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「デュレタン」ブランドのポリアミド製品向けに新しい熱安定化システムを開発【ランクセス】
2017年11月20日
ランクセス、「デュレタン」ブランドのポリアミド製品向けに
新しい熱安定化システムを開発表
〜 連続動作温度範囲を230℃にまで拡張 〜
● 耐熱性と同等の耐熱老化安定性
● 初のガラス繊維35%含有製品
● ブロー成形可能なポリアミド66タイプも開発中
ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス(LANXESS)は、ポリアミド66グレードの「デュレタン®(Durethan®)」向けの新たな温度安定化システム「XTS2(Xtreme Temperature Stabilization)」を開発しました。この新システムは、ポリアミドの熱老化耐性を飛躍的に高め、耐熱性能レベルに達することを可能にします。ランクセスのハイパフォーマンスマテリアル(HPM)ビジネスユニットのデュレタン材料開発の専門家であるトーマス・リンダーは、次のように述べています。「鉄を使用しない新しい熱安定化システムによって、ランクセスのポリアミド66製品 は長時間230℃までの温度に耐えることができます。従って、新ポリアミドは芳香族/半芳香族ポリアミドやポリアミドポリフェニレンサルファイドのような、高価な熱安定化特殊熱可塑性樹脂の代替品となります」
XTS2製品群の最初の製品は、「デュレタン AKV35XTS2」の商標名で販売される35%のガラス繊維で強化されたポリアミド66グレードです。ガラス繊維含有量がより多い、あるいはより少ないXTS2製品を提供する計画もあります。自動車のターボチャージャー部品向けに、XTS2システムで安定化した射出成形可能なポリアミド66も開発中です。
良好な流動特性と優れた表面品質
同量のガラス繊維を含有するH2.0熱安定化「デュレタン」ブランドのポリアミド66グレードと比べ、「デュレタン AKV35XTS2」は、より優れた流動特性を有します。「これにより、繊細な部品形状と薄肉の実現が容易になります」と、リンダーは述べています。XTS1の熱安定性を備えた同様のポリアミドグレードよりも表面品質が優れている点も、利点として挙げられます。
ランクセスは、熱風老化試験を実施し、この新ポリアミド66の長期間にわたる耐高温性を、広範囲にわたって検査しました。リンダーは、「230℃下で3,000時間保管した後も、破断時の引張応力と弾性率の低下はほとんど見られませんでした。高い熱負荷にも関わらず、この材料は初期強度と剛性を維持します」と、述べています。主に「デュレタン AKV35XTS2」は、インタークーラー内蔵のエアインテークモジュール、あるいはターボチャージャー周りのエアダクトといった非常に高い温度にさらされる高性能エンジン部品向けにデザインされています。
精密にカスタムメイドされた熱安定化システム
「デュレタン」コンパウンドの熱安定化のために、ランクセスは既に様々な耐熱レベルに対応する、カスタムメイドの多岐にわたる添加剤システムを使用しています。ボンネット下の部品などはその一例です。例えば、定評あるXTS1およびXTS3システムは、約200℃下で「デュレタン」の連続動作を可能にします。 H3.0熱安定化システム同様に、XTS3は金属やハロゲン含有量が非常に低いという利点があります。リンダーは、「これらは金属部品と直接接触するプラスチック部品に特に適しています。これは、金属や塩分を含まない安定化システムが接触腐食を防止するのに役立つからです」と、述べています。主な用途には、ハウジング部品、プラグコネクタ、コネクタストリップなどがあります。一方で、例えばXTS1と H2.0システムは、接触腐食が問題とならない黒色部品を対象に使用されます。
これは、ドイツ・ケルンで10月17日に発表されたリリースをもとに、ランクセス㈱が発表したものです。
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ランクセスは、世界25カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2016年の総売上は77億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約19,200人、世界中に74の拠点を展開しています。主な事業は、中間体、特殊化学品、プラスチックの開発、製造とマーケティングです。また、ランクセスは、サウジアラムコ社との合弁会社ARLANXEO(アランセオ)を通して、合成ゴムを提供するリーディングサプライヤーです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)、ヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)および「FTSE4Good」の構成銘柄です。
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