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未来を視野に入れたフリースケールの最新のQorivva車載 パワートレイン用マイクロコントローラ【フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン】
2012年5月21日
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン㈱(本社 : 東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長 : ディビッド M. ユーゼ)は、車載パワートレイン・システムに対する世界的な性能向上の要求に対処し、安全性およびアプリケーション・セキュリティの最新の要件に適合する、マルチコアのQorivva(コリーヴァ)「MPC5746M」マイクロコントローラのサンプル出荷を開始することを発表しました。
MPC5746Mは、新設計の200MHzのクアッドコアPower Architecture®プラットフォームをベースとする高性能32ビット・マイクロコントローラです。この新しいデザインは、安全性チェック機能とパラレルI/Oプロセッサの実装により、マルチコア・プラットフォーム上でソフトウェアの最適化および安全への対応を実現します。MPC5746Mマイクロコントローラは、内燃エンジン、ハイブリッド・システム、およびトランスミッション・システム向けに性能面で最善の選択肢です。また、車載コネクティビティの増大に伴う不正アクセスからソフトウェアを保護するとともに、電子システムの障害を検知、またその発生を回避します。
Qorivva MPC5746Mマイクロコントローラは、自動車産業での利用を目的として演算能力とメモリ機能を強化し、4MBの組込みFlashメモリを搭載します。処理速度はフリースケールでのベンチマークの記録を更新したMPC5674Fマイクロコントローラの2倍以上の性能を、自動車のエンジンルーム内という過酷な環境でも同等の消費電流にて発揮可能です。このデバイスにはフリースケールの新設計の55 nm不揮発性メモリ(NVM)技術が導入されており、年内には次世代の高集積パワートレイン・システム向けに現在開発中の8 MBのFlashメモリを搭載する300MHzのクアッドコア・プラットフォーム製品も投入する予定です。
フリースケールのオートモーティブ・マイクロコントローラ製品担当副社長であるレイ・コーニンは、次のように述べています。「車載エレクトロニクスは、エンジンのさらなる効率化により、性能を犠牲にすること無く燃料の節約を実現する重要な役割を果たすことができます。フリースケールの新しいMPC5746Mマイクロコントローラの様な高性能のマルチコア・ソリューションは、自動車メーカーにとって燃料効率を改善するための鍵となる存在です。このデバイスは業界標準のPower Architectureテクノロジをベースにしており、お客様はネットワーク、航空電子、およびインダストリアルのアプリケーションで幅広く利用される業界で最も普及したアーキテクチャの1つを安心して利用することができます。さらに、必要とされるイノベーションをこの先の長い将来にわたって提供することも不可能ではありません。」
安全性とセキュリティ
Qorivva MPC5746Mは、ISO 26262標準への対応を目的として徹底的に定義され、開発されたSafeAssure(セーフ・アシュア)機能安全ソリューションの製品です。MPC5746Mのアーキテクチャと設計プロセスを利用すれば、ISO 26262に準拠した安全な車載アプリケーションを容易、かつ短期間で開発できます。MPC5746Mは自動車の最も高い安全水準であるASIL-Dに準拠するセーフティ・アプリケーションを対象としています。実績の有るフリースケールのマルチコア・セーフティ・プラットフォームにおける経験と革新的なメモリ・セーフティ・コンセプトを活用した、遅延型ロックステップ・コアおよびデータやコードの細部にわたる誤り訂正などの機能の搭載により重大な障害の発生を防ぎます。また、メモリおよびロジックの内蔵セルフ・テストにより、機能ロジック内およびセーフティ・インテグリティ・メカニズム内の潜在的な障害の蓄積を回避します。さらに、クロックおよび電力の生成、分配を専用のモニタで監視することにより安全面での性能を一層強化しています。
エレクトロニクスは、車載システムの中枢機能を管理する重要性をますます高めています。フリースケールのSafeAssureプログラムは、危険な故障の発生を回避するか、さもなければそうした故障が発生した場合でもISO 26262に基づいて問題なく制御を行える電子システムの設計の実現を目標としています。MPC5746Mマイクロコントローラは、マイクロコントローラ、センサ、アナログICの幅広いソリューションに加え、トレーニング、安全性ドキュメント、および技術サポートを内容とする機能安全アプリケーション設計へのサポートを含むフリースケールのSafeAssureプログラムの最新製品です。
自動車内で大量のデータが伝送されるようになった現在、セキュリティは自動車メーカーにとってはパワートレイン・システムに対する悪意を持った大惨事を招きかねない攻撃からドライバを保護するためには不可欠な要素となっています。フリースケールのQorivva MPC5746Mマイクロコントローラは、専用のコアによるプログラムが可能なハードウェア・セキュリティ・モジュール、専用のSRAMと暗号化モジュール、Flashセンサーシップ・サポートなどのFlashメモリのセキュリティ機能、先進のデバッグ・アクセス制限機能、およびセキュア・ブート・モードなどのオンチップの包括的なセキュリティ機能を備えています。お客様は、高度に統合されたオンチップ・セキュリティ機能を利用することでセキュリティのための外部コンポーネントが不要となり、システム・コストを削減することができます。
包括的なエコシステム
開発サポートのための豊富なエコシステムは、他社の製品には見られないMPC5746Mの特長です。実効性のある柔軟なソフトウェア群、業界トップクラスのデバッガ、コンパイラ、先進のエミュレーション、およびeCalと呼ばれる適合環境からなる包括的なセットを利用すれば、共通のハードウェアを利用して開発、適合を行うことができます。また、MPC5746MではAUTOSARリアルタイム・オペレーティング・システムおよびマルチコアの車載用マイクロコントローラに初めて対応したAUTOSAR MCAL 4.0ドライバを利用することも可能です。フリースケールおよびサードパーティのツールによるエコシステムを利用すれば、アプリケーション開発の複雑さを軽減し、プロトタイピングおよびソフトウェア統合におけるデバッグ/検証の期間を短縮することができます。
MPC5746Mは、先進の車載制御アプリケーションをターゲットとするフリースケールのQorivva MPC57XXファミリの最初のデバイスです。Qorivvaポートフォリオは、先進のシャーシ、セーフティ、ボディ、パワートレイン、およびハイブリッド向けのマイクロコントローラのすべてを包含しています。Qorivva MPC57XXのパワートレイン用マイクロコントローラは、内燃エンジン(ガソリンおよびディーゼル)、先進のモータ制御、充電制御、バッテリ制御を含んだハイブリッド・システム、および先進のオートマチック・トランスミッション制御を含むあらゆるパワートレイン・アプリケーションに向けて設計されています。
詳細については、www.freescale.com/MPC5746MのWebサイトをご覧ください。
フリースケールのSafeAssureプログラム:機能安全をシンプルに
フリースケールのSafeAssure機能安全プログラムは、システム・メーカーがより簡単に機能安全基準である国際標準化機構(ISO)26262および国際電気標準会議(IEC)61508への準拠を達成できるようにすることを目的としています。このプログラムは、機能安全の導入をサポートするように最適に設計されたフリースケールのハードウェアとソフトウェアのソリューションおよび、豊富なツール・セットを提供します。詳細については、www.freescale.com/SafeAssureのWebサイトをご覧ください。
フリースケール・セミコンダクタについて
フリースケール・セミコンダクタ(NYSE : FSL)は、先進の自動車、民生、産業、およびネットワーク市場において、業界を牽引する製品を提供する組込みプロセッシング・ソリューションの世界的リーダーです。マイクロプロセッサ、およびマイクロコントローラ、センサ、アナログ製品やコネクティビティといった私たちの技術は、世界中の環境、安全、健康を向上させ、そしてそれらをよりつなげるイノベーションの基盤となります。また、オートモーティブ・セーフティ、ハイブリッドや電気自動車、次世代のワイヤレス・インフラストラクチャ、スマートエナジー、ポータブル医療機器、家電やスマート・モバイル製品といったアプリケーション向けの製品を提供しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、http://www.freescale.co.jp/をご覧ください。
FreescaleならびにFreescaleのロゴマークは、米国、またはその他の国におけるフリースケール社の商標、または登録商標です。Power Architecture、Power.org ならびにPower、Power.orgのロゴマーク、関連するマークはPower.orgの商標であり、ライセンスのもとに使用されています。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれ各社の商標です。
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