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ポルシェタイカンのワールドプレミア: 持続可能性を考慮して新たにデザインされたスポーツカー【ポルシェ ジャパン】
2019年9月4日
技術革新と組み合わされた純粋なデザイン
ポルシェAGは本日、ポルシェ初のフル電動スポーツカー「タイカン」のワールドプレミアを世界3大陸で同時に開催しました。「タイカンは過去70年以上に渡って世界中の人々を熱狂させてきたポルシェブランドの歴史と輝かしい未来を繋ぎます。今日が新しい時代の幕開けです」とポルシェAGの取締役会会長のオリバー・ブルーメはワールドプレミアのベルリン会場にて語りました。
この4ドアスポーツサルーンは、ポルシェ特有のパフォーマンス、接続性、および総合的実用性を提供する独自のパッケージを誇ります。同時に、タイカンの極めて先進的な生産方法とその製品特徴は、持続可能性とデジタル化の分野に新たな基準を打ち立てます。
ポルシェAG研究開発担当役員のミヒャエル・シュタイナーは「フルエレクトリックであっても、ポルシェは常にポルシェです。これまでのポルシェプロダクトがそうであったように、タイカンはテクノロジーとドライビングダイナミクスのみならず、世界中の人々の情熱を刺激する魅力的なスポーツカーです」とタイカンについて語りました。
最初に導入されるのはタイカンターボSとタイカンターボです。この2つのニューモデルはポルシェEパフォーマンスの最先端であり、スポーツカーブランドのポルシェの現行ラインナップ中で、もっともパワフルなモデルでもあります。直近では、今年中に出力の少ない4輪駆動モデルが登場します。さらに2020年の終わりまでには派生モデルとして「タイカンクロスツーリスモ」がデビューを予定しています。ポルシェは2022年までに60億ユーロ以上を電動化関連に投資する予定です。
効率を満たす性能
タイカンのトップエンドモデル、タイカンターボSはローンチコントロールとの組み合わせで最大560kW（761PS）のオーバーブースト出力を発生することができます。タイカンターボの最高出力は500kW（680PS）です。タイカン ターボSは、静止状態から100km/hまで2.8秒で加速し、タイカンターボでは3.2秒です。ターボSの航続距離は最大412km、ターボは450kmです（WLTPに準拠）。いずれのモデルも、最高速度は260m/hです。
タイカンの電圧は、電気自動車用の通常400Vではなく、800Vのシステム電圧を備えた初の市販車です。これは、タイカンのドライバーにとって路上での大きなメリットです。わずか5分程度で、高出力充電ネットワークの直流（DC）を使って、最高100kmの航続距離に必要なエネルギーをバッテリーに充電できます（WLTPに準拠）。バッテリーの充電状態(SoC=State of Charge)が5％の状態から80％まで充電するのに必要な時間は、最大充電容量270kWでの理想的な状態において22分30秒です。パフォーマンスバッテリープラスリチウムイオンバッテリーの総容量は、最大93kWhです。タイカンのドライバーは、自宅で最大11kWの交流（AC）で快適に充電することができます。
ポルシェのDNAを備えた純粋なエクステリアデザイン
タイカンの明確で純粋なデザインは、新しい時代の始まりを告げると同時に、紛れもないポルシェのデザインDNAを保持しています。フロントから見ると、曲線の強いフェンダーによって極めてワイドかつフラットに見えます。シルエットは、後方に向かって下向きに傾斜するスポーティなルーフラインによって形作られ、彫りの深いサイドセクションも特徴的です。流線形のキャビン、テーパーの付いたリアCピラー、そしてフェンダーの目立つショルダーは、ブランド特有のシャープに強調されたリアをもたらします。リアのライトバーに統合されるガラスルックのポルシェロゴなど、革新的なエレメントも備えます。Cd値0.22という基本形状の最適なエアロダイナミクスは、低いエネルギー消費により、長い航続距離に大きく寄与します。
ワイドなディスプレイを備えたユニークなインテリアデザイン
新しい時代は、明確な構成と全く新しい構造を特徴とするコックピットにおいて始まります。独立型の湾曲したメータパネルは、ダッシュボード上に頂点を形成します。これは、ドライバーが中心であることを明確に重視しています。中央の10.9インチインフォテインメントディスプレイとオプションのパッセンジャーディスプレイの組み合わせは、ブラックパネルルックの一体化されたガラス画面を形成します。全てのユーザーインターフェースは、タイカンのために新たにデザインされ、従来の制御用スイッチやボタンなどは大幅に削減されています。これらに代わってタッチ操作や“Hey Porsche”コマンドに応答するボイスコントロール機能が備わったことから、インテリジェントで直感的な制御が実現しています。
タイカンによって、ポルシェは初めて完全なレザーフリーのインテリアを提供します。革新的なリサイクル素材で作られたインテリアは、エレクトリックスポーツカーの持続可能なコンセプトを明確に示します。「フットガレージ」は後席足元のバッテリーのくぼみで、スポーツカー特有の低い車高においても後席の快適な座り心地を可能にします。2つのラゲッジコンパートメントが用意されており、フロントコンパートメントは81リッター、リアコンパートメントは366リッターの容量を備えます。
革新的な駆動モーターと2速トランスミッション
タイカンターボSとタイカンターボは、2基の非常に効率的な電気モーターをフロントアクスルとリアアクスルに1基ずつ搭載しており、4輪駆動となります。航続距離とドライブの連続出力の両方が、高効率の永久磁石同期モーターによるメリットを受けます。電気モーター、トランスミッション、パルス制御インバーターは、それぞれコンパクトなドライブモジュールに統合されています。このモジュールは、今日に市販されている全てのエレクトリックパワートレインの中で最高の電力密度（パッケージスペースの1リッターあたりのkW）を備えます。 電気モーターの特徴は、ソレノイドコイルのヘアピン巻線です。このテクノロジーによって、さらに多くの銅をステーターに組み込むことが可能になり、体積は同じまま出力とトルクが増加します。リアアクスルに搭載された2速トランスミッションは、ポルシェが開発したイノベーションです。1速は静止状態からの発車時にタイカンにさらに大きな加速を与えます。一方、ロングレシオの2速は、高い効率と同時に高いエネルギー残量を保証します。これは、高速走行時にも適用されます。
ネットワーク経由の集中コントロールシステム
ポルシェは、タイカンのシャシーにネットワーク経由の集中コントロールシステムを採用しています。統合されたポルシェ4D シャシーコントロールは、全てのシャシーシステムをリアルタイムで分析および同期させます。革新的なシャシーシステムには、PASM（ポルシェアクティブサスペンションマネージメントシステム）電子制御ダンパーコントロールを含む3チャンバーテクノロジーを採用したアダプティブエアサスペンション、そしてポルシェトルクベクトリングプラス（PTV Plus）を含むポルシェダイナミックシャシーコントロールスポーツ（PDCC Sport）電気機械式ロール抑制システムが含まれます。2台の電気モーターによる4輪駆動制御と回生システムはユニークです。最大265kWの潜在的な回生出力は、ほとんどの競合モデルを大幅に上回っています。走行テストでは、日常使用におけるブレーキ操作の約90%が、油圧式ホイールブレーキを作動させることなく、電気モーターのみによって実行されることがわかりました。
ドライビングモードのプロファイルは、基本的に他のポルシェモデルシリーズと同じフィロソフィーに従います。純粋なエレクトリックドライブ専用の設定により最適なドライビングモードが補完されます。「レンジ」、「ノーマル」、「スポーツ」、「スポーツプラス」の4つのドライビングモードの利用が可能です。加えて、「インディビジュアル」モードでは、個々のシステムを必要に応じて設定することができます。
3大陸で同時にワールドプレミア
ポルシェタイカンのワールドプレミアは北米、中国、ヨーロッパにて同時に行われました。これらはフル電動スポーツカーのタイカンにとって、もっとも大きなセールスが見込まれるエリアです。この3つのロケーションは、各大陸において再生可能エネルギーを象徴する3つの場所でもあります。米国のニューヨーク州とカナダのオンタリオ州の国境にあるナイアガラの滝、ベルリン近郊のノイハルデンベルクのソーラーファーム、そして中国福建省の福州市から約150km離れた平潭（ピンタン）島のウインドファームが、タイカンのワールドプレミアに会場として選ばれました。人間が自然エネルギーを五感で感じ取るように、我々はポルシェ初のフル電動スポーツカー、タイカンが発するパワーを体験するでしょう。
*文中のスペックは欧州仕様であり、日本仕様とは異なる場合があります。
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