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《速報/人テク2017名古屋》サウンドデザインツール【OPTIS Japan:小間番号158】
絵を描くように直感的な音加工や、独自の信号処理技術によるパラメーター設定による音加工を通じて、製品音のサウンドデザインを具現化する事が出来るソフトウェアGenesis LEA
背景
音は常に物体の個性を形成する重要な要素であり続けています。太鼓の音、テニスボールを打つ音、剣がぶつかり合う音、世の中には音を聞けば何の音が鳴っているか分かる物であふれています。
くるまの世界ではつい近年まで、静粛であることを長らく求めてきましたが、昨今では、音を聞いただけでそのメーカーを連想させるような、音に個性を持たせる取り組みが始まっています。例えば、ドイツの自動車メーカーのCM音楽やアメリカのバイクメーカーのエンジン音など、聞かせたい音を強調し、聞かせたくない音を無音に近づけることで、音に個性を持たせ、企業理念や行動指針の共有やロゴによる視覚意識の統一とは別の、コーポレートアイデンティティの構成要素として、音が企業のブランディング戦略に貢献している事例が注目されています。
サウンドデザインにおける課題
製品から出るサウンドから企業や製品の優れた特性や独自性をユーザーに認識していただく為には、企業イメージに沿うサウンドコンセプトを定め、長期にわたって同質のサウンドを生み出し続ける、本当の意味でのサウンドデザインが必要です。
しかし、これまでは”企業イメージに沿う音とは何か”を検討する行為にうまくマッチするサウンドデザインツールが存在せず、コンセプトを作り出すこと自体が非常に困難でした。というのも、サウンドデザインは音源の録音、加工、数値分析、再生・評価すべてを駆使し、官能評価試験と組み合わせてサウンドの方向性を定める行為ですが、これまでのサウンド系ソフトウェアでは、分析は出来ても加工や再生は出来ない、加工や再生は出来ても分析は出来ない、音源の数値的表現と官能評価結果を総合的に分析する事が出来ない等、目的にマッチしたツールが存在しなかった為です。
Veridical Sound Designの実現
弊社は、真のサウンドデザイン(Veridical Sound Design)を実現する為に、①音源編集・分析ツール”LEA”、②バーチャルサウンド体験ツール”GeneSIMU”、③エンジン音特化型サウンド再生モジュール”ASD(Active Sound Design)”の3ツールを提案しています。 基礎となるソフトウェア”LEA”は録音された音源をまるでペイントソフトで画像を編集している様に編集することと、独自の3D音響再生ロジックによって、環境をリアルに再生することを実現したソフトウェアです。これを利用して頂くことで、今現在の立ち位置の分析と目指すべきサウンドのあり方を現実に近い再生環境でデザインする事が可能となります。
次に、”GeneSIMU”は、LEAが持つ優れた3D音響再生技術を使用し、視覚情報のみに頼っていたバーチャルリアリティの世界にサウンドも含めた形で環境の再現に成功したツールです。これを利用する事で、エンジニアは試作品を製作することなく視覚的、聴覚的な効果を確認する事が可能となり、製品開発における試作レスの潮流をより着実なものへと推し進めています。
そして、”Active Sound Design”は、エンジン回転数と設定されたサウンドを同期させて車載スピーカーから可変再生する製品GeneBOXと、可変再生させるためのサウンドを作成するツール群で構成されたパッケージ製品で、車室空間で聞こえるエンジンの音をカーナビパネルからの選択で任意に変更する事が出来るツールです。サウンドデザインの効果を確認する実験的な用途はもちろん、エンドユーザー向けのサービスとしての実績もあるユニークな製品です。
展開と発展
弊社ではこれらの特徴的なツールを元に、光学解析技術を基礎とした見栄えシミュレーションとの融合など、さらなる技術展開を推進していく予定で、やがてくる電気自動車時代やバーチャル開発プロセスにおいても必要不可欠なソフトウェアとなる事を目指しています。
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