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ブラジルの自動車市場の拡大に向け自動車用鉛蓄電池のINMETRO試験サービスを開始【テュフ ラインランド ジャパン】
2017年6月28日
テュフ ラインランド ジャパン㈱(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:トビアス・シュヴァインフルター)は、「ブラジル向け自動車用鉛蓄電池のINMETRO試験サービス」を開始しました。今まで電池メーカーは、テストサンプルをブラジルに輸送する必要があり、輸出入の手続きや輸送期間などに大幅な時間とコストがかかりました。しかし、日本国内での試験が可能になりましたので、電池メーカーはテストサンプルの輸送期間を大幅に削減することが可能になります。
【サービス開始の背景】
近年、消費者向け電気製品としてスマートフォンやタブレット、パソコンなど、車載用では電気自動車やハイブリットカーなどでリチウムイオン電池が使用されています。しかし、鉛蓄電池は、安全性および信頼性に優れ、コストパフォーマンスがよいことから、バイク、自動車(電気自動車を含む)、クレーン、フォークリフトなどの蓄電池システムなど、現在でも幅広い市場で利用されています。
鉛蓄電池の世界市場の動向として、2025年までに、年間840億米ドルを超えるといわれており、特に今後中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ、インドネシアで自動車市場が拡大すると予想されています。さらに、石油、ガス、原子力発電、電力発電、ガスタービン、建築、病院、工場などで、蓄電池や無停電電源装置(UPS)の使用が拡大されると予想されるため、鉛電池の市場拡大が期待されます。*1
【ブラジル当局INMETRO認証について】
ブラジル向け自動車部品はブラジル当局INMETROの定める法規および技術規格にしたがって、適合試験のうえ、認証を取得し、製品を登録することが必要です。
【ブラジル向け自動車用鉛蓄電池のINMETRO試験サービス】
テュフ ラインランド ジャパンは、リチウムイオン電池をはじめ、ニッケル水素電池、鉛蓄電池など、さまざまな種類の電池の評価試験サービスを提供しています。また、バッテリーの試験所である関西テクノロジーセンター(KTAC)は、DAkkS (ドイツの認定機関)よりISO/IEC 17025への適合認定を取得しています。
テュフ ラインランド ジャパンは、今後ブラジルの自動車市場拡大に伴い、始動用の鉛蓄電池市場が伸びることを見込み、INMETRO試験サービスを開始することを決定いたしました。ブラジルの強制認証の対象である自動車用鉛蓄電池のINMETRO法規および技術規格に対するISO/IEC 17025のスコープ拡大を行い、INMETRO認証取得における試験を行うことが可能になりました。INMETRO法規および技術規格*2に基づく鉛蓄電池試験サービスを提供できる第三者認証機関は、現在、日本国内ではテュフ ラインランド ジャパンのみです。
*1 出典:RESEARCHANDMARKET http://www.researchandmarkets.com/research/kvf4lb/lead_acid_battery
*2 自動車用鉛蓄電池該当法規および技術規格INMETRO 199
INMETRO 239 RTQ
INMETRO 299 RAC
INMETRO 301 RAC
ABNT NBR 15940 – automotive road vehicles
ANBT
NBR 15941 – motorcycles
テュフ ラインランドは、140年の歴史を持つ世界でもトップクラスの第三者検査機関です。グループの従業員数は全世界で19,700人、年間売上高は19億ユーロにのぼります。第三者検査のエキスパートとして、人々の暮らしのあらゆる面で、品質、安全、環境、テクノロジーを支えています。産業用装置や製品、サービスの検査だけではなく、プロジェクト管理や企業のプロセス構築もサポートしています。また幅広い業種、職種について、専門的なトレーニングも実施しています。こうしたサービスは、テュフ ラインランドの認定ラボや試験設備、教育センターのグローバルネットワークによって支えられています。テュフ ラインランドは、2006年より国連グローバル・コンパクトのメンバーとして活動しています。ウェブサイト:www.jpn.tuv.com
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