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(LFTシリーズ)デフ用低トルク玉軸受を開発【ジェイテクト】

2017年7月4日

㈱ジェイテクトは、自動車のデファレンシャル(以下、デフ)のピニオン支持に使用されるアンギュラ玉軸受において低トルク性能を向上させた次世代製品を開発しました。本開発品は、弊社次世代超低トルク円すいころ軸受(以下、LFT-Ⅳ)で開発した油量制御技術の採用により、さらなる低トルク化を実現し、自動車の燃費向上に貢献します。


〈開発品の写真〉

1.開発の背景

一般的に、高負荷容量と高剛性が要求される自動車のデフピニオン用軸受としては、円すいころ軸受が主流ですが、欧州を中心にCO2削減や燃費向上を目的に、同じ接触角方向を持った複列型玉軸受に異なる玉ピッチ円直径(以下、玉P.C.D.)を採用し負荷容量と剛性を向上させたタンデムアンギュラ玉軸受(以下、タンデムAC)が、2005年から実用化されています。
この度、このタンデムACにLFT-Ⅳの技術を適用し、さらなる低トルク化と長寿命化を実現した製品を開発しました。

2.本開発品の特長

開発品は、CAEを活用した油流れ解析により樹脂保持器と内外輪形状を最適化することで軸受に流入する油量を制限し、従来のタンデムACと比較して攪拌損失を最大30%低減することに成功しました。デフピニオン支持用の軸受としてNo.1の低トルク性能を有しており、車両燃費の1%向上に貢献いたします。
また、軸受内部に流入する異物量も低減し、異物油中寿命は従来のタンデムACと比較して、1.5倍の耐久性向上も実現しました。この技術は、単列アンギュラ玉軸受にも適用可能で、玉軸受を使ったデフの環境性能向上と自動車燃費改善に貢献します。


【「LFTシリーズ」とは】
ジェイテクトは、その前身の光洋精工時代から、“摩擦”・“潤滑”に着目し、軸受の低トルク化を追求してきました。1980年代には、円すいころ軸受の内輪鍔面ところ大端面のすべり摩擦を低減し、自動車の燃費向上に貢献する低トルク円すいころ軸受「LFT」を世界で初めて開発しました。
その後も、当社は更なる低トルク化の研究を積み重ね、円すいころ軸受を、「LFT-Ⅱ」・「LFT-Ⅲ」・「LFT-Ⅳ」と進化させ、常にNo.1の性能でこの分野をリードし、昨今の環境意識の高まりに応えてきました。
この度ジェイテクトは、これまで円すいころ軸受の開発で培ってきた低トルク化技術をさらに進化させることはもちろん、玉軸受やハブユニットなど、他の軸受品種にも適用し、「LFTシリーズ」としてラインナップしています。 自動車業界のみにとどまらず、あらゆる業界のお客様に向けて、エネルギー損失低減に貢献する低トルク軸受を提供してまいります。

3.販売計画

【量産開始】 2020年
【売上目標】 5億円/年
【販売先】  自動車メーカー、アクスルメーカー 等

4.製造工場

徳島工場



ジェイテクトは、軸受事業のブランド「Koyo」において、「Key of your operation」を掲げ、お客様とともに課題を解決し、嬉しさを提供するパートナーとして、自動車産業をはじめとするあらゆる産業に貢献してまいります。








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