ニュース

磁気センサ 高電流コアレス・アプリケーション向け TMRクローズド・ループ・センサについて【TDK】

2019年6月18日

・TDKのTMR技術を生かしたTDKミクロナスブランドとして初めての電流センサ
・クローズド・ループTMRテクノロジをベースにした電気的に絶縁された非接触型の電流計測
・磁界集束コア不要の小型モジュール化への要望に対応
・ISO26262 ASIL-Bに対応し、AEC-Q100 に準拠

TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、本日、子会社で磁気センサならびに組み込みモータ・コントローラ・メーカーであるTDK-Micronas(以下、TDKミクロナス)の製品ポートフォリオに、自動車ならびに産業機器向け電流計測用のセンサとして開発されたCUR 423x が加わったことを発表します。curSENS で登録商標されているこの新製品は、2016年にTDKミクロナスがTDKグループの一員となって以降、磁気センサ事業の相乗効果を具体的に示したものであり、TDKが得意とする TMR素子の技術とTDKミクロナスが培っている磁気センサの設計技術を融合した新製品で、革新的なコアレス・センシング向けです。

CUR 423xは、ハイパワーのアプリケーションのDCとACの計測に適した製品で、1200 A を超える電流を計測することができます。一次導体と電気的に絶縁されたセンシング回路は、ハイブリット自動車や電気自動車の高圧バッテリ・モニタリングに最適です。優れた信号対雑音比や使用温度範囲で1%未満(フル・スケール)の誤差により、5 kHzまでの信号バンド幅を持つアプリケーションに対して精度の高い電流計測を行います。サンプル出荷は2019年の10-12月期を予定しています。

本製品は、フィードバックコイル、シャント抵抗、TMRセンサ・ブリッジなど、クローズド・ループ回路に必要な部品が、薄さ1mmの業界標準TSSOP16 SMD パッケージに統合されています。大きな磁界集束コアが不要なため、スペースとコストを削減します。オフセットとゲインのデジタル温度補正、ローパス・フィルタ、クランピングなどは、TDKミクロナスのプログラミング・ツールで容易にプログラムすることができます。

検出磁界範囲 ±7 mTと±40 mTの二種類のセンサが用意されています。検出磁界範囲を選択できるため、電流値の異なるアプリケーションに対応できます。CUR 423xを搭載した電流センシング・モジュールは、製造工程で出力ピンを介してプログラムすることができます。選択可能な出力インターフェースには、SENT(SAEJ2716 Rev.4)、SPI、またはフル・レシオメトリック・アナログがあり、アプリケーションの要件に柔軟に適応します。

CUR 423x はISO26262に対応して開発されおり、さまざまな診断機能が統合されてASIL-Bレベルの機能安全に対応します。また、CUR 423xは自動車向けに設計されています。AEC-Q100による評価を受けおり、ジャンクション温度- 40 °C~+170 °Cで動作します。

なお、TDKミクロナスのCUR 423xは、2019年6月25日~27日までニュルンベルク(ドイツ)で開催されるます「Sensor+Test」ホール1の小間番号ブース204、ならびにサンノゼ(カリフォルニア)で開催されるます「Sensors Expo 」の小間番号ブース416において、TDKブースで同時に展示されます

また、2019年7月17日~19日までポートメッセなごや(愛知県名古屋市)で開催されます、「人とくるまのテクノロジー展2019 名古屋」において、TDKブース(小間番号130)でも展示されます。

用語集
・TMR = Tunnel Magneto Resistance (トンネル磁気抵抗効果)
・SENT = Single-Edge Nibble Transmission
・xEV = 電気駆動モータを含む自動車
・SPI = Serial Peripherals Interface
・TSSOP = Thin Shrink Small Outline Package

主な用途 電気自動車用バッテリのモニタリング
・据置型蓄電池のマネージメント

主要な特長と利点
・高精度クローズド・ループとコアレスTMRセンサ・テクノロジ(システムの小型化と軽量化)
・非接触電流センシング(非侵入型)

・機能安全診断(ISO26262 ASIL-B対応) 多様な検出磁界範囲(プログラム可能)
・電源保護最大18V
・自動車向け温度範囲(最大ジャンクション温度 170 °C)
・さまざまな出力インターフェース: SENT(SAEJ2716 Rev.4)、
 SPI、フル・レシオメトリック・アナログ

仕様
型番:CUR 423x
パッケージ:TSSOP16
出力フォーマット:SENT SAEJ2716 rev.4 (高速16-bitデータ・チャネル含む)、
        SPI、レシオメトリックなアナログ出力(13 bit DAC)
精度:計測エラー <1% フル・スケール
磁束密度範囲:±7 mT, ±40 mT
機能安全:ASIL-B 対応(デジタル・インターフェース)
動作温度範囲:ジャンクション温度–40 °C~170 °C
サンプル出荷;2019年第4四半期

TDK 株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。 主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMSセンサなどのセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。

アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。2019年3月期の売上は約1兆3000億円で、従業員総数は全世界で約105,000人です。

TDK ミクロナス について
TDK ミクロナスは、ホールセンサならびにモータ制御コントローラの開発、設計、製造を担う専業メーカーです。世界各地の主要なカー・エレクトロニクス・メーカに、価値ある製品とソリューションを提供し続けてきました。事業本部はフライブルク・イム・ブライスガウにあります。従業員数は約1,000 人です。会社概要と製品の詳細についてはwww.micronas.comで紹介しています。

Contacts for regional media
リージョン:日 本
コンタクト:セールス& マーケティング
      TDK ミクロナス株式会社
電話:+81 45 478-0580
メール:sales.japan@micronas.com








TDK株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#TDK
#センサ
#ISO026262
#AEC-Q100
#人とくるまのテクノロジー展2019名古屋
#2019年6月18日