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自動車向け 耐摩耗深溝玉軸受【日本精工】

2019年4月18日

自動車向け 耐摩耗深溝玉軸受
~「揺動環境下での耐フレッチンググリース」を開発~

 日本精工株式会社(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長・CEO 内山 俊弘、以下NSK)は、揺動環境下で使用される自動車向け深溝玉軸受において、耐摩耗性を向上した「揺動環境下での耐フレッチンググリース」を開発しました。

  本製品は、グリース成分の配合を最適化することにより、耐熱性を確保しながら耐摩耗性を向上させました。これにより、自動車の電動化や低燃費化に伴う揺動環境において、耐久性向上に貢献します。

 NSKは、本製品の売上として、2022年に10億円を目指します。

開発の背景

持続可能な社会を目指し、自動車は環境規制の強化に伴い、低燃費化や電動化が進められています。これにより、一定回転に加え、揺動環境での使用が従来以上に増えると予想されます。 揺動環境では、軸受の軌道輪と転動体間のフレッチングによる摩耗の発生、およびそれにより生じるノイズや振動が懸念されます。また、自動車用途では軸受は高温環境で使用されることも多く、耐摩耗性のほか耐熱性が求められます。

開発品の特長

1. 耐摩耗性の向上:増ちょう剤*がフレッチング摩耗を抑制
グリース内の増ちょう剤は金属と付着し易いものを選定し、また基油の粘度を下げることで増ちょう剤と基油を分離しやすくしました。 これにより、増ちょう剤が軌道面に層を形成し、フレッチング摩耗を抑制させます。

* 潤滑を担う基油を保持する役割を果たす

2. 耐熱性の維持:耐熱性向上添加剤*を配合
耐摩耗性向上のための低粘度基油の採用は、高温時の耐熱性低下という懸念をもたらします。そのため、高温時に耐熱性向上効果を持つ添加剤を配合することにより、従来品と同等レベルの耐熱性を維持しました。

* 基油の役割を補助するために配合される(代表的な添加剤:酸化防止剤など)

本製品の効果

本開発グリースは、自動車向け揺動環境で使用される深溝玉軸受のフレッチング摩耗に対する耐久性を向上しました。

NSKについて

 NSKは、1916年に日本で最初の軸受(ベアリング)を生産して以来、100年にわたり軸受や自動車部品、精機製品などのさまざまな革新的な製品・技術を生み出し、世界の産業の発展を支えてきました。軸受の分野で世界第3位、また電動パワーステアリング、ボールねじなどでも世界有数のシェアを獲得しています。1960年代初頭から海外に進出し、現在では30ヶ国に拠点を設け、世界中のお客様から高い評価と信頼をいただいています。

  2026年に向けてNSKビジョン2026「あたらしい動きつくる。」を掲げ、世の中の期待に応える価値を協創し、社会への貢献と企業の発展の両立を目指していきます。

  

  


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