ニュース
MATLAB/Simulink 製品ファミリーの Release 2018bを発表 ディープラーニング機能を拡張【MathWorks】
2018年9月19日
MathWorks は本日、MATLAB および Simulinkの 「Release 2018b(以下R2018b)」を発表しました。このリリースでは、製品ファミリー全体にわたる新しい機能の追加やバグの修正がされたほか、ディープラーニングの機能が大幅に強化されました。Neural Network Toolbox に代わる新しいDeep Learning Toolbox では、エンジニアや科学者にディープ ニューラル ネットワークの設計と実装のためのフレームワークを提供します。画像処理、コンピュータ ビジョン、信号処理およびシステム関連のエンジニアは、MATLAB を使用することで、複雑なネットワーク アーキテクチャをより容易に設計することが可能となり、ディープラーニング モデルのパフォーマンスを改善できるようになります。
MathWorks は2018年7月に、相互運用性への取り組みを示すために ONNX コミュニティへの参加を表明し、MATLAB のユーザーと他のディープラーニング フレームワークとの間のコラボレーションを可能にしました。R2018b の新しい ONNX コンバーターを使用することで、PyTorch、MxNet、および TensorFlow といったフレームワークからモデルをインポートおよびエクスポートすることができます。この相互運用性により、MATLAB で学習されたモデルを他のフレームワークで使用が可能になります。同様に、他のフレームワークで学習されたモデルを MATLAB に取り込んで、デバッグ、検証、組み込み配布などのタスクを実行することもできるようになります。さらに、R2018b では、一行のコードでアクセス可能な一連の参照モデルを提供します。また追加されたモデル インポーターにより、Caffe および Keras-Tensorflow からのモデルの使用が可能になります。
MathWorks の MATLAB マーケティング ディレクターを務めるデビッド・リッチ氏は次のように述べています。「ディープラーニングが様々な産業で普及してきました。そのため、さまざまな専門分野のエンジニアや科学者は、幅広く利用可能で、理解しやすく、適切なツールを必要としています。ディープラーニングの初心者や専門家たちは、研究からプロトタイプ、プロダクションまでの統合されたディープラーニング ワークフローを活用することで、MATLABで高度な研究を習得、応用、実施することができます。」 MathWorks は、 R2018b において、ディープラーニング ワークフローの生産性と、使いやすさを、以下の通り改善しています。
• ユーザーが複雑なネットワーク アーキテクチャを作成したり、転移学習のために複雑な事前学習済みのネットワークを変更したりできる Deep Network Designer アプリ
• NVIDIA GPU クラウド上の MATLAB Deep Learning Container と、Amazon Web Services および Microsoft Azure 用の MATLAB リファレンス アーキテクチャでクラウド ベンダーをサポートすることにより、デスクトップ機能を超えたネットワーク トレーニング パフォーマンスを改善
• オーディオ、ビデオ、およびアプリケーション固有のデータストアの Ground Truth ラベル アプリケーションを含むドメイン固有のワークフローのサポートを拡張し、大量の収集データでの作業がより容易かつ高速に
R2018b では、GPU Coder は、NVIDIA ライブラリをサポートし、自動調整、レイヤー フュージョン、バッファーの最小化などの最適化を追加することにより、推定パフォーマンスがさらに改善されます。さらに、Intel MKL-DNN および ARM Compute Library を使用して、Intel および ARM プラットフォームの導入サポートが追加されました。
R2018b はこちらからダウンロードすることができます。MATLAB および Simulink 製品ファミリーに関するすべての新しい機能およびバグ修正の詳細については R2018b Highlights ビデオをご覧ください。
MathWorks について
MathWorks (マスワークス) は、数学的計算で業界をリードする世界的なソフトウェア開発会社です。MATLAB は、Language of Technical Computing (技術計算のための言語) として、アルゴリズム開発、データ解析、視覚化、数値計算のためのプログラミング環境を提供します。Simulink は、マルチドメイン シミュレーションやダイナミック システムおよび組み込みシステムのモデルベース デザインのためのグラフィカル環境です。世界中のエンジニアや科学者が、自動車、航空宇宙、エレクトロニクス、金融機関、生命工学、製薬などの産業分野において、発見、革新、開発を加速させるためのツールとしてこれらの製品ファミリーを活用しています。また、MATLAB および Simulink は、教育および研究に欠かせないツールとして、世界各国の大学や教育機関において活用されています。MathWorks は 1984 年に創業、現在は、マサチューセッツ州ネイティックを本拠地とし、世界 16 か国で 4000 名以上の従業員が活躍しています。詳細については、mathworks.com をご覧ください。
MATLABとSimulinkは、MathWorksの登録商標です。その他の商標のリストについては、mathworks.com/trademarksをご覧ください。その他のブランドあるいは製品名などの商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。
本件に関するお問い合わせ先
MathWorks Japan
Email: public_relations@mathworks.co.jp
TEL: 03-6367-6700
MathWorks Japan広報代理
ホフマン ジャパン株式会社
Email: MathWorks_JP@hoffman.com
TEL: 03-5159-5750
MathWorks Japanホームページはこちら