ニュース
東陽テクニカ製「車載放射イミュニティ試験システム」を 一般財団法人 日本品質保証機構(JQA)に納入︕【東陽テクニカ】
2018年11月20日
~ 車載機器に対する新サービス “ISO 11452-2および レーダーパルス対応車載機器イミュニティ試験サービス” に利用 ~
東陽テクニカ製「車載放射イミュニティ試験システム」を 一般財団法人 日本品質保証機構(JQA)に納入︕
株式会社東陽テクニカ(本社︓東京都中央区、代表取締役社長︓五味 勝)は、自社製「車載放射イミ ュニティ試験※1 システム」を一般財団法人 日本品質保証機構(本部︓東京都千代田区、理事長︓小林 憲明、以下 JQA)の2つの試験所へ納入いたしました。
「車載放射イミュニティ試験システム」は、車載機器が強電界などの電気的ストレスに曝された際の耐性(電 磁感受性)を試験するシステムです。本試験システムの高い性能・豊富な機能・使い勝手の良さに加え、東陽 テクニカの数多くの納入実績や、顧客のニーズに的確に応えさらに将来の拡張を見据えたシステム提案と構築が できる優れたコンサルティング力などが高く評価され、採用されました。
JQA は本試験システムを利用し、車載機器市場へ参入する家電メーカーなど向けに、製品の電磁感受性を 試験・評価する“ISO 11452-2※2およびレーダーパルス対応車載機器イミュニティ試験サービス”を 10 月より開 始しています。
EMC 試験※3分野で 40 年以上の経験があり、メーカーに加え EMC 試験所へも多くの納入実績がある東陽 テクニカは、在籍する多数のiNARTE 認定 EMC エンジニア※4によるコンサルティングを通じて、今後もお客様ごと のニーズに最適な車載機器向けEMC試験システムを提案し、自動車の安全性の向上に貢献してまいります。
【 東陽テクニカの「車載放射イミュニティ試験システム」について 】
「車載放射イミュニティ試験システム」は、車載機器の強電界などの電気的ストレスに対する耐性を試験するシ ステムで、車載機器に対して要求される国際規格ISO 11452-2や各自動車メーカーの規格試験、さらに航空 監視レーダー付近を想定した600V/mという強電界でのレーダーパルス試験も実施することができます。
東陽テクニカの経験豊富な iNARTE 認定 EMC エンジニアがお客様の要求をヒアリングした上で、最適なハー ドウェアを選定し、自社開発ソフトウェアを組み合わせてシステムを構築・販売します。試験システムの要である自 社開発の EMC 試験ソフトウェアは、これまで 2,500 本以上の納入実績があり、使い勝手の良さと豊富な機能 が評価され、デファクトスタンダードです。
【 「車載放射イミュニティ試験システム」の主な特長 】
ISO 11452-2対応試験やレーダーパルス帯域(1.2~1.4GHz、2.7~3.1GHz)で600V/mの強電界 を実現。強電界をできる限り低コストで実現するため、専用に設計・製造されたパワーアンプとアンテナを使用。
特長
・ ISO 11452-2規格試験(200V/mまで)およびレーダーパルス試験対応(600V/mまで)
・ 各自動車メーカー規格試験に対応
・ ボタン一つで試験開始など、使いやすいUIの東陽テクニカ製ソフトウェア︔VI5/RS型
・ 専用アンテナによるパワーアンプ出力の高効率化
・ お客様の要求に応じた最適なシステムの提案
・ 400V/m(レーダーパルス帯域)まではパワーアンプを暗室内に持ち込まずに
試験を実施できるため、試 験時間の短縮を実現
【 納入の経緯 】
JQA は、電磁環境試験所認定センター(VLAC)により ISO/IEC 17025※5に基づいて認定されている 4 ヶ所の試験所で国内外の技術基準や業界規格に基づいた EMC 試験サービスを提供し、国際的に信頼性の高い試験成績書を発行しています。医療、無線、船舶用機器などを含む民生機器を対象にサービスを提供、非常 に多くのメーカーに利用されています。
近年の自動車の電動・電子化に伴い、JQAは車載機器のISO 11452-2およびレーダーパルス対応試験サ ービスの要望を、多くのメーカーから受けるようになりました。車載機器は限られたスペース内で非常に密集した状 態で使用されることに加え、自動車が使用される環境は内部および外部からより多くの電磁波にさらされることから、 民生機器に比べ、より厳しいEMC試験が必要となります。例えば、パソコンなどの試験では3V/mや10V/mと いう電界で試験されるのに対し、自動車の場合、最悪の環境を想定して 600V/m という強電界での試験を要 求する自動車メーカーもあります。このような背景から JQA は「車載放射イミュニティ試験システム」の導入とサービ スの開始を決定しました。
試験システムの選定にあたっては、東陽テクニカのこれまでの多くの納入実績、将来のサービス拡張にも対応で きるシステムを提案する優れたコンサルティング力、本試験システムの高い性能・豊富な機能・自社開発ソフトウェ アの使い勝手が高く評価されました。
※1 外部からの電磁波に対して電子機器の性能に対する影響度を確認する試験。
※2 車載電子部品の放射電磁エネルギーに対する耐性を評価する方法を定めた国際規格。
※3 電磁両立性(Electromagnetic Compatibility)試験。電子機器が電磁妨害を与えず、かつ他の電子機器や
外来波からの電磁妨害に影響されずに性能劣化や誤動作を生じることなく設計どおり動作し得る能力を
評価する試験。
※4 正式名称 iNARTE EMC Engineer。米国の非営利団体である iNARTE
(The International Association for Radio, Telecommunications and Electromagnetics)が、
1988年に創設したEMCの技術、スキルを 認定するグローバルな技術資格。
※5 試験所および校正機関の能力に関する一般要求事項の国際標準規格。
<一般財団法人 日本品質保証機構(JQA)について>
一般財団法人 日本品質保証機構は、国内有数の総合的な認証機関です。1957 年に財団法人日本機 械金属検査協会として設立され、それ以来、認証機関のパイオニアとして、提供する試験や認証の幅を広げ、現 在ではISO 9001やISO 14001マネジメントシステム認証件数では国内最多の実績を誇っています。また、多 岐にわたる専門性と豊富な経験を持つ技術者が多く在籍し、信頼性の高い評価、試験サービスも提供していま す。公正、中立な第三者機関として、社会経済の基盤となるマネジメントシステム、製品、環境等に関する試験、 認証、検査等を行うことで、「安全・安心」と「信頼」を提供しています。近年の技術進歩に伴って新たに発行され た国際規格にも迅速に対応し、道路交通安全マネジメントシステム ISO 39001 や生活支援ロボットの安全に かかわるISO 13482については世界で初めて認証を行うなど、新たな分野にも積極的に取り組んでいます。
日本品質保証機構Webサイト︓https://www.jqa.jp/
<株式会社東陽テクニカについて>
当社は 1953年の創立以来、世界最高水準の“はかる”技術の提供をコアコンピタンスとし、最先端の測定機 器の輸入販売と自社開発製品の提供によって、官公庁、大学ならびに企業の研究開発を支援してきました。技 術分野は、情報通信、自動車計測技術、環境エネルギー、EMC(電磁波障害)試験、海洋調査、ソフトウェ ア開発支援、メディカルなど幅広く、米国や中国の現地法人などを通じて世界にも提供しています。また、2016 ~2017年にかけて新しい3組織「セキュリティ&ラボカンパニー」「技術研究所」「ワン・テクノロジーズ・カンパニー」 を設立。サイバーセキュリティサービスの提供、自動運転車の開発支援、AI(人工知能)を使ったデータ解析など、新しいソリューションの創造に取り組んでいます。
東陽テクニカは「“はかる”技術で未来を創る」のスローガンのもと、これからも産業界の発展と安全で環境にやさしい社会づくりに貢献してまいります。
東陽テクニカ Webサイト︓https://www.toyo.co.jp/
★ 本件に関するお問い合わせ先 ★
株式会社東陽テクニカ EMCマイクロウェーブ計測部
TEL︓03-3245-1244(直通) E-mail︓emc@toyo.co.jp
「レーダーパルス対応放射イミュニティ試験システム」サイト︓
https://www.toyo.co.jp/emc/products/detail/id=12342
「自動車EMCシステム」サイト︓
https://www.toyo.co.jp/emc/products/list/contents_type=153
東陽テクニカ 「自動車計測ポータル」︓
https://www.toyo.co.jp/solution/car/
※本ニュースリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。製品情報、サービス内容、お問い合わせ先など、予告なく変 更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
※記載されている会社名および製品名などは、各社の商標または登録商標です。
株式会社東陽テクニカホームページはこちら