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クルマをスマートフォンのようにアップデート【ボッシュ】
2017年9月6日
クルマをスマートフォンのようにアップデート
ボッシュは車載システムのソフトウェアをワイヤレスで安全に更新
● ソフトウェアのOTA(Over-the-air:無線接続)更新がまもなく標準機能に
● 無線によるソフトウェア更新でリコールやディーラー訪問が減少、時間を節約
● 新しい機能、改良された機能を車両に直接中継転送
● 新しい暗号化技術でOTA更新のセキュリティを確保
シュトゥットガルト(ドイツ) – 将来、車両のオーナーは車両のセキュリティ、インテリジェンス、性能を、家から出ることなく強化することができます。車載システムのソフトウェアの更新が、スマートフォンのアプリの更新並みに手軽になります。スマートフォンの画面を触れるだけで、車載ソフトウェアの更新や、クラウドからの新しい機能を直接ダウンロードでき、そのために修理工場やディーラーに足を運ぶ必要がなくなります。「数年以内にすべての新車にソフトウェアの自動更新機能が導入される見込みです」。ボッシュ取締役会メンバーのマルクス・ハインはこのように予測しています。「無線接続によるOTA(Over-the-Air)更新はドライバーにとって非常に便利です。それに加えて、ボッシュのオンライン更新はセキュアで高速です」とハインは続けます。無線交信に必要な技術のすべてを、ボッシュは社内で開発しました。その中には、コントロールユニットや、車載通信インフラ、最新の暗号化技術に加えて、Bosch IoT Cloudまでもが含まれます。
新しい標準 – 簡単でセキュア
エレクトロニクスの多用、機能の増強、ソフトウェアが増加:車両は四輪で走るスマートフォンへと変身しつつあります。それに伴って重要性が増しつつあるのが、車載システムのソフトウェアの更新です。利便性向上に寄与する新しい機能を、車両を購入した後でも入手できます。ソフトウェアのOTA更新は近い将来標準機能となるでしょう。現在の車両は、多いもので100個前後のコントロールユニットを搭載しています。その数はコンパクトカーでも30~50個にのぼります。車両の機能はすべて、これらコントロールユニットのソフトウェアでコントロールされているといっても過言ではありません。さらに、インターネットや、他の車両あるいはインフラとつながった車両が増えています。このことは、車載ソフトウェアに含まれる脆弱なリンク、そして不正操作がもたらすリスクの増大を意味します。その点を考えた場合、クラウド経由のソフトウェア更新は車載ソフトウェアを常に最新レベルにし、したがってセキュアな状態に保つ格好のソリューションです。「乗用車は一般に購入から15年またはそれ以上使われるのが普通です。ソフトウェアのOTA更新は、修理工場やディーラーを訪問するまでもなく、車載ソフトウェアの継続的更新を可能にするボッシュの貢献です」(ハイン)。さらに、クラウド経由の更新では、車載コントロールユニットに新しい機能を、それも大がかりな機能を追加的に持たせることができます。必要なハードウェアが備わっていれば、ドライバーは新しいソフトウェア機能を試してみて、気に入ったらダウンロードできます。このようなやり方で、たとえばレーンキープ機能や駐車アシスト機能を追加することができます。そして、ソフトウェアのOTA更新のメリットを享受するのはドライバーだけではありません:2015年に米国で実施された自動車のリコールの15%は、ソフトウェアエラーに関連するものでした。その4年前の数字は5%に過ぎなかったと、米国高速道路安全局(NHTSA)のデータをベースとする同国の調査報告は述べています。「修理工場やディーラーを訪れなくてはいけない顧客と同様に、リコールは自動車メーカーにとっても時間的にも金銭的にも負担となっていました。オンライン更新が普及すれば、その負担を大幅に減らせます」(ハイン)
クラウドからの直接更新
セキュアで高速、簡単。これがソフトウェアのOTA更新の特長です。オンラインセキュリティ更新の開始、そしてダウンロードする新機能の選択を、ドライバーは自分のスマートフォンまたは車両のインフォテインメントシステムで行います。この情報はクラウドに送信されます。クラウドはあたかもアプリストアのように機能し、配布の用意が整ったアプデートを保管しており、ドライバーの求めに応じて車両へのソフトウェアのダウンロード手順を実行します。データのダウンロードは、車両の走行中にバックグラウンドで、または夜間、車両が車庫に保管されている間に行われます。車両が(駐車するなどして)安全な状態に移行すると、すぐにダウンロードしたソフトウェア更新データを目的のコントロールユニットにインストールし、直ちに有効にします。
あらゆるレベルで完璧なセキュリティ
OTA更新では、車載電子機器、クラウド、ソフトウェア間の円滑な相互作用とセキュリティが非常に重要となってきます。データセキュリティは、ボッシュの子会社であるEscryptが開発した最新の暗号化技術で保証されます。複雑高度のセキュリティアーキテクチャと終端間暗号化(E2EE)が、伝送中のデータを不当なアクセスから保護します。車両とクラウド間のインターフェースでは、セキュアなプロトコルとフィルタがファイヤウォールのように働き、一切のハッキング行為を撃退します。ソフトウェアのOTA更新を安全に、さらに高速かつ信頼性の高いものとするために、ボッシュは差分法や圧縮技術などを使用しています。それによりデータ伝送量を抑えることができ、更新手順の高速化とコストダウンにつながります。もう一つのセキュリティ対策が更新データのシーケンス伝送です。問題が発生すると、更新手順を停止し、調整します。こうしたOTA更新を担う中核技術は、ボッシュのAutomotive Cloud Suiteです。このソフトウェアエレメントは、OTA更新のためにドライバーが、自動車メーカー、そして車両自体が必要とするすべての機能を有効にします。
IAA 2017でボッシュ製品をご体験いただけます(開催地はフランクフルト):ボッシュは未来のモビリティについて、事故ゼロ、エミッションゼロ、ストレスゼロの姿を思い描いています。ボッシュはこの事故ゼロ、エミッションゼロ、ストレスゼロという目標を自動化、電動化とネットワーク化を通じて達成したいと考えています。ボッシュはIAA 2017において、運転をより安全・効率的にし、クルマを第3の生活空間にする最新のソリューションをこの3つのテーマに沿った形でご紹介します。
ボッシュ役員の記者会見:2017年9月12日(火)13:15~13:40(現地時間)、ボッシュ取締役会会長のフォルクマル・デナーとモビリティ ソリューション セクター統括部門長のロルフ・ブーランダーが出席予定、ボッシュのブース:第8ホールのA03
IAA 2017におけるボッシュのハイライトをwww.bosch-iaa.deとTwitterで紹介:#BoschIAA
詳細情報:
OTA更新の詳細情報はこちらでご覧になれます。
The Bosch innovations on show at the IAA 2017
このプレスリリースは2017年09月06日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
原文をご覧ください。
世界のボッシュ・グループ概要
モビリティ ソリューションズは、ボッシュ・グループ最大の事業セクターです。2016年の売上高は439億ユーロで、総売上高の60%を占めています。モビリティ ソリューションズの売上により、ボッシュ・グループはリーディングサプライヤーの地位を確立しています。モビリティ ソリューションズは、自動化、電動化、ネットワーク化の3つの領域においてグループの専門知識を統合させ、お客様にトータルソリューションを提供します。その事業領域は主に、内燃機関の燃料噴射テクノロジー/パワートレイン周辺機器、パワートレイン電動化のさまざまなソリューション、車載向け安全システム、ドライバー アシスタンス システム/自動化機能、ユーザーフレンドリーなインフォテインメントやVehicle-to-Vehicle(車車間)およびVehicle-to-Infrastructure(路車間)通信、オートモーティブ アフターマーケット向けのリペアショップコンセプト/テクノロジー/サービスなどです。さらにボッシュは、電気駆動マネジメントや横滑り防止装置ESC(エレクトロニック スタビリティ コントロール)、ディーゼル用コモンテールシステムなどの自動車の重要な革新技術を生み出してきました。
ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディングカンパニーです。2016年の従業員数は約39万人(2016年12月31日現在)、売上高は731億ユーロを計上しています。現在、事業はモビリティ ソリューションズ、産業機器テクノロジー、消費財、エネルギー・建築関連テクノロジーの4事業セクター体制で運営しています。ボッシュはIoTテクノロジーのリーディングカンパニーとして、スマートホーム、スマートシティ、コネクテッドモビリティ、さらにコネクテッドインダストリーに関する革新的なソリューションを提供しています。ボッシュはセンサー技術、ソフトウェア、サービスに関する豊富な専門知識と「Bosch IoT cloud」を活かし、さまざまな分野にまたがるネットワークソリューションをワンストップでお客様に提供することができます。ボッシュ・グループはコネクテッドライフに向けたイノベーションの提供を戦略的な目標に定め、革新的で人々を魅了する全製品とサービスを通じて生活の質の向上に貢献します。つまり、ボッシュはコーポレートスローガンである「Invented for life」-人と社会に役立つ革新のテクノロジーを生み出していきます。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社450社、世界約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売/サービスパートナーを含むグローバルな製造・エンジニアリング・販売ネットワークは世界中のほぼすべての国々を網羅しています。ボッシュの未来の成長のための基盤は技術革新力であり、世界120の拠点で約5万9,000人の従業員が研究開発に携わっています。
ボッシュの起源は、1886年にロバート・ボッシュ(1861~1942年)がシュトゥットガルトに設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュGmbHの独自の株主構造は、ボッシュ・グループの企業としての自立性を保証するものであり、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができます。ロバート・ボッシュGmbHの株式資本の92%は慈善団体であるロバート・ボッシュ財団が保有しています。議決権の大半はロバート・ボッシュ工業信託合資会社が保有し、株主の事業機能を担っており、残りの株式は創業家であるボッシュ家とロバート・ボッシュGmbHが保有しています。
さらに詳しい情報は 以下を参照してください。
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英語)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英語)
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