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《速報/人テク2017横浜》ACULAH【中島ゴム工業:小間番号320】
自動車に使用されている金属との接着が必要な部品において接着力向上とコスト削減そして脱VOCを可能にする。
自動車用防振ゴムやエンジンシールなどは加硫接着という工法によりゴムと金属を強固に接着する。
この接着法は、加硫接着剤を用いてゴム成型時の熱と圧力で金属とゴムを接着するものである。
加硫接着剤は、フェノール樹脂とクロロプレンなどの塩素系ゴムが揮発性有機溶剤(VOC)に溶解・分散されたものであるため、使用時に大量のVOCを排出するために環境や作業者への負荷が大きい。
また、スプレーなどにより塗工するため、膜厚みのバラつきが大きいため接着力が安定せず、塗着効率が低く接着剤のロスが大きいためコスト高となっている。
さらには、接着剤成分が溶剤に溶解分散されているため、使用期限が最長1年程度であり、在庫リスクが大きい。
そこで、弊社が開発したのがフィルムタイプの加硫接着剤フィルムACULAH(Adhesive Coat Utilizing Lamination Method)である。
これは現行の加硫接着剤を離型フィルム上にプライマーと加硫接着剤を塗工・乾燥し2層構造としたものであり、接着剤成分に変更は無い。
使用時にはこのACULAHを金属上に熱と圧力でプライマーと加硫接着剤成分を転写後、離型フィルムを剥がしてゴムコンパウンドと一緒に金型に投入し成形・加硫接着を行う。
ACULAHのメリットは、1)使用時にVOCを一切排出しない、2)塗着効率が90~100%近いため接着剤費削減となる、3)プライマーと加硫接着剤を同時に転写するため塗工費用の節減となる、4)現行の加硫接着剤は危険物のため航空機や船舶での輸送には制限があるが、ACULAHは可燃物であっても危険物ではないので輸送コストが削減できるなどがある。
ACULAHは金属とゴムの接着を大きく改善する新技術である。
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