クラスに参戦。モトクロス、トライアルの連覇と、ロードレースでのタイトル奪還による、2017年以来となる全日本選手権三大タイトル制覇に挑みます。

 若手育成では、ロードレースで二輪モータースポーツへの関心が急速に高まるアジア地域においてHondaのレース活動と連動し、MotoGPクラスへのチャレンジという若手ライダーの夢の具現化を目指します。今シーズンもMotoGPのMoto2・Moto3クラスに参戦する「Honda Team Asia」へのサポートを継続し、また、ステップアップの場として、FIM CEVレプソルMoto3ジュニア世界選手権のサポートを継続します。加えて、若手育成のプログラムとして「IDEMITSU Asia Talent Cup(イデミツ・アジア・タレント・カップ)」を引き続き活用し、世界で活躍できるライダーのさらなる発掘・育成に取り組みます。

 また、モトクロスでは全日本選手権へ参戦するチーム・ライダーの国内合同練習会をはじめ、将来有望な若手ライダーによる海外キャンプや世界選手権への参戦などの育成プログラムを継続します。

四輪モータースポーツ活動
 2019年は、パワーユニット(PU)サプライヤーとして参戦するFIA※2フォーミュラ・ワン世界選手権(F1)において、シーズン3勝を上げることができました。2020年も引き続きScuderia AlphaTauri※3と Red Bull Racingの2チームへ同一仕様のPUを供給し、より多くの勝利を目指します。またFIA フォーミュラ・ツー選手権(F2)や、FFSA※4アカデミーのオペレーションによるフランスF4選手権への参戦に向けた日本人若手ドライバーのチャレンジもサポートしていきます。  国内レースでは、2020年から新たな技術規則を採用するSUPER GTシリーズGT500クラスに新型の「NSX-GT」を投入するとともに、全日本スーパーフォーミュラ選手権においてもチーム体制の変更を行い、国内最高峰レースのチャンピオン奪回を目指します。

 カスタマーレーシングでは、市販車をベースとしたレースカテゴリーにおいて、マシンの供給はもとより、より多くのチームにコンペティティブな戦いを繰り広げていただけるようカスタマーサービス体制を強化し、各チームとともにチャレンジしていきます。

 2018年から開催となったFIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)に加え、世界各地で活況なTCRシリーズや耐久レースに向けては、CIVIC TYPE Rをベースとした「CIVIC TCR」を供給。世界5大陸で開催されるインターコンチネンタルGTチャレンジ(IGTC)をはじめ、北米・アジア・欧州のGT選手権や耐久レースに向けては「NSX GT3 Evo」を供給します。

 北米においてはインディカー・シリーズに参戦する5チーム13台に、ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)を通じてエンジンを供給します。

※1 Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称
※2 Fédération Internationale de l‘Automobile(国際自動車連盟)の略称
※3 2019年はScuderia Toro Rossoとして活動
※4 Fédération Française du Sport Automobile(フランス自動車連盟)の略称

参戦体制概要
2020年1月10日発表時点

二輪参戦体制概要

※ “チーム名”の★印はワークスチーム、“マシン”の★印はワークスマシン、“ライダー”の★印はHRC契約を示す

《世界選手権》

【ロードレース】

<鈴鹿サーキットレーシングスクール>
(株)モビリティランドでは、「モータースポーツで世界に通用する選手を育成する」ことを目的として、1992年に二輪の「鈴鹿サーキットレーシングスクール ジュニア」を設立。1993年に「鈴鹿サーキットレーシングスクール カート(SRS-Kart)」、1995年には「鈴鹿サーキットレーシングスクール フォーミュラ(SRS-Formula)」を開校し、トップライダー、トップドライバーを講師に迎え運営しています。これまでに数多くの卒業生が国内外の二輪・四輪それぞれのカテゴリーで活躍してきました。

 二輪においては、MotoGPなどの世界選手権で通用する選手を輩出するため、2016年度より鈴鹿サーキットレーシングスクール ジュニアの育成制度とカリキュラム・使用車両をリニューアルし、名称を「SRS-Moto」へ変更しています。

 また、四輪のSRS-KartおよびSRS-Formulaは、2019年に引き続き、佐藤琢磨氏をPrincipal、中野信治氏をVice Principalとした体制を継続し、選手育成の環境をより一層強化していきます。

モータースポーツ普及活動
 Hondaは、モータースポーツの普及にも積極的に取り組んでいます。モータースポーツ初心者でも気軽に楽しめるイベントを開催するなど、幅広い層の皆さまにモータースポーツの魅力を伝えることを目的としたさまざまな活動を行っています。

<株式会社ホンダ・レーシング(HRC)ワンメイクレース シリーズ>
 HRCによるワンメイクレースは、モータースポーツを楽しむカテゴリーと将来のMotoGPライダー育成を目的としたカテゴリーに分かれ、全国約30ヵ所のサーキットで年間400レース以上が開催されています。  市販車両を使用した「HRC GROM Cup」、「CBR250R Dream Cup」、「CBR250RR Dream Cup」をはじめ、HRCの市販レーサーを使用したミニバイククラスの「NSF100 HRCトロフィー」、および将来のMotoGPライダーを育成するための「HRC NSF250R Challenge」も開催しています。

 これらのHRCワンメイクレースシリーズは、全国各地のサーキットで開催され、一定の条件を満たした参加者を対象に全国大会(鈴鹿/もてぎ)の実施や、育成クラスのステップアップ支援制度など、参加者がレースを楽しんだり、夢を実現したりするプログラムとなっています。

<Honda Sports & Eco Program>
 (株)モビリティランドと(株)M-TECが共同で運営する参加型モータースポーツ「Honda Sports & Eco Program」は「Ecoでスポーツする。」をテーマに2012年から始まりました。環境とスポーツドライビングの両立を目指し、レース仕様の車両をレンタルして、「操る・磨く・競う」楽しさを気軽に体感できるモータースポーツです。入門者でも安心してレースデビューを目指せる4段階のスクールプログラムと、年2回のレースプログラムを継続して提供するほか、初級者から上級者まで、より多くの方が手軽にモータースポーツを体験いただける料金プランを設定するなど、充実した内容で展開していきます。

<FIT 1.5 Challenge CUP>
 (株)モビリティランドと(株)岡山国際サーキット、(株)菅生で展開される「FIT(フィット)」によるワンメイクレース「FIT 1.5 Challenge CUP」は、昨年に引き続き、JAF準国内格式競技として、「鈴鹿・岡山ツーリングカー選手権」と「もてぎ・菅生ツーリングカー選手権」が開催されます。

<N-ONE OWNER’S CUP>
 軽自動車「N-ONE」による参加型モータースポーツ「N-ONE OWNER’S CUP」は、レース入門者をはじめとした、より多くの方に参加いただけるレースを目指し、2014年から開催しているナンバー(車両番号標)付き車両によるスプリントレースです。ご好評をいただいているコンセプトはそのままに、今年も8ヵ所(鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎ、岡山国際サーキット、富士スピードウェイ、オートポリス、スポーツランドSUGO、十勝スピードウェイ、筑波サーキット)で開催。レース初心者へのサポートをさらに充実させていきます。

<Honda エコ マイレッジ チャレンジ 2020>
 Hondaは、環境にスポットを当て、創造力と自由な発想、そして技術を結集した手作りのマシンを使って、1Lのガソリンで何km走行できるかを競う「Honda エコ マイレッジ チャレンジ」を、1981年から開催しています。今年で40回目となるこの大会に、初回大会以来、のべ1万4000を超えるチームが参加しています。また日本国内だけでなく、タイ、中国、ベトナムにおいても開催しています。

Honda エコ マイレッジ チャレンジ 2020 国内開催スケジュール

モースポフェス2020 SUZUKA~モータースポーツファン感謝デー~
 Hondaは、2020年3月7日(土)・8日(日)に鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で行われる、日本におけるモビリティー・モータースポーツ文化の根付き・発展・憧れ・盛り上げを目的としたイベント「モースポフェス2020 SUZUKA~モータースポーツファン感謝デー~」に参加します。

 今年は特別協力として日本国内の二輪車・四輪車メーカーが多数参画。世界トップカテゴリーで活躍するマシン・ライダー・ドライバーが出演し、来場者と交流を楽しんでいただけるさまざまなコンテンツを実施します。なお、イベントコンテンツの内容は決定次第、順次ご案内いたします。

Honda Racing THANKS DAY 2020
 Hondaは、モータースポーツファンの皆様に対する感謝イベント「Honda Racing THANKS DAY 2020」を今年もツインリンクもてぎで開催します。日程やプログラムは決定次第、ホームページにてご案内します。

ご参考:(株)モビリティランドで行う主な国際レースについて
 (株)モビリティランドは、さまざまなレースやイベントを開催し、日本のモータースポーツ文化のさらなる発展への貢献を目指しています。

 鈴鹿サーキットは、日本初の本格レーシングコースとして1962年に開場して以来、50年以上の長い歴史を経て、これまで多くのレースを開催してきました。昨年、鈴鹿サーキットで31回目の開催となったF1日本グランプリのほか、FIM世界耐久選手権(EWC)の最終戦として開催される鈴鹿8耐や、FIA-GT3車両の世界統一戦と称される鈴鹿10時間耐久レースなども開催します。ツインリンクもてぎは、開業初期から継続開催しているFIMロードレース世界選手権(MotoGP)のほか、FIMトライアル世界選手権(TrialGP)など、年間を通してさまざまなレース、イベントを開催します。

主な国際レースの開催スケジュール








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