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日産エンジン勢がWECスパを席巻、GTアカデミー出身のトレッソンは苦い経験【日産自動車】

2012年5月8日

~ FIA世界耐久戦第2戦 レースレポート ~

5月6日 スパ・フランコルシャン(ベルギー)
FIA世界耐久選手権第2戦がベルギーのスパ・フランコルシャンで開催され、日産/ニスモ製のエンジンを搭載したLMP2勢が今回も強さを発揮し、1-2-3位とポディウムを独占する活躍を見せました。日産のGTアカデミーウィナー、ジョルダン・トレッソンは初めて決勝でLMP2をドライブし好走も見せましたが、トラクションコントロールのスイッチをオフしてしまうミスにより後退してしまいました。

スパ6時間の決勝当日は朝から強い雨に見舞われ、ウェットコンディションでのスタートとなりました。それでも憂鬱な空模様とは裏腹に、英国のJOTAスポーツのザイテック・ニッサンが快勝。ADR-デルタチームのオレカ・ニッサン、マーフィープロトタイプスチームのオレカ・ニッサンもそれぞれ2位、3位に入り日産エンジン勢が表彰台を独占。さらにLMP2クラスの上位7台中6台が日産エンジンを搭載しており、6月に控える次戦のルマン24時間に向けて良い流れができました。

GTアカデミーウィナーのジョルダン・トレッソンは、LMP2クラスでの決勝デビューという大きな一日を迎えました。前戦のセブリングでも練習走行から参加していましたが、決勝レースではスティントが回ってくる前にチームのマシンがアクシデントに巻き込まれ、走行の機会を失っていました。今回のレース、#23シグナテック・ニッサンはオリビエ・ロンバルドがスタートを担当しましたが、オープニングラップでパンクに見舞われ、そのままピットに戻ります。ロンバルドはすぐにレースに戻り、LMP2クラス17台の最後方から、自分のスティントの間に6位までの挽回を果たしました。次に担当したトレッソンは、安定して好ラップタイムを刻みながら2時間のスティントをこなしましたが、スティント最終ラップの終盤のコーナーで不運に見舞われます。

「今日は自分のベストを尽くそうと挑みました」とトレッソン。「ルマンの前にいい形でレースの経験を積むことが重要だったので、それが果たせました。とても気持ちよく走ることができましたし、どのラップでも好タイムをマークすることができました。マシンはとてもドライビングが楽しく、コース上の混雑の状態が随時変わっていく中、それぞれに対応することで多くを学ぶことができました。ルマンでもこれが活かされると思います」

「インラップでは、終盤のコーナーで予備燃料ポンプのスイッチを押さなくてはなりませんでした」とトレッソンは当時の状況を説明します。「ところが、トラクションコントロールのスイッチを触ってしまい、その機能が止まってしまったのです。自分の親指よりもコース上の混雑のことに気を向けていたので、手元を見ることができなかったのです。次のコーナーはバスストップシケインで、パワーをかけ始めるとスピンしてしまい、草地の中に入り込んでしまいました。濡れた草の上ではスリックタイヤは全くグリップせず、そこでスタックしてしまいました。どうにかしてピットに戻ると、チームはダメージを負った左リアを修復して、フランク・マイリューをコースに送り出してくれました」

最後のスティントを担当したマイリューは、スパ6時間を13位でフィニッシュさせました。この結果、選手権争いでは8位につけています。リザルトはチームが目指していた内容には届きませんでしたが、ルマンで再び戦うために準備を進めます。

【レース結果】 LMP2クラス 6時間

WEC(世界耐久選手権)

WEC (世界耐久選手権)は、世界を転戦しておこなわれるスポーツカー耐久レースです。これのLMP2(ルマンプロトタイプ2)クラスに参戦する9台のうち6台に対し、ニスモが量産エンジンをベースに開発した「NISSAN VK45DE」エンジンを供給し、技術支援をおこなっています。また、ルマン24時間レースでは、LMP2クラスにエントリーする18台のうち、11台に同エンジンを供給し、技術支援をおこないます。

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