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次世代の“自動車用フロントガラス一体型LiDAR”を共同開発【東陽テクニカ】

2019年4月4日

東陽テクニカが国内総代理店を務めるXenomatiX社と AGC Automotive Europe社が
次世代の“自動車用フロントガラス一体型LiDAR”を共同開発

 株式会社東陽テクニカ(本社︓東京都中央区、代表取締役社長︓五味 勝)は、True-solid-state LiDAR技術の大手プロバイダであるXenomatiX N.V.(本社︓ベルギー フラームス=ブラバント州ルーヴェン、 以下 XenomatiX 社)の日本総代理店として、世界で唯一※1 の True-solid-state 型マルチビーム方式の 周辺環境計測システム「XenoLidar」を販売しております。
 XenomatiX社とAGC株式会社のグループ企業であるAGC Automotive Europe S.A.(本社︓ベルギ ー ブラバン・ワロン州ルーヴァン・ラ・ヌーヴ、以下 AGC Automotive Europe 社)は、AGC Automotive Europe 社の自動車用フロントガラス「WideyeTM」の背後に XenomatiX 社の LiDAR センサを一体化する、 ADAS(先進運転支援システム)ならびに自動運転用次世代統合型 LiDAR センサの共同開発を進めています。
 東陽テクニカは、時代の最先端を行く XenomatiX 社の高性能・高機能な「XenoLidar」の販売を強化し、 より安全で安心な ADAS および自動運転システムの開発の加速に寄与し、日本の自動車産業に貢献し続けて まいります。

 車内に搭載できるLiDARは現在上市されてなく、主に車両のルーフに搭載するのが一般的です。しかし、雨や 雪などの悪天候時には、LiDAR から出力されたレーザーが雨粒や雪粒に反射し、測定したい対象物との距離を 誤検出してしまいます。また、LiDAR を車内に搭載しようとする場合は、レーザーがフロントガラスで減衰してしまう ため、測定したい対象物からの反射光を検出することが困難であるという課題があります。
 XenomatiX社とAGC Automotive Europe社の両社はこれらの課題に対応すべく、両社の最先端の製 品・技術を組み合わせてADASおよび自動運転のための“次世代フロントガラス一体型LiDAR”の開発を進めて おり、最終段階にあります。

【 XenomatiX社とAGC Automotive Europe社のコメント 】
◆XenomatiX・CEO Filip Geuens氏
「フロントガラスとリアウィンドウに XenoLidar を統合することは、量産車自動化をより高い次元に進める重要 なステップです。AGC Automotive Europe社がWideyeTMのフロントガラス一体型LiDARの共同開発 先として、XenomatiX社を選択したことを誇りに思います。」
◆AGC Automotive Europe・CEO Jean Marc Meunier氏
「私たちは、赤外線LiDAR光を透過するフロントガラスWideyeTMを提供できることを嬉しく思います。フロン トガラスへの LiDAR 搭載にあたり、センサのクリーニングや保護、効率的な配線など、お客様である自動車メ ーカー各社からのニーズに取り組んでいきます。XenomatiXのコンセプトは当社のWideyeTMと非常によくマ ッチしています。我々の技術を結集することで、お客様が安心してLiDARを車に搭載できるようになることでし ょう。」

【 周辺環境計測システム「XenoLidar」について 】
周辺環境計測システム「XenoLidar」は、レーザーを照射し反射光を検知することで周辺環境を測定する高 精度な光学センサです。世界で初めてLiDARにマルチビームを採用したTrue-solid-state型マルチビーム方式 の LiDAR として、特許を出願中です。可動部と回転機構を持たないため、壊れにくく、かつ自動車へ導入する際 には設置場所の自由度が限りなく広がります。さらに、数千本のレーザー照射により一度に多くのターゲットを検出 でき、昼夜・天候を問わず、小さな対象物においても200m先まで正確に検知・計測します。

3D点群データと2D画像の双方をリアルタイムに取得できるため、自動運転車両に搭載することで、対象物の 検出はもちろん、車両と各対象物との距離も正確に測定することができ、さらに移動している対象物の速度の算 出や走行可能エリア(路面のフリースペース)の検出も可能です。対象物の位置情報、車両との距離情報、移 動情報など、様々な情報が取得できます。

【 周辺環境計測システム「XenoLidar」の特長 】
True-solid-state型︔
可動部分、回転機構を持たないため、小型で壊れにくく、設置場所の自由度が広がる
3D点群データと2D画像のリアルタイム取得︔
2つのデータ取得によって、対象物の高精細な判別が可能
200mの距離計測能力︔
20%の反射率で測定が可能で、昼夜・天候問わず正確な計測を実現  マルチビーム方式︔ 125,000点/秒(25Hzデータ出力)と高速で高空間分解能な計測が可能

【 製品データ 】
 製品名︓周辺環境計測システム「XenoLidar」
 販売日︓2018年9月5日

※1 True-solid-state型マルチビーム方式LiDARとして。2019年4月2日現在。東陽テクニカ調べ。

<XenomatiX N.V.について>
2013 年設立の XenomatiX 社は、ADAS や自動運転の研究開発に用いられる試験計測用高精度 LiDARソリューションを提供しているメーカーで、True-solid-state LiDAR技術の大手プロバイダです。 周辺環境計測システム「XenoLidar」の他に、路面形状の計測に特化した路面形状計測システム 「XenoTrack-RT」も販売しており、路面プロファイルを使ったシミュレーション試験などに使用されています。また、 各車輪前方の路面情報をリアルタイムに出力することが可能で、アクティブサスペンションの研究開発にも用いられ ています。 今後はさらにコンパクト化した LiDAR システムのリリースを計画、自動車メーカーや Tier1 サプライヤーのシステ ムや部品と組み合わせた新たなソリューションを展開していきます。

XenomatiX社 Webサイト︓http://www.xenomatix.com/

<株式会社東陽テクニカについて>
東陽テクニカは 1953 年の創立以来、世界最高水準の“はかる”技術の提供をコアコンピタンスとし、最先端の 測定機器の輸入販売と自社開発製品の提供によって、官公庁、大学ならびに企業の研究開発を支援してきま した。技術分野は、情報通信、自動車計測技術、環境エネルギー、EMC(電磁波障害)試験、海洋調査、 ソフトウェア開発支援、メディカルなど幅広く、米国や中国の現地法人などを通じて世界にも提供しています。
 また、2016~2017年にかけて新しい3組織「セキュリティ&ラボカンパニー」「技術研究所」「ワン・テクノロジー ズ・カンパニー」を設立。サイバーセキュリティサービスの提供、自動運転車の開発支援、AI(人工知能)を使っ たデータ解析など、新しいソリューションの創造に取り組んでいます。
 東陽テクニカは「“はかる”技術で未来を創る」のスローガンのもと、これからも産業界の発展と安全で環境にやさ しい社会づくりに貢献してまいります。
株式会社東陽テクニカ Webサイト:https://www.toyo.co.jp/


★ 本件に関するお問い合わせ先 ★
機械制御計測部
TEL︓03-3245-1242(直通) E-mail:ele2@toyo.co.jp
周辺環境計測システム「XenoLidar」紹介ページ︓ https://www.toyo.co.jp/mecha/products/detail/xenolidar.html
東陽テクニカ「自動車計測ポータル」︓https://www.toyo.co.jp/solution/car/


※本ニュースリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。製品情報、サービス内容、お問い合わせ先など、予告なく変 更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
※記載されている会社名および製品名などは、各社の商標または登録商標です。








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