ニュース

~世界初のTrue-solid-state型マルチビーム方式LiDAR~ 【東陽テクニカ】

2018年9月5日

~世界初のTrue-solid-state型マルチビーム方式LiDAR~
自動運転車用センサ「XenoLidar」(特許出願中)を販売開始


 株式会社東陽テクニカ(本社︓東京都中央区、代表取締役社長︓五味 勝)は、ADAS(先進運転支 援システム)/自動運転システム向けLiDAR の開発・製造を行うXenomatiX N.V.(本社︓ベルギー・フラー ムス=ブラバント州ルーヴェン、以下 XenomatiX社)の、周辺環境計測システム「XenoLidar」を2018年9 月5日より販売いたします。
 「XenoLidar」は、自動車のルーフなどに取り付け、レーザーを照射し反射光を検知することで周辺環境を測定 する高精度な光学センサです。世界で初めて※1LiDARにマルチビームを採用したTrue-solid-state型マルチビ ーム方式の LiDAR として、特許を出願中です。可動部分と回転機構を持たないため、壊れにくく、かつ自動車へ 導入する際には設置場所の自由度が限りなく広がります。さらに、数千本のレーザー照射により一度に多くのター ゲットを検出でき、昼夜・天候を問わず、小さな対象物においても200m先まで正確に検知・計測します。

 世界各国で開発が進んでいるADAS/自動運転用センサは、LiDAR、カメラ、レーダー、超音波の4つに分類されます。実用化が始まっているレベル 2(運転支援)の駐車支援や誤発進防止には超音波センサが、AEB (自動緊急ブレーキ)には前方カメラやミリ波レーダーが使用されています。LiDAR(Light Detection and Ranging)は、“光による検知と測距”という意味であり、光センシング技術の一つです。今後、レベル 3 以上 (自動運転)の開発になると衝突事故防止の観点から、あらゆる対象物の検出はもちろん、車両と各対象物と の距離を正確に計測することが求められるため、小さい対象物においても精度良く計測ができるLiDARの搭載を検討する自動車メーカーが多くなると予測されています。しかし、現行のメカ式 LiDAR は可動部を持つために高コ ストでサイズも大きく搭載できる車種が限定されてしまうため、可動部を持たない Solid-state 型 LiDAR の研 究・開発が進んでいます。

 新発売の周辺環境計測システム「XenoLidar」(特許出願中)は、世界で唯一のTrue-solid-state型マ ルチビーム方式の LiDAR で可動部分と回転機構を持たないため、サイズが小さくて壊れにくく、自動車に導入す る際には設置場所の自由度が広がります。さらに、数千本のレーザーを同時に照射(160,000点/秒)すること で、車両や人、建物など、一度に多くのターゲットをより高速で高分解能に検出することが可能で、XenomatiX 社独自のレーザー技術により、昼夜・天候を問わず、小さい対象物においても 200m 先まで正確に計測できま す。また、3Dデータと2D画像の双方をリアルタイムに取得できるので、自動運転車両に搭載することで、対象物 の検出はもちろん、車両と各対象物との距離も正確に測定することができ、さらに移動している対象物の速度の 算出や走行可能エリア(路面のフリースペース)の検出も可能です。対象物の位置情報、車両との距離情報、 移動情報など、様々な情報が取得できます。
 加えて、自動車メーカーや部品メーカーなどが市販車に搭載するセンサを開発する上で、開発品の性能を見る 高精度リファレンスとして高精度・高分解能の「XenoLidar」を利用することで、ADAS/自動運転システムの開発 加速に寄与します。
 東陽テクニカは、「XenoLidar」の提供を通じて、より安全で安心な ADAS/自動運転システム開発の加速・ 進歩に寄与し、今後も日本の自動車産業に貢献し続けてまいります。

【 「XenoLidar」の特長 】
◆  True-solid-state型︔
 可動部分、回転機構を持たないため、小型で壊れにくく、設置場所の自由度が広がる
◆  3D点群データと2D画像のリアルタイム取得︔
  2つのデータ取得によって、対象物の高精細な判別が可能
◆ 200mの距離計測能力︔
 20%の反射率で測定が可能で、昼夜・天候問わず正確な計測を実現
◆  マルチビーム方式︔
 160,000点/秒(50Hzデータ出力)と高速で高空間分解能な計測が可能

【 製品データ 】
■  製品名︓周辺環境計測システム「XenoLidar」
■  販売開始︓2018年9月5日

※1 True-solid-state型マルチビーム方式LiDARとして。2018年8月27日時点。東陽テクニカ調べ。

<XenomatiX N.V.について>
  2013 年設立の XenomatiX 社は、ADAS や自動運転の研究開発に用いられる試験計測用高精度 LiDARソリューションを提供している会社です。
 周辺環境計測システム「XenoLidar」の他に、路面形状の計測に特化した路面形状計測システム 「XenoTrack-RT」も販売しており、路面プロファイルを使ったシミュレーション試験などに使用されています。また、 各車輪前方の路面情報をリアルタイムに出力することが可能で、アクティブサスペンションの研究開発にも用いられ ています。
 今後はさらにコンパクト化した LiDAR システムのリリースを計画、自動車メーカーや Tier1 サプライヤーのシステ ムや部品と組み合わせた新たなソリューションを展開していきます。
XenomatiX Webサイト︓http://www.xenomatix.com/

<株式会社東陽テクニカについて>
東陽テクニカは 1953 年の創立以来、世界最高水準の“はかる”技術の提供をコアコンピタンスとし、最先端の 測定機器の輸入販売と自社開発製品の提供によって、官公庁、大学ならびに企業の研究開発を支援してきま した。技術分野は、情報通信、自動車計測技術、環境エネルギー、EMC(電磁波障害)試験、海洋調査、 ソフトウェア開発支援、メディカルなど幅広く、米国や中国の現地法人などを通じて世界にも提供しています。
 また、2016~2017年にかけて新しい3組織「セキュリティ&ラボカンパニー」「技術研究所」「ワン・テクノロジー ズ・カンパニー」を設立。サイバーセキュリティサービスの提供、自動運転車の開発支援、AI(人工知能)を使っ たデータ解析など、新しいソリューションの創造に取り組んでいます。
 東陽テクニカは「“はかる”技術で未来を創る」のスローガンのもと、これからも産業界の発展と安全で環境にやさ しい社会づくりに貢献してまいります。
株式会社東陽テクニカ Webサイト:https://www.toyo.co.jp/


★ 本件に関するお問い合わせ先 ★
機械制御計測部
TEL︓03-3245-1242(直通) E-mail:ele2@toyo.co.jp
周辺環境計測システム「XenoLidar」紹介ページ︓ https://www.toyo.co.jp/mecha/products/detail/xenolidar.html
東陽テクニカ「自動車計測ポータル」︓https://www.toyo.co.jp/solution/car/


※本ニュースリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。製品情報、サービス内容、お問い合わせ先など、予告なく変 更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
※記載されている会社名および製品名などは、各社の商標または登録商標です。








株式会社東陽テクニカホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#東陽テクニカ
#LiDAR
#レーザ
#センサ
#世界初/日本初/世界最高レベル
#2018年9月5日