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タイム クリティカル制御アプリケーション向けにDSP性能を高めた新しいdsPIC33CKデジタルシグナル コントローラ(DSC)を発表【マイクロチップ・テクノロジー・ジャパン】
2018年9月26日
[NASDAQ: MCHP] – マイクロコントローラ(MCU)を使った設計のシンプルさとDSPの高性能なデジタル信号処理能力を求めるシステム設計者のために、Microchip Technology Inc. (日本支社: 東京都港区浜松町、代表: 吉田洋介 以下Microchip社)は新しい16ビット デジタルシグナル コントローラ(DSC)ファミリを提供します。タイム クリティカル制御アプリケーションでより高速に決定論的制御性能を発揮するように設計されたdsPIC33CK DSCは、割り込みレイテンシを低減する拡張されたコンテクスト選択レジスタを備え、新しい命令によりデジタルシグナル プロセッサ(DSP)ルーチンの実行を高速化します。dsPIC33CKシングルコア ファミリは、最近発表したdsPIC33CHデュアルコア ファミリと同じコアを使っています。
本ファミリは従来のシングルコアdsPIC(R) DSCのほぼ2倍の性能(100 MIPS)を備えているため、モータ制御、デジタル電源、その他高度なアルゴリズムを必要とするアプリケーション(車載センサ、産業用オートメーション等)に理想的です。このコアは、界磁方向制御(FOC)アルゴリズムと力率改善(PFC)回路を備えたセンサレス ブラシレスモータを複数制御できるように設計されています。
また本ファミリは、安全な動作と障害時の運転停止が不可欠な多くの車載、医療、電化製品アプリケーションで必要とされる機能安全認証を容易に取得できるように設計されています。本ファミリは、セーフティ クリティカルな設計向けに、以下の機能的安全性機能を統合しています。RAM機能の完全性を確認するRAM組み込みセルフテスト(BIST)、指定したタイミング ウィンドウ内での周期的なタイマ割り込みによってアプリケーション ソフトウェアの正常動作を監視するデッドマンタイマ、デュアル ウォッチドッグ タイマ(WDT)、フラッシュエラー訂正コード(ECC)、ブラウンアウト リセット(BOR)、パワーオン リセット(POR)、フェイルセーフ クロックモニタ(FSCM)等です。
「Microchip社の16ビットDSCは遅延またはレイテンシが最小限で非常に効率的であり、この新しいコアはこれまでの弊社製品の中で最高の性能を備えています」とMicrochip社MCU16部門副社長のJoe Thomsenは述べています。「dsPIC33CKファミリの機能と性能は、モータ速度および方向の精密制御等のタイム クリティカルな機能や、機能安全認証取得を容易にし、高信頼動作を保証するセーフティ クリティカルな機能に理想的です。」
dsPIC33CKファミリは最新車載通信規格をサポートするためCAN-FD通信バスをサポートしています。本ファミリは高速ADC (3.5 Msps)、DAC付きアナログ コンパレータ、オペアンプを含むアナログ周辺モジュールを多数内蔵しているため、小フットプリントのモータ制御アプリケーションを低部品コストで実現できます。本ファミリは、先進のデジタル電源回路方式をサポートするため、高速のスイッチング周波数をサポートする分解能(250 ps)のPWMを内蔵しています。特にデジタル電源で重要な高可用性をサポートするため、最大2×128 KBブロックのファームウェア ライブ アップデートにも対応しています。
詳細はMicrochip社または正規販売代理店にお問い合わせ頂くか、Microchip社ウェブサイトをご覧ください。本プレスリリースに記載された製品をご購入頂くには、Microchip社の直販サイトmicrochipDIRECTをご利用頂くか、Microchip社の正規販売代理店にお問い合わせください。
開発サポートdsPIC33CKを使った設計には、無償のMPLAB(R) X統合開発環境(IDE)、MPLAB Code Configurator、XC16 Cコンパイラ ツールチェーン、MPLABインサーキット デバッガ/プログラマを含むMicrochip社のMPLAB開発エコシステムが使えます。
dsPIC33CK Curiosityボード(製品番号: DM330030)は、多機能なプロトタイプを短期間で作成できる低コストで柔軟なプラットフォームです。
Microchip社のMCLV-2およびMCHV-2/3システムと組み合わせて使える、内蔵オペアンプ用(製品番号: MA330041-2)と外付けオペアンプ用(製品番号: MA330041-1)のモータ制御PIMを提供しています。Explorer 16/32開発ボード(製品番号: DM240001-2)には汎用プラットフォーム向けdsPIC33CK PIM(製品番号: MA330042)が使えます。デジタル電源スタータキット(DPSK-3、製品番号: DM330017-3)にはdsPIC33CK256MP508を実装予定です。
在庫/供給状況
dsPIC33CKファミリは8種類のパッケージで提供いたします。dsPIC33CK32MP202は28ピンパッケージで提供いたします。本ファミリのピン数は28~80、最小パッケージサイズは5×5 mm、フラッシュメモリ容量は32~256 KBです。
dsPIC33CK Curiosity開発ボードは11月に提供開始予定です。
MCLV-2およびMCHV-2/3モータ制御開発プラットフォーム向けdsPIC33CK PIM、Explorer 16/32ボードと組み合わせて使うためのdsPIC33CK PIMは本日より提供を開始いたします。
デジタル電源スタータキットは10月に提供開始予定です。
リソース
高画質の写真は報道関係専用窓口までお問い合わせ頂くか、Flickrでご覧ください。
● アプリケーション画像: http://www.flickr.com/photos/microchiptechnology/44625762781/sizes/l
● 製品画像:http://www.flickr.com/photos/microchiptechnology/42815130540/sizes/l
● ブロック図:http://www.flickr.com/photos/microchiptechnology/29686955957/sizes/l
Microchip社について
Microchip社(NASDAQ:MCHP)は、マイクロコントローラ、ミックスドシグナル、アナログ、Flash-IPソリューションのトッププロバイダであり、全世界で数千を超える各種アプリケーションで、低リスクの製品開発、総システムコストの削減、迅速な商品化の実現に貢献しています。Microchip社は本社をアリゾナ州チャンドラーに構え、優れた技術サポート、確かな納期、高い品質を提供しています。詳細はMicrochip社のウェブサイト(http://www.microchip.com)をご覧ください。
詳細については、以下にお問い合わせください。 Daphne Yuen (Microchip社):daphne.yuen@microchip.com
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