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自動車の機能安全規格「ISO 26262」への準拠確認を容易に行える革新的な 安全分析ツールを発売【ルネサス エレクトロニクス】
2018年11月8日
自動車の機能安全規格「ISO 26262」への準拠確認を容易に行える革新的な 安全分析ツールを発売
~GUI ベースのソフトウェアツールにより、ルネサス製デバイスや適用システムの安全分析結果をフレキシブルに取得、ISO 26262 への準拠の確実性を向上可能~
ルネサス エレクトロニクス株式会社 (代表取締役社長兼 CEO: 呉 文精、以下ルネサス) は、このたび、 自動車の機能安全規格「ISO 26262」への準拠確認を容易に行えるよう、革新的な安全分析ツール GUI (Graphical User Interface)版 CAR(Customizable Analysis Report)ツールを発売します。 このツールにより、 セーフティクリティカルなシステムにルネサス製品をより容易に適用することができ、さらに、自動車に搭載さ れる電気/電子システムの安全性に関する国際規格である ISO 26262 への準拠の確実性を向上させるこ とが可能です。
ルネサスは、これまで、自動車向け機能安全サポートプログラムとして、ISO 26262 に対応するためのハ ードウェア、ソフトウェア、各種ツールやコンサルティングを提供してきました。今回発売する GUI 版 CAR ツ ールは、このプログラムの新しいラインアップのひとつとして発売し、以前から課題となっている、SEooC(注 1)製品の安全分析結果のシステムユースケースに応じた調整や、複数の安全目標に対応した安全分析結 果のレポート作成にかかる作業負荷を軽減します。
ルネサスの機能安全コンピタンスセンター部長のRiccardo Vincelliは、次のように述べています。「このツ ールは、ISO 26262の策定に当初から深く関わってきた機能安全を専門とするルネサスのエンジニアたち が、お客様の機能安全を担当するエンジニアたちのために開発したものです。効率的な安全分析、関係者 との効果的な分析結果のやり取り、そして多様なユースケースへの対応など、日々直面する課題に対する ソリューションを見つけようと必死に行ってきた活動の成果です。」
GUI 版 CAR ツールは、以下 3 つの評価値を自動的に算出し、ISO 26262 で定義される基準値に対して 達成可能かどうかを、ひと目で確認することができます。 (1) SPFM (Single Point Fault Metric: シングルポイント故障対処の有効性評価値) (2) LFM (Latent Fault Metric: レイテント故障対処の有効性評価値) (3) PMHF (Probabilistic Metric for Random Hardware Failure: 偶発的なハードウェア故障による安全 目標侵害確率)および、各安全目標侵害要因の発生確率
また、デバイス全体やデバイス内要素の様々な粒度で、故障分類(シングルポイント故障・残存故障・レイ テント故障) ごとの FIT (Failure In Time: 稼働 10 億時間当たりの平均故障回数) を表示可能です。これ によりユーザは、安全目標を侵害するリスクが高い部分を容易に特定・分析することが可能になります。
GUI 版 CAR ツールは、ツールとは別に提供されるデバイス製品ライブラリを読み込んで使用します。ラ イブラリ内に含まれる分析条件パラメータは、ターゲットシステムでのデバイス製品の使用方法にあわせてツ ール上でカスタマイズできます。カスタマイズ可能な分析条件パラメータには、故障率ソース、故障特性、故 障モード、故障の影響、故障カバレッジなどがあります。
GUI 版 CAR ツールの主な特長は、以下のとおりです。
GUI版CARツールの主な特徴
視認性に優れ、操作が容易な GUI
ルネサスの SoC/マイコン用のライブラリインポート機能
複数の当事者間でライブラリの作成や共有が可能
ハードウェアアーキテクチャメトリック (SPFM および LFM) の自動計算
PMHF および各安全目標侵害要因の発生確率の自動計算 複数の安全目標の取り扱い
複数のユースケースの取り扱い
複数のアプリケーションプロファイルをサポートするカスタマイズの自由度が高いライブラリ構成
正確なリビジョン管理と変更履歴サポート
エラーのログ作成
参考資料の組み込み機能
下記の安全関連パラメータのカスタマイズが可能
• 故障特性
• 故障モード
• 故障の影響
• 故障率ソースとその各デバイス内要素への故障率の割り当て
• 各デバイス内要素の安全関連/非関連分類
• 安全機構の使用有無
• 各安全機構の故障カバレッジ
ルネサスは、ISO 26262、および、関連するその他の国際標準化活動にも参画しており、世界の機能安 全技術をリードしています。これら活動による幅広い経験と世界の多くのお客様へのサポート実績をコアコ ンピタンスとして、今後も機能安全を容易に実現できるソリューションを提案してまいります。
(注1)Safety Element Out of Context (SEooC) : ある安全に関わるシステムまたはその一部 (エレメント) を複数アプリケーションや複数顧客システム向けに一般品として開発する際、適用車両の開発ライフ サイクルから切り離して開発される場合があります。このような開発が行われるエレメントのことをSEooC と言います。SEooCの開発では、エレメント開発者がそのエレメントに必要とされる安全要求などの前 提条件を想定し、それに従って開発を行います。
*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です
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