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2018年全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦もてぎ 石浦 宏明がポール・トゥ・ウィンで今季初勝利!!【トヨタ自動車】

2018年8月20日

2018年全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦もてぎ
石浦 宏明がポール・トゥ・ウィンで今季初勝利!!
9番手スタートの平川 亮が2回ピット作戦で2位表彰台
ニック・キャシディは3位でランキング首位浮上


石浦 宏明が今季初勝利、平川 亮が2位、ニック・キャシディが3位に入りトヨタエンジンが表彰台を独占


1-2フィニッシュを果たした中嶋 一貴/関口 雄飛(右)と平川 亮/ニック・キャシディ(左)

スーパーフォーミュラの第5戦が8月18日(土)、19日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで行われました。 全7戦で戦われている今季のスーパーフォーミュラも今大会を含め残り3戦。タイトル争いではややトップ2台が抜けた感はあるものの、毎戦僅差の争いが繰り広げられるスーパーフォーミュラ故に、まだまだ逆転タイトルの可能性を持つドライバーが多く残っています。タイトル獲得のために、非常に重要な一戦となる今大会。各チーム、ドライバー共に必勝の思いで挑みました。 今大会は、同日にイギリス・シルバーストーンで行われているWEC第3戦に出場するため、中嶋 一貴と小林 可夢偉が欠場。この2名の代役としてジョアロ・パオロ・デ・オリベイラ(VANTELIN TEAM TOM’S)と中山 雄一(carrozzeria Team KCMG)が2016年シーズン以来のスーパーフォーミュラに出場することとなりました。 予選 18日(土)、気温32度、路面温度42度と高く、日差しも暑さを感じるものの、湿度が低いため過ごしやすい気候のもとで、午後2時半からノックアウト方式での予選が開始されました。


ポールポジションを獲得した石浦 宏明(JMS P.MU / CERUMO・INGING SF14 1号車)

Q1(20分間)はミディアムタイヤのみが使用可能。全車一旦タイムを出した後ピットへ戻り、セッション後半に再アタック。セッション終了直前に目まぐるしく順位が入れ替わっていく中、平川が2番手の好タイム。ノックアウトラインとなる14番手近辺は極僅差の争いとなり、大嶋 和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)が最後に逆転され、僅か0.03秒及ばず15番手でQ2進出ならず。同様にセッション前半では4番手につけていた関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)もタイムを伸ばせず、進出ラインに0.07秒差の16番手。ジェームス・ロシター(VANTELIN TEAM TOM’S)が17番手、今季久しぶりのスーパーフォーミュラドライブとなった中山は19番手で最後尾スタートが確定となってしまいました。


小林 可夢偉の代役として2シーズンぶりにステアリングを握った中山 雄一(KCMG Elyse SF14 18号車)

Q2(7分間)は全車セッション開始からやや待機してコースイン。ソフトタイヤを装着し、一発アタックでの争いとなりました。早めのコースインでアタックした平川は、次々にタイムを更新していくライバルに上回られ、Q3進出ラインの8番手から0.05秒差の9番手でQ2敗退。国本 雄資(JMS P.MU / CERUMO・INGING)、トム・ディルマン(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)もトップと0.5秒以内のタイムをマークしながら、10番手、11番手でQ3進出ならず。オリベイラが13番手となりました。


中嶋 一貴の代役を務めたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(VANTELIN KOWA TOM’S SF14 36号車)

Q3へと進出を果たしたのは、2番手タイムの石浦、4番手の山下 健太(KONDO RACING)、5番手のキャシディの3台。 Q3(7分間)では、ライバル勢が速さを見せ上位を争う中、最後の最後にチャンピオンの貫禄を見せた石浦がコースレコードを大きく更新するトップタイムをマークし、自身今季初となるポールポジションを獲得。キャシディが5番手、山下は6番手と3列目に並んで決勝レースのスタートを切ることとなりました。

決勝
19日(日)は昼頃からやや雲が出てきたものの、気温30度、路面温度40度という好コンディションで、午後2時15分から52周で争われる決勝レースのスタートが切られました。


決勝レースのスタートシーン

ポールポジションの石浦は好スタートを決めましたが、1周目の5コーナーでライバルの先行を許し2位で序盤戦へ。後方では、15番手スタートの大嶋が1周目終了で早くもピットへ。ミディアムタイヤからソフトタイヤへと交換し、早くもタイヤ交換義務を消化しました。

9番手からスタートを切った平川は、序盤からハイペースで前車を次々にパスしていき、4周目には4位へ。そして、6周目にはライバルとの息を飲むようなバトルを繰り広げ、3位へとポジションを上げました。

3位に上がった平川は、2位の石浦にも追いつきましたが、14周終了時点でピットへ。ここで、ソフトタイヤからソフトタイヤへと交換。ミディアムタイヤへの交換義務を残し、2回ピット作戦に出ました。

新しいソフトタイヤの優位性を活かし、平川は上位勢よりも1周あたり2、3秒も速いラップタイムで追い上げ。26周目には、ほかの車両のピットインもあり、再び3位へ浮上。


5番手スタートから表彰台を獲得したニック・キャシディ(ORIENTALBIO KONDO SF14 3号車)

27周目、首位の車両がピットインしたことで、石浦が首位浮上。ここまであえて2位のままタイヤを温存してきた石浦は、このチャンスに一気にペースアップを図りました。 石浦に次ぐ2位となった平川もハイペースで追走。28周目、石浦が首位に立った時点で20秒近くあった差を、35周目には10秒以下にまで詰めて見せました。

一方、11周目と早いタイミングでピットインし、ミディアムタイヤからソフトタイヤへと交換し、各所で激しいバトルを繰り広げながら順位を上げて来たキャシディが、36周目に平川へ次ぐ3位へ。

39周目終了時に平川は2度目のピットへ向かい、ミディアムタイヤへ交換。翌周には石浦もピットへ。石浦はソフトタイヤでのスタートながら、40周近くを走行、終盤まで大きくペースを落とすことなくミディアムタイヤへと交換し、首位を維持したままコースへと復帰しました。


9番手から2ピットストップ戦略を見事に成功させ、オーバーテイクショーを披露した平川 亮
(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 20号車)

これでほぼ全車がピットインし、タイヤ交換義務を消化。その時点で首位石浦、6秒ほどの差で平川、そこから15秒ほど離れてキャシディという順位で終盤戦へ。

その後方では、変則的な2回ピット作戦を採った大嶋が終盤、他より新しいソフトタイヤの優位性を活かしポジションアップ。山下もこれに続き、ファイナルラップにそれぞれ5位、6位へと順位を上げました。

首位の石浦は、ディフェンディングチャンピオンらしい、巧みなレース運びでポール・トゥ・ウィン。昨年の第3戦富士以来となる、今季初勝利を飾りました。2位には平川。平川にとっては、2014年の第3戦富士以来、自身スーパーフォーミュラ2度目となる表彰台。


ポール・トゥ・ウィンで優勝した石浦 宏明(JMS P.MU / CERUMO・INGING SF14 1号車)

そしてキャシディが3位に入り、3戦連続の表彰台獲得。これにより、この日24歳の誕生日を迎えたキャシディは、2位に3ポイント差のランキング首位に浮上しました。
15番手スタートから変則的な作戦で見事な追い上げを見せた大嶋が5位。山下が6位でポイント獲得を果たしました。

JMS P.MU / CERUMO・INGING 1号車 ドライバー 石浦 宏明
今日はスタートさえ決めれば逃げられると思っていて、予定通りスタートは上手く行ったんですが、オーバーテイクボタンのタイミングと、5コーナーでインを開けてしまったのが判断ミスだったのか、1周目で抜かれてしまいました。ただ、僕の車は上手く走ればタイヤをもたせられるという自信があったので、抜きたい気持ちを抑えてタイヤを温存し、前の車両がピットインしたあとは全力で飛ばしました。後から平川選手が来ていると無線で聞きましたが、ピットタイミングやタイヤが同じ条件だと聞いて、それなら抑えられると落ち着いて自分のペースで走り続けました。序盤からパドルシフトに不調の兆候があり、最後に逃げているときにも一回シフトアップできなくなって、終わったかと思ったのですが、奇跡的に復活し、その後もヒヤヒヤしながら走ることになりましたが、最後まで走り切り、予定通り勝つことが出来てとりあえずほっとしています。

ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 20号車 ドライバー 平川 亮
昨日の予選は僕のミスもあってQ3に進めなくて、すごい悔しい思いをしました。9番手スタートということで、普通のレースでは面白くないというか、ポイントを取りに行くレースはしたくなかったので、昨日の予選が終わった時点で2ストップ作戦を考えていました。チームのエンジニアにも色々2ストップの作戦を考えて貰い、それが上手く行きましたし、スタートしてからも、最初の2スティントで前を行く車を上手く抜いてポジションを上げることが出来ました。そこまでで全部出し切ってトップの石浦選手に追いつこうと思ったんですが、そこまでには至らず、最後は静かな終わりになってしまいました。とはいえ、今年初めてちゃんとレースをしたなという感触があり、次の岡山は僕自身も、チームも得意としているコースなので、予選から前に行って逃げ切るようなレースをしたいと思います。

KONDO RACING 3号車 ドライバー ニック・キャシディ
3位という結果自体は最高とは言えませんが、自分の誕生日に、3戦連続の表彰台でランキング首位に立てたのはとても嬉しいです。24歳になったばかりの僕が、SUPER GTとスーパーフォーミュラの両方でシリーズをリードしているなんて信じられないような気分です。今日のレースは完璧とは言えませんでした。上位勢では唯一となるミディアムタイヤでのスタートは悪くなかったのですが、やはりペースで劣るため、なるべく早くピットインしたかったのですが、チームとのコミュニケーションが上手く行かず、苦戦しました。ソフトタイヤに履き替えてからは、アウトラップからペースも良く、3位という結果でフィニッシュ出来ましたが、コミュニケーションの面など、今後改善すべきことはあります。とはいえ、3戦連続表彰台と調子は良いですし、残り2戦、タイトルを目指して全力で戦います。









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