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第46回モーターショー ボッシュ、“PACE”で新時代のモビリティを形成【ボッシュ】

2019年10月24日

第46回モーターショー ボッシュ、“PACE”で新時代のモビリティを形成
自動化、電動化、ネットワーク化に加えパーソナライズ化に注力

▶ 日本市場でも、電動二輪車に必要なコンポーネントを網羅した
 「オールインワン48Vセントラルドライブユニット」の提供が可能に
▶ 48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載した自動車が、2020年初頭に日本の自動車メーカーから販売予定
▶ 関東の高速道路でRoad Signatureのデータ取得を開始

東京 -ボッシュは第46 回東京モーターショーにおいて、排気ガスのない、より安全で魅力的なモビリティの実現に向けた様々な製品と技術を展示します。10月24日に会場にて実施した記者会見では、ロバート・ボッシュGmbH 取締役会メンバーでありモビリティ ソリューションズ事業セクターを統括する取締役のシュテファン・ハルトゥングと、ロバート・ボッシュGmbH 取締役会メンバーのマルクス・ハインより、ボッシュが進める電動化、自動化、ネットワーク化に関する概要を説明した後、今後はパーソナライズ化を含めた「PACE:Personalized(パーソナライズ化)、Automated(自動化)、Connected(ネットワーク化)、Electrified(電動化)」を通じて、ソリューションを展開していくことが発表されました。

左からシュテファン・ハルトゥング、クラウス・メーダー(ボッシュ株式会社代表取締役社長)、マルクス・ハイン

モビリティソリューションズ事業は堅調に推移
ボッシュのモビリティ事業は、2019年もグローバルにおける自動車生産台数の成長率を上回る業績で推移しています。2019年は、グローバルでの自動車の生産台数が5%減の約9,300万台に落ち込むものの、モビリティ ソリューションズ事業セクターの売上高は、前年をわずかに下回る水準にとどまる見通しです。一方で、上半期を好調な業績で終えた日本においては、下半期にグローバル市場の下降トレンドの影響を受けるものの、2019年の第三者連結売上高は昨年度を上回る見込みです。

排気ガスのない(Emission-free)モビリティに向け幅広いポートフォリオを展開
モビリティの変革が市場に課題をもたらす一方で、ボッシュではさらなる変革と成長機会が存在していると捉えています。ボッシュでは年間4億ユーロを排気ガスのないモビリティに投資し、技術的にも商業的にも電動化において市場を牽引しています。2020年には、eモビリティにおける売上高は10億ユーロを突破し、2025年には目標売上高としている50億ユーロを上回る見通しです。

ボッシュの二輪車における電動化システムのポートフォリオはリチウムイオンバッテリー、ディスプレイ、コントロールユニット、ドライブユニット、安全システム(ABS:アンチロック ブレーキ システム)他を網羅し、電動二輪車に必要なすべての主要コンポーネントを統合した電動化システム「48Vセントラル ドライブ システム」として提供可能です。この48Vセントラル ドライブ システムは日本での提供も可能で、既にドイツ・Govecs、スペイン・NUUK、フランス・Peugeotにも採用されています。記者会見でシュテファン・ハルトゥングは、「日本でも、国内における電動二輪車の交換式バッテリーおよびバッテリー交換システムの標準化を目指すコンソーシアムが立ち上がるなど、電動二輪車の普及に向けた動きが活発化しています。ボッシュの48Vセントラル ドライブ システムが日本の電動二輪車市場にも貢献することを期待しています」と述べています。

ロバート・ボッシュGmbH 取締役会メンバー シュテファン・ハルトゥング</p>

さらにボッシュは現在、燃料電池パワートレインの商業化に向け、パワーセル社からのライセンス提供を受けた市場で最高の出力密度を誇るスタックを基盤に、ボッシュ・スタックの製造に向けた準備を進めています。

交通事故のないモビリティの実現に向け、自動化ソリューションの精度向上を追求
ボッシュは交通事故のないモビリティの実現を目指し、ドライバーアシスタンスシステムや自動バレーパーキング技術、正確な車両位置の把握などの、より安全な自動運転を遂行するソリューションの開発を進めています。

自動バレーパーキング技術については今年7月、ボッシュはダイムラーとシュトゥットガルトにあるメルセデス・ベンツ博物館に設置した自動バレーパーキングについて、世界初となる自動運転のレベル4にあたるシステムとして承認を取得しています。記者会見でハルトゥングは、「完全自動運転よりも先に、自動バレーパーキングが実用化されるでしょう」と述べています。

また、自動運転の実現には、車両が正確な自車位置を把握するための自車位置推定技術が必要です。ボッシュは日本において2017年より、車載ビデオカメラおよびレーダーを使用した自車位置推定技術Road Signature の開発に取り組んでいます。また、2019年10月からは東名高速道路や中央自動車道など関東の高速道路でデータの取得を開始しており、2020年度内に自動運転用高精度3Dマップに統合可能な関東地方のマップ用データを完成させる予定です。

ネットワーク化したモビリティ サービスのプロバイダーとして市場をけん引
ボッシュでは、2025年には世界で4.7億もの車両がネットワーク化されると予想していますが、ボッシュほど、ハードウェア、センサー、ソフトウェア、サービス、そしてAIなどのIoT領域において経験と専門的知識を有したグローバル企業はありません。ボッシュのネットワーク化を代表するソリューションとして、「パーフェクトリー キーレス」が挙げられます。スマートフォンと車両が通信し、実際のキーなしでドアのロック・アンロックとエンジンの始動を可能にするこのソリューションは、スマートフォンでキーのやり取りができるという利便性を有しながら、従来のキーレスエントリーシステムでは達成できなかった安全性までも担保します。

パーソナライズ化を加えた“PACE”で新時代のモビリティを形成
近年、人々の自動車に対する意識が変わり、車が決して第一優先ではない人々もいます。ライドシェアやインターモーダル、ライドヘイリングなど、様々なサービスが登場しており、個人が自身のニーズに合わせて移動手段を選択できる社会へと変化しています。

ボッシュでは既に、個々人にあわせた移動をサポートする電動スクーターのシェアリングサービス「COUP」や従業員の乗り合いサービス「SPLT」などの移動サービスを展開しています。また、中国のDiDiに提供しているバッテリーマネジメントのクラウドサービス「バッテリー・イン・ザ・クラウド」は、バッテリーのパフォーマンス向上や寿命延長をもたらし、ひいては各自動車の航続距離の延長を可能とします。なお、バッテリー・イン・ザ・クラウドは、日本でも現在、自動車メーカーやモビリティサービスプロバイダーに対して導入や実証実験の提案を始めています。このようなイノベーションを通じて、ボッシュはドライバーや都市、環境にかかる負荷を軽減しながら、パーソナライズなサービスを提供しています。

ロバート・ボッシュGmbH 取締役会メンバー マルクス・ハイン

マルクス・ハインは次のように語り、記者会見を締めくくりました。「ボッシュは創業以来、Invented for lifeというコーポレートスローガンにのっとり、人々の生活や社会を豊かにするソリューションの提供に注力してきました。ボッシュは今後、従来から注力してきたAutomated, Connected, Electrification という3つのエレメントにPersonalizedを加えたPACEで、新時代におけるモビリティを形作ってまいります。」






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