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MM Solutions との協業により、車載カメラシステムの開発を容易化するオープンな ISP ソリューションを発表【ルネサス エレクトロニクス】

2018年9月18日

MM Solutions との協業により、車載カメラシステムの開発を容易化するオープンな ISP ソリューションを発表
~MM Solutions の AutoCDK ツールの利用により、R-Car に内蔵する ISP の設定やチューニングが容易になり、フロントカメラやサラウンドビューカメラの画像における柔軟性や使いやすさが向上~

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼 CEO:呉 文精、以下ルネサス)は、このたび、 MM Solutions との協業により、ルネサスの高性能な車載用 SoC(System-On-Chips)の「R-Car V3M」および 「R-Car V3H」をベースとした車載用スマートカメラアプリケーションの開発を容易化し、迅速化する、 オープンな ISP(Image Signal Processor)ソリューションを発表します。フロントカメラやサラウンドビューカメラ などのカメラアプリケーションを開発する際に、MM Solutions の自動車用カメラ開発キット(AutoCDK)を活 用することにより、Tier1 メーカは、R-Car V3x に内蔵する ISP のセンサ調整やチューニングプロセスが容易 になります。これにより、競争が厳しい自動車産業において、高い柔軟性と、製品の市場投入にかかる時間 短縮を実現します。
 ルネサスは、2018 年 9 月 17 から 20 日にベルギーのブリュッセルで開催されるAutoSens 2018 のブー ス 6 にて、 R-Car V3M、MM Solutions の AutoCDK、およびソニーの IMX390 イメージセンサを使っ て、この ISP ソリューションのデモを行います。 ルネサスの R-Car V3M および R-Car V3H の量産は、2019 年第 2 四半期に開始する予定です。MM Solutions の AutoCDK は 2018 年 11 月に提供開始予定です。

 このソリューションは、Renesas autonomy™プラットフォームの一環として、幅広い開発ニーズに対応して います。具体的には、ISP に精通したユーザはオープンなインタフェースにより ISP 機能を自らプログラミン グすることができる一方、画質に関する専門知識があれば MM Solutions のツールを活用することにより、 開発作業をすぐに始めることが可能です。

 自動運転時代におけるクルマは、周辺環境を検知することが求められます。この時、フロントカメラやサ ラウンドビューシステムを含むスマートカメラは、交通標識、車線、歩行者、車両、その他の障害物をリアル タイムで検知し、安全・安心な運転環境を実現するために、重要な役割を果たします。高性能なコンピュー タビジョンへのニーズに応えるためには、例えば、雨や霧などの厳しい環境でもノイズが少なく、人間の目に 近い、あるいはそれ以上の広いダイナミックレンジに対応し、信頼性が高く、柔軟に設定可能な ISP が必要 です。同時に、クルマの周囲のリアルな映像を見たいというドライバのニーズに対しても、ISP が画像調整の 役割を果たします。

 ルネサスは、MM Solutions との協業を通じて、人と機械の両方の目をサポートするイメージセンサの、設 定や調整を支援する ISP ソリューションを開発しました。ISP の画像処理ソフトウェアを高性能な R-Car V3x に組み込むことにより、特定のカメラに依存しないアプローチを実現。これによって Tier1 メーカやカメラメー カは、スマートカメラ市場に参入する場合でも、先進の設計をさらに改良する場合でも、自社で選んだ ECUおよびセンサソリューションを使って柔軟に対応することが可能になります。

 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社の車載事業部副事業部長である春田勉氏は、次のように述べています。「ADAS カメラシステムにおいては、極めて広いダイナミックレンジと LED フリッカーの抑制 を同時に実現することが大きな課題でした。ルネサスの ISP ソリューションとソニーのイメージセンサを組み合わせることにより、当社の自動車部門のお客様は、この課題を克服し、さらなる高画質を実現することが可能になります。」

 MM Solutions の Managing Director である Ivan Poibrenski 氏は、次のように述べています。「フロン トカメラ、サラウンドビュー、およびその他の自動車用カメラアプリケーション向けに、卓越したカメラ品質を達 成しながら、市場投入にかかる時間をますます短縮していくためには、複数のプラットフォームに対応したタ ーンキーISP ソリューションが不可欠です。我々は、当社の画質に関する優れた専門知識とルネサスの業 界をリードする SoC 設計を組み合わせて、カメラプラットフォームの選択をサポートする容易に実装可能な ソリューションを提供します。」

 ルネサスのオートモーティブソリューション事業本部の Vice President である Jean-Francois Chouteau は、次のように述べています。「当社の R-Car V3x SoC に搭載されている ISP は、優れた柔軟性と卓越した 画質をお客様に提供します。また、カメラシステムの BOM を大幅に削減することで、競争力のある製品を 迅速に市場に投入できるようになります。Renesas autonomy プラットフォームの一環として本ソリューションを 提供することにより、お客様にとっては、堅牢なミドルウェアが利用可能になるだけでなく、世界的に有名な 当社のパートナである MM Solutions の画質に関する専門知識も優先的に活用できるようになります。」

本ISPソリューションとMM SolutionsのAutoCDKの主な機能は次の通りです。

(1)高い柔軟性とコスト効率
• ルネサスは、SoCに内蔵したISPを使って各種センサとのPOC(Proof Of Concept)開発をするなど、 業界をリードするセンササプライヤとのコラボレーションを続けています。
• センサに依存しないソリューションにより、特定のセンサ用ISPが不要になるため、ユーザの開発時 間を短縮し、システムコストを削減します。

(2)優れた性能と豊富な機能
• 本ISPソリューションは、複数カメラ用途にも使用できる画素処理性能により、業界最高レベルのセ ンサ解像度に対応します。
• ISPソリューションには、シェーディング補正機能や、ローカルおよびグローバルでのトーンマッピン グ機能などが統合されています。これにより、カメラアプリケーションの高画質を実現します。
• サラウンドビューシステムでは、ISPソリューションにより色や明るさを調整します。具体的には、複数 カメラ配列の中で、個別のカメラのパラメータ管理を一元化します。

(3)ISPの幅広い専門知識に対応しており、展開も容易
• ISP用ファームウェアAPIにより、ISPソフトウェア開発の専門家にとってのISPのプログラミングプロセ スを管理しやすくします。

• MM SolutionsのAutoCDKにより、画質チューニングの自動化機能を実現しました。これにより、多 大な学習を必要とすることなく、ユーザは市場投入にかかる時間を短縮することが可能です。
• メインのオペレーティングシステム上でAutoCDKがサポートされているため、先進的なイメージアル ゴリズムを自由に追加できるほか、自動露出制御や自動ホワイトバランスなどの機能も埋め込むこと ができます。

*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。

<この発表に関する報道関係からの問い合わせ先>
ルネサス エレクトロニクス株式会社 コーポレートコミュニケーション部
電話 03-6773-3001(広報直通)
E-mail pr@renesas.com








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