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NXP、LGエレクトロニクス、HELLAが車載ビジョン・プラットフォームで協業【NXPセミコンダクターズN.V.】

2018年1月16日

NXP、LGエレクトロニクス、HELLAが車載ビジョン・プラットフォームで協業

伝統的な自動車メーカーと革新的な自動車メーカーの選択を制約する
従来の独占所有権的なビジョン・プラットフォームの置き換えをターゲットに


NXP Semiconductors N.V.、LGエレクトロニクス、HELLA Aglaiaは車載ビジョン・アプリケーションのための戦略的提携を発表しました。車載先進運転支援システム(ADAS)で業界をリードする3社は、すべての自動車メーカーに対し交通死亡事故を減らす、クラス最高の交通弱者検知/分類機能の普及を可能にする新ビジョン・プラットフォームを開発しました。新ビジョン・プラットフォームはすでに欧州の主要OEM企業に採用されており、伝統的な自動車メーカーと革新的な自動車メーカーの選択を制約する従来の独占所有権的なビジョン・プラットフォームの置き換えをターゲットとしています。3社の取り組みは自動運転開発の極めて重要な分野に急速な技術革新をもたらすとともに、自動車業界が世界的なNCAP(自動車アセスメント・プログラム)標準化団体の意欲的な計画に対応できるようサポートすることを目的としています。

今日の車載ビジョン・プラットフォームの多くは独占的なもので柔軟性に欠けており、自動車メーカーにとって世界市場での製品差別化の余地はほぼありません。また、さらなるソフトウェア統合や技術革新を妨げているほか、市場で最も優れたセンシング技術とソフトウェア・ソースを組み合わせることも不可能です。LGエレクトロニクスがリードする3社の共同開発作業は、NCAPガイドラインに適合するとともに、レベル3〜5の自動運転への道を切り拓くためにビジョン・プラットフォームはオープンで安全でなければならないという信念に基づいています。

LGエレクトロニクスがNXP、HELLA Aglaiaとともに開発したカメラベース・ビジョン・システムは、歩行者や自転車などの交通弱者の検知/分類と自動緊急ブレーキ(AEB)の作動を目的としています。カメラはクルマのルームミラー背後のフロントガラスへの取り付けが可能です。

さらに、このシステムは交通標識の検知、ドライバーへの速度制限通知、車線維持監視、意図しないドリフト発生時のステアリング修正を行います。NXPのビジョン・プロセッシング・アクセラレータIPと、アルゴリズムに関するHELLA AglaiaとLGの専門知識により、こうしたアプリケーションは超低レイテンシと市場をリードする低消費電力での動作が可能です。

プラットフォーム、自動車メーカー、未来のドライバー
新ビジョン・プラットフォームはNCAP2020の試験計画で要求されるテクノロジーを自動車メーカーとサプライヤに提供します。このソリューションの目的は、遅延を短縮しながら交通弱者の検知/分類を強化し、緊急ブレーキと緊急衝突回避機能を作動させ、暗い時や視界が遮られている時などの危険な状態の予測センシングを行うことです。また、新ビジョン・プラットフォームは自動運転タスクとスマートAIネットワークを拡大する先進的新機能の実用化への道を拓きます。

ビジョン・プラットフォームに貢献
LGエレクトロニクスは自動運転車とADAS市場の極めて重要な要素であるカメラ・システム向けの次世代ビジョン・プロセッシング・ソリューションのリーダー企業です。カメラ・システム、コンピュータ・ビジョン・アルゴリズム、エレクトロニクス技術に関する広範な経験と包括的な研究開発能力を活用し、既存のADASシステムを新たなレベルに高めています。LGはリーディングTier-1企業として、IPコンポーネントのほか、HELLAとNXPの多様なビジョンSoCとソフトウェアを統合しており、自動車メーカーは豊富なソリューションをすぐに使用することができます。

HELLAは国際的に活動するリーディング車載サプライヤです。HELLAグループは自動車業界向けライティング/電子部品を開発、製造しています。ベルリンを本拠地とする子会社HELLA Aglaiaは単眼カメラ/ステレオカメラ・システム、画像処理、ソフトウェア・プログラミングに関して長年にわたり蓄積した専門知識により、インテリジェントな視覚センサ・システムの開発で世界をリードしています。同社は運転支援システム、電動モビリティ、人数計数向けの革新的な産業用ソリューションと高効率製品の開発を専門としています。

NXPはビジョン・プロセッシング性能と安全性、セキュリティ、品質におけるリーダーシップにより、カー・ビジョン分野での理想的なパートナーの地位を確立しています。S32Vビジョン・プロセッサ・ファミリはサラウンド・ビュー向けに強力なGPU機能を提供するほか、先進的なビジョン・プロセッシング/機械学習アルゴリズムを内蔵APEX-Dエンジンにオフロードします。また、ローパワー要求のADASビジョン・アプリケーション向けに優れた消費電力あたりの処理性能(GHz/mW)を提供します。これによりさらなる機能搭載が可能になるほか、自動車メーカーとサプライヤは車載ISO 26262規格に準拠した安全でセキュアな先進検知アルゴリズムを採用し、交通死亡事故削減の可能性を大幅に高めることができます。NXPのSoCプラットフォームはオープン・ソフトウェア標準をベースとしており、サプライヤやOEM企業に対し独自の差別化されたADAS技術採用への道を拓きます。

CES 2018にオープン・ビジョン・プラットフォームを出展
1月9日から12日まで米国ネバダ州のラスベガス・コンベンションセンターで開催されたCES 2018のNXPブースでNXP/LGベース・ビジョン/レーダー・システムを紹介しました。

コメント
LGのビークルコンポーネンツ事業本部長のLee Woo-jong氏は「オープンであることとコラボレーションはイノベーションを促進します。LGエレクトロニクス、NXP、HELLA Aglaiaなどのパートナーにとって、今こそ、現世代と今後の世代での安全性実現に向けてオープン・ビジョン・システムで各社のリソースを組み合わせるべき時です」と述べ、さらに「世界の自動車メーカーが自動運転革命の実現を可能にするために使用するカメラベース・ビジョン・システムでのNXPとHELLA Aglaiaとの協力を楽しみにしています」と語りました。

NXPの上級副社長兼オートモーティブ部門ゼネラル・マネージャーのKurt Sieversは「NXPはLGとHELLA Aglaiaとのこの戦略的パートナーシップを発表することを光栄に思います」と述べ、さらに「未だに交通死亡事故が世界的にニュースになる中で、安全面での課題解決のためにイノベーターが協力し、専門知識を提供することが重要になっています。NXPのS32Vプロセッサ・ファミリは検知アルゴリズムの普及と、セキュアで冗長性のあるフル車載SoCプラットフォームでの安全な意思決定においてユニークな地位を確立しています」と語りました。

HELLA Aglaiaのマネージング・ディレクターのKay Talmi氏は「私たちは自動運転に向けたトレンドのけん引を目指しており、LGとNXPとの協力は私たちの意欲的な取り組みをさらにサポートします」と述べ、さらに「こうしたパートナーシップは私たちの市場での地位強化を可能にするとともに、私たちの新たなビジネス・モデル、すなわち、オープンで透過的なライセンシング・モデルに基づく包括的フロントカメラ・ソフトウェア機能をさらに展開するためのあらゆる必須条件を私たちに提供します。これにより、個々のEuro NCAP要件に対応した機能を高いコスト効率で採用し、高度自動運転向けの将来のシステムに対するスケーリングが可能になります」と語りました。

CES 2018車載ビジョン・ミーティングでの写真(LGのビークルコンポーネンツ事業本部長のLee Woo-jong氏とNXPの上級副社長兼オートモーティブ部門ゼネラル・マネージャーのKurt Sievers)は、http://www.globenewswire.com/NewsRoom/AttachmentNg/cc7ba0bc-3cf2-4302-b453-4d72beff1a6aをご参照ください。

NXP Semiconductorsについて
NXP Semiconductorsは、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクションとセキュア・インフラを可能にし、人々の生活をより便利に、より良く、より安全にするソリューションを推進しています。組み込みアプリケーション向けのセキュアなコネクティビティ・ソリューションで世界をリードするNXPは、セキュアなコネクテッド・ビークル、エンド・ツー・エンドのセキュリティ/プライバシー、スマートなコネクテッド・ソリューションの市場における技術革新をけん引しています。60年以上にわたって蓄積した経験と技術を活かし、NXPでは世界35か国強で3万名の従業員が活動しています。2016年の売上高は95億米ドルでした。詳細はWebサイトhttp://www.nxp.com/jp/ (日本語)をご覧ください。

NXPジャパンはNXP Semiconductorsが開発および製造する車載、認証、インフラ/産業機器、コンシューマ向けのハイパフォーマンス・ミックスドシグナル製品やプロセッシング・ソリューション、高出力RF製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、大阪および名古屋に営業所があります。

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