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当局の飛行試験に先立ち、MRJへの飛行試験開始確認書を受領【三菱航空機】
2018年12月21日
三菱航空機、当局の飛行試験に先立ち、MRJへの飛行試験開始確認書を受領
国産初のジェット旅客機MRJの型式証明の最終フェーズへ
2018年12月21日 名古屋発:
三菱航空機株式会社(以下、三菱航空機)は、三菱リージョナルジェット(MRJ)に対する飛行試験開始確認書を国土交通省航空局(JCAB)から受領した(TIA:Type Inspection Authorization を取得した)ことをお知らせいたします。
TIA取得に伴い、三菱航空機は、業界で開発中の機体の中で唯一の一から設計されたリージョナルジェット機で、国産初のジェット旅客機であるMRJ90の型式証明飛行試験(TC飛行試験)を開始できるようになります。MRJは現在、米国ワシントン州のモーゼスレイク・フライトテスト・センターを拠点に飛行試験を実施しており、TC飛行試験は2019年の初頭に開始する予定です。
三菱航空機 社長の水谷久和は次のように述べています。
「弊社は常に国土交通省航空局の皆様と密接に連携しながら、MRJ90の型式証明取得に向けて明確なプロセスや手順、目標値を設定してまいりましたが、今般、飛行試験開始確認書を受領できたことを大変喜ばしく思います。ここまでの道のりは長いものでしたが、MRJの開発および日本の民間航空機産業にとっては不可欠なものだったと感じております。」
同社 型式証明統括室長のアンドリュー・テレスカ(Andrew Telesca)によると、国内の民間航空機業界の特殊性から、本確認を取得するまでの道のりは他国と異なるものでした。
テレスカは次のように述べています。
「この種の開発プロジェクトはこれまで国内にほとんど前例がなかったことから、国土交通省航空局と三菱航空機の両チームは日夜協力してTC飛行試験に適合するシステムを一から創り上げました。今回の重要なマイルストーンの達成に向けてご尽力いただいた国土交通省航空局の皆様に心よりお礼申し上げるとともに、弊社チームの努力に感謝します。型式証明の取得までにはまだやるべきことが多く残されていますが、今回MRJの安全性と完成度が一定の評価を得たことを大変嬉しく思います。弊社は今後の重要な最終開発段階においても、引き続き国土交通省航空局の皆様と密接に協力してまいります。」
同社は、今般のTIA取得に加え、米国でのTC飛行試験開始の許可書となるLetter of Authorization(LOA)を取得するため、米国連邦航空局(FAA)による安全性評価も受けています。
三菱航空機について
三菱航空機株式会社は三菱リージョナルジェット(MRJ)の開発・製造・販売及びカスタマーサポートを手がける企業として、2008年4月に営業を開始しました。MRJは70~90席クラスの次世代リージョナルジェット機で、圧倒的な運航経済性を誇るとともに、これまでのリージョナルジェット機にはない快適な客室空間を提供します。2018年12月7日時点の資本金(含資本準備金)は2,700億円で、三菱重工業を筆頭に、トヨタ自動車や三菱商事、住友商事、三井物産などの出資を受けています。三菱航空機、ならびにMRJに関する詳細はhttp://www.flythemrj.com/をご覧ください。
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