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WRC第11戦トルコで2015年以来の1-2フィニッシュ【プジョー・シトロエン・ジャポン】
2019年3月13日
2019 年の世界ラリー選手権(WRC)にシトロエン C3 WRC で 参戦するシトロエン・レーシングは、9月 12日~15日にかけて 開催された第 11戦のラリートルコで、今シーズン 3度目となる 勝利を獲得しました。セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イ ングラシア組が盤石の強さを見せ優勝、2 位にはエサペッカ・ラ ッピ/ヤンネ・フェルム組が入り、シトロエンにとっては、 2015 年のアルゼンチン以来となる 1-2 フィニッシュを達成。後 続を 1分以上引き離すスピードで、シトロエン C3 WRCの走行 性能の高さを証明しました。
ラリーの展開
2019年シーズンの WRCはチャンピオン争いも佳境を迎える後半戦に突入しています。第 11戦の舞台と なるのは、荒れたグラベル(未舗装路)が特徴のトルコ。地中海に面した南部のリゾート都市マルマリス を拠点に、4 日間にわたり熾烈な争いが繰り広げられることが予想されました。シトロエン・レーシング はこのラリーに備え、ギリシャで事前テストを敢行。ふたりのドライバーは精力的に走り込みを行い、大 きな手応えを得ることに成功しました。かつて難攻不落とも評されたアクロポリスラリーで使われていた コースを使用し、技術スタッフは 4日間をかけてダンパーシステムに関する作業を行うなど、チームは万 全の準備をしてトルコへと向かいました。
ラリーは 12 日(木)の夜、マルマリスの市街地ステージでスタートしました。直線とランナバウトを組 み合わせ、さらにタイトターンやシケイン、ジャンプ台も設けられた特設コースには多くのギャラリーが あつまりました。ここでオジエは4番手、ラッピは6番手タイムを記録。本格的なスペシャルステージが 始まる翌日に備え、2台のシトロエンC3 WRCは慎重な出足でラリーをスタートしました。
競技 2 日目の 13 日(金)、このラリー最長となる 38.15km の SS3 を勝負どころと踏んだラッピは、渾 身のアタックで総合首位の座につくことに成功します。好調のラッピに続き、オジエも午後には 2番手に まで浮上、シトロエンは競技 2日目を終えて首位ラッピ、2番手オジエという 1-2体制を構築し、ラリー をリードしていきます。続く 14 日(土)の競技 3 日目、この日最初の SS でオジエは一気にスパートを かけ、17.7 秒あったラッピとの差を一気に 1 秒にまで短縮します。一方のラッピも負けじとベストタイ ムをマークし、一時はオジエとの差を 10 秒にまで拡大しますが、SS12 で痛恨のタイムロス。これでオ ジエが逆転し、ラッピを従え総合首位に立つこととなりました。
競技最終日の 15 日(日)、勝利へ向けて走るオジエは、ボーナスポイントの与えられる最終 SS で 3 番 手タイムをマーク。今シーズン 3 度目、通算 48 回目の勝利を獲得してみせました。ラッピもリスクを避 けたドライビングで 2位となり、シトロエンは 3位以降に 1分以上の差をつける快走で、2015年以来と なる1-2フィニッシュを達成しました。
次戦は、英国で開催される伝統の一戦、ラリーGB(10 月 3 日~6 日)です。天候と路面の変化にいかに 対応するかが勝敗の分かれ目と言えるでしょう。シトロエン C3 WRC のさらなる活躍にご期待ください。
チームコメント
■ピエール・ビュダール(シトロエン・レーシング代表)
「今回の成果を、心から誇らしく思います! 文句なしの内容でした。前戦ドイツは残念な結果でしたが、 今回はチーム一丸となって本領を発揮し、勢いを取り戻すことができました。全員が必死に取り組み、シ ーズン屈指のラフなグラベルステージでも、頑強で非常に速い走りのできる C3 WRC を完成させました。 クルーたちも、まさにパーフェクトな活躍をしてくれました。ラッピとフェルムは、コンディションが厳 しいなかでも非常に手堅い走りを見せました。そしてオジエとイングラシアは、絶妙なタイヤマネージメ ントで他の追随を許さない能力を発揮しました。真のチャンピオンとなる鍵は、『攻める機会を理解して いること』にあります。何年もの間、彼らは絶対に諦めないクルーとしても知られてきましたが、この週 末は、あらためてそのことに気づかされました!」
■セバスチャン・オジエ
「チャンピオン争いに復帰するために、このラリーは絶対に勝たなくてはなりませんでした。今回、チー ムに勝利を持ち帰ることができて本当にうれしく思います。今回のように非常にラフなラリーでは、想定 外の出来事も起こり得ると思っていましたが、賢明なアプローチで挑むことでトラブルを避け切ることが できました。シーズンも終盤に向かっていくなか、この勝利は自分たちを大きく後押ししてくれるものに なると確信しています。もちろん、これから先も必死で改良を続けなくてはならないことは、チーム全員 が分かっています。いまは今回の勝利を味わい、明日からまた作業を続けます」
■エサペッカ・ラッピ
「本当に厳しいラリーでしたが、今回自分が見せたパフォーマンスには、もちろん満足のいく思いです。 最初の 2日間はとてもいい内容にすることができ、セバスチャンと同じようなペースを見せることができ ました。彼に迫る走りをするのは、簡単にできることではありません。ラリー後半は、完走してできる限 りセバスチャンたちを援護することでした。私たちの C3 WRC は、今回はパーフェクトでした。どんな トラブルもありませんでしたし、そのことが、この素晴らしいリザルトを決めた鍵となりました」
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