ニュース

ハロゲンフリーの難燃性ポリエステルとポリアミド製品を新たに投入【ランクセス】

2017年11月20日

ランクセス、ハロゲンフリーの難燃性ポリエステルとポリアミド製品を新たに投入
〜 ハロゲン系難燃剤含有のコンパウンドを代替 〜


高い破断点伸び率を備えた非強化PBT
グローワイヤ抵抗に優れたPBTコンパウンド
レーザー溶接が可能なポリアミド66

ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス(LANXESS)は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)とポリアミド(PA 6、PA 66)をベースとしたハロゲンフリーの難燃性コンパウンドの製品ポートフォリオを拡充しました。ハイパフォーマンスマテリアルズ(HPM)ビジネスユニットの用途開発の専門家であるアレクサンダー・ラデックは、次のように述べています。「この新しいコンパウンドは、特性と加工の面で、ハロゲン系難燃性含有製品に匹敵、あるいはそれ以上の性能を発揮します。これらの製品は、例えば、インダストリー4.0、電気自動車の普及、ビルシステム・家庭用デバイス・家電のデジタルネットワーク化などのグローバルメガトレンドにより、将来的に利益をもたらすと、ランクセスは考えています」

ガラス繊維含有が13%、25%、30%の既存の「ポカン®(Pocan®) BFN PBT」製品グレードに、ハロゲンフリーの難燃性コンパウンド「ポカン BFN2502」「ポカン BFN4221」および「ポカン BFN6410」が新たに加わりました。「ポカン BFN2502」は、ハロゲンフリー難燃性パッケージにも関わらず7%以上の高い破断点伸び率を備えた非強化コンパウンドです。この製品は0.4mm以下のプラスチック試験片に対して米国認証企業による難燃性規格「UL94」で最高となるV−0の評価を受けました。もう1つの利点は、600ボルト(IEC60112/CTI値 A法による)という高い耐トラッキング性です。「高レベルで一貫した電気絶縁性と優れた寸法安定性を必要とする部品では、この流動性素材に期待できます」と、ラデックは述べています。

ガラス繊維を20%含有する「ポカン BFN4221」は、上記で紹介した他の「ポカン」新製品と同様に、金属との接触においても低腐食傾向のため、高い難燃性だけでなく、高温での耐熱老化特性および色安定性を備え、作業条件幅が広く、高コントラストレーザーマーキングに最適です。

LED技術に対応
「ポカン BFN6410」は、LED(発光ダイオード)および他の照明用途を対象にしています。「450ナノメートルで94%以上の光反射率は並外れて高く、ハウジング材として使用した場合、LED光をほぼ完全に反射します」と、ラデックは述べています。 さらに、「ポカン BFN6410」は薄肉でも高い青色耐光性と優れた耐光性を備えています。この素材は、より良好な機械的挙動や反そり性を有します。これらの製品は0.75ミリメートルのプラスチック試験片に対して米国安全検査規格(UL94)で最高となるV−0の評価を受けました。

グローワイヤ燃焼性試験(GWEPT)法において卓越した結果を達成
さらに、IEC 60695-2-10のグローワイヤ試験において、卓越した結果を示すPBTコンパウンドも現在開発中です。これらの試験は、加熱した金属部品や白熱金属部品と接触するプラスチックの発火特性およびアフターバーン挙動を検査するものです。ラデックは、「ランクセスの素材は、ハロゲン系だけでなく、ハロゲンフリーの難燃パッケージもPBTコンパウンドでの優れたグローワイヤ抵抗レベルを達成できることを証明しています」と、述べています。この新素材は、最終製品のグローワイヤ試験(最終製品のグローワイヤ燃焼性試験(GWEPT)法 IEC 60695-2-11)において、非常に良好な結果を達成しています。「この試験は非常に難しく、その理由として、複雑な形状と金属製のインサートを備える最終製品は、単純な試験片よりも不利な挙動を示す場合が多いためです」と、ラデックは述べています。開発中の新素材は、より厳しい、無人家電向けのIEC60335-1(炎なし)のグローワイヤ試験にも合格する可能性があります。

高いレーザー光透過率
ハロゲンフリーの難燃性ポリアミド66グレードの新製品の一例が、「デュレタン®(Durethan®)AKV30FN04LT」です。この製品は、レーザートランスミッション溶接向けに最適です。この溶接は、熱負荷が少なくダストフリーのため、電気および電子部品の組み立てに使用される機会が増えてきています。黒色では、レーザー溶接の標準的な波長範囲での光透過率は、1.5ミリメートルの薄肉でも依然として50%以上です。これにより、溶接中の熱入力の迅速な伝達が確保されます。接続部がより迅速に溶解し、よりコスト効率の高い生産が可能になります。「ポリアミド66の難燃性パッケージのコンポーネントは、ブルーミング傾向がほとんどないため、射出成形時に金型表面に堆積物がほぼ形成されません」と、ラデックは述べています。このコンパウンドはXTS3熱安定化システムを備えているため、より高い連続使用温度で使用することができます。 この製品は、0.4ミリメートルのプラスチック試験片に対してUL94で最高となるV−0の評価を受けました。また、IEC 60112の試験で600ボルトの高いトラッキング抵抗を実現します。可能な用途の1つに安全スイッチがあります。



これは、ドイツ・ケルンで10月17日に発表されたリリースをもとに、ランクセス㈱が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。http://www.press.lanxess.com


ランクセスについて:
ランクセスは、世界25カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2016年の総売上は77億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 19,200人、世界中に75の拠点を展開しています。主な事業は、中間体、特殊化学品、プラスチックの開発、製造とマーケティングです。また、ランクセスは、サウジアラムコ社との合弁会社ARLANXEO(アランセオ)を通して、合成ゴムを提供するリーディングサプライヤーです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)および「FTSE4Good」の構成銘柄です。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp


本件に関するお問い合わせ先:
ランクセス㈱ コーポレートコミュニケーションズ
TEL:03-5293-8005 FAX:03-5219-9773
lanxess.japan@lanxess.com


免責について(Forward-Looking Statements)
本プレスリリースには、ランクセスの予測、見解、期待、そして第三者からの引用を含む、予測・予定事項の記述がございます。様々な既知あるいは予測不能なリスク、不確定要素、またその他の要因により、実際に発生する結果、財務状態、発展及び業績が、本資料に記載の予測・予定事項と大幅に異なる可能性があります。本資料に示される将来予測に関する意見の正確性や進展が実際に起こりえるかどうかに関しても責任を負うものではありません。ここに示されたいかなる情報、予測、推定、目標、意見に関して、明示的あるいは黙示的な表明や保証を行うものではありません。そのため、これらの記述につきまして、本資料の記載事項に全面的に依存されることは控えて頂きますようお願いします。本資料に示したいかなる脱漏、誤った記述に関しても責任を負いかねます。また、この資料を使用することによる直接的あるいは間接的に生じる事項に関して、ランクセスとその関連会社、役員、責任者、従業員は一切の責任を負いかねますので、併せてご了承いただきますようお願い申し上げます。


その他の情報
ランクセスのニュースリリースはwww.lanxess.co.jpの”プレスリリース”項目よりご覧ください。
また、役員およびその他の写真はhttp://photos.lanxess.com(英語)より入手いただけます。
ランクセスの動画および音声、ポッドキャストについては下記をご覧ください。
http://globe360.net/broadcast.lanxess/(英語)

ランクセスのウェブマガジンは下記でご覧いただけます。
https://webmagazine.lanxess.com/ja/(日本語)

ランクセスのFacebook、Linkedin、Twitter、Youtubeの公式ページは下記サイトをご覧ください。
http://www.twitter.com/LANXESS_JP(日本語)
http://www.facebook.com/LANXESS(英語)
http://www.linkedin.com/company/lanxess(英語)
http://www.youtube.com/LANXESSTV(英語)








ランクセス株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#ランクセス
#難燃性
#材料
#ポリアミド
#2017年11月20日