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ZF、超小型車両に最高レベルの乗員保護を供給【ゼット・エフ・ジャパン】

2017年9月18日

■ ZFが乗員保護システムを設計した「BEHICLE」が、ユーロNCAPでの最高評価獲得に向けて設計
■ ZFはEU主導のプロジェクトに参画
■ ZFが新しいコンセプトの車両用に、4点式シートベルトとサイドおよびカーテンエアバッグを新開発


ドイツ、フリードリヒスハーフェン発;都市部における短距離移動においては、小型の電動車両(LEM:ライトウェイト・エレクトロ・モービルまたはクアッド・ライサイクル)がトレンドになっています。これらの小型車両に必要とされる効果的な乗員安全システム提供のためにZFは、EUの「プロジェクト・ベヒクル(BEHICLE)」に乗員保護分野におけるパートナーとして参画しています。この3人乗りの電気自動車につけられた名称は、ベスト・イン・クラス・ビークル(BEst-in-class veHICLE: クラス最高の車)を意味しています。ZFは新しい4点式シートベルトとエアバッグシステムの開発と車両への搭載、およびシミュレーションやテストなど、この車両の開発において重要な役割を担いました。BEHICLEはこのカテゴリーで初めて、ユーロNCAPで5つ星評価の獲得を目指して設計されました。このクラスではこれまで、3つ星以上を獲得したモデルはありませんでした。

マイクロモビリティ市場で最もニーズが高いのは「L7e」と呼ばれる最高出力15kW、最大重量400kg(乗員およびバッテリーを除く)の市街地向け車両です。これらの超小型車両の課題は乗員保護にあり、これまでユーロNCAPで2つ星を超える評価を獲得したモデルはありません。

「当社の『ビジョン・ゼロ』への貢献にはBEHICLEの様な新しい車両コンセプトやソリューションの開発も含まれます。このプロジェクトでは、乗員保護分野における当社の知見を活かし、このクラスで初めて、ユーロNCAPでの最高評価獲得が可能なシステムを開発しました」と、ZFの副社長兼、乗員保護システム事業部のジェネラルマネージャー、ミハエル・ビューフスナー博士は語っています。

このクルマの特徴である中央に位置する運転席やBピラーレスの構造は、乗員保護システムの設計にあたって大きな課題でした。ZFは、4点式シートベルトとカーテンおよびサイドエアバッグを特別設計してこの課題を解決しました。

より高度な安全性能を実現
トップベルトとして設計された4点式シートベルトは、通常の3点式よりも事故の際の保護性能が向上します。テンショナーとベルトフォースリミッターを統合した2つのリトラクターが、BEHICLEのリアルーフに取り付けるユニークな方法が採られています。2つのタングプレートは運転者の頭上から前方外側に突き出すため、ヘッドライナーから簡単に引き出す事ができます。運転席の左右に取り付けられたバックルは、照明によって見つけやすい工夫がされています。また、DLT(ダイナミック・ロック・タング)と呼ばれる量産システムの採用によって、事故発生時、乗員の胸部や肩にかかる拘束力を骨盤周辺よりも下げ、シートベルトによる怪我を防止する機能も備えています。

さらにZFの新型サイドエアバッグ(SABs)がクラッシュテスト要件を満たします。通常はシートのバックレストに装着されていますが、BEHICLEではアルミのドアビームに取り付けられています。SABはまた、運転席が中央に位置するためドアとドライバーが通常のクルマよりも離れている事と、シートに合わせて長さを調整しないという要素も考慮に入れて設計されています。

さらにAおよびCピラーに装備された外部保持ストラップ付のカーテンエアバッグ(CAB)は、側面衝突時における効果的な乗員保護を行います。このように、ZFの衝突安全システムは、BEHICLEプロジェクトに参画したパートナー各社が取り組んだフロント部、キャビンおよびドアの安全設計をさらに強固なものにしています。








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