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世界に先駆けEV向け高電圧高出力インバーターを量産化【日立オートモティブシステムズ】

2019年10月18日

日立オートモティブシステムズ株式会社(プレジデント&CEO:ブリス・コッホ/以下、日立オートモティブシステムズ)は、EV(電気自動車)の実用性を高めるとともに長距離ドライブを可能にする800V対応の高電圧・高出力インバーターの量産を開始しました。これにより、EVによる快適な加速性能と充電時間の短縮に貢献します。本インバーターは、高電圧化を実現するためにパワー半導体の実装技術を新たに開発し、高い冷却性能を実現しながらも高耐圧化することで、当社従来比で2倍の高電圧化と2.7倍の高出力密度化を実現しています。

世界的規模で環境規制がより一層厳格化される中で、電動車両の普及が進んでいます。特に欧州連合(EU)においては、平均CO2排出量を2018年の実績値である120.5g/kmから2021年までに95g/km以下へと低減する必要があります。また中国でも2019年から施行されているNEV(New Energy Vehicle)への対応が求められており、各カーメーカーではEVやPHEV(プラグインハイブリッド車)などの電動車両の普及を加速しています。

通常、EVのシステム電圧は400V前後が主流であり、航続距離を伸ばすために電池を追加して並列に接続するため、電池容量が増加し充電時間が増大してしまいます。一方、EVのシステム電圧を高めると、必要なエネルギーを短時間に電池へ充電することが可能となり、大容量の電池に素早く充電ができるようになります。当社は、EVのシステム電圧の800V化に対応するために、インバーター全体の絶縁設計を見直すとともに、新たに高電圧対応の絶縁放熱実装技術を搭載した直接水冷型両面冷却パワーモジュールを開発しました。これにより、インバーターとして当社従来製品と比較して2倍となる800V対応と、2.7倍となる出力密度94.3kVA/Lを実現しました。

当社は、今後もモーターやインバーターなど、電動パワートレイン製品の強化を通じて、自動車メーカーによる電動車両のさらなる普及に寄与し、世界的規模で環境保全に貢献していきます。


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