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Nucleus SafetyCert RTOS、セーフティクリティカルシステム向けにARM Cortex-M4プロセッサのサポートを拡張【メンター・グラフィックス・ジャパン】
2017年4月12日
インダストリアル、メディカル、自動車、航空市場をターゲット
■ Mentor® Nucleus® SafetyCertが、最新のプロセッサおよびSoCアーキテクチャに採用されるローパワーARM®
Cortex®-M4のサポートを拡張
■ ARM Cortex-M4向けNucleus SafetyCertは、IEC 61508 SIL3、IEC 62304 Class C、DO-178C Level
A、ISO 26262 ASIL Dといった規制基準遵守が要される製品に最高レベルの安全性を提供
■ Nucleus SafetyCertのプロセスモデルは、より高いシステム信頼性に向けてメモリをパーティションして不具合
を隔離するとともに、安全性に関わるクリティカルなコードとそれ以外のコードを分離
■ Nucleus SafetyCertは、認証可能なIPv4 TCP/IPネットワーキングスタックとSPIとI2Cによるコネクティビ
ティをサポート
■ リファレンスハードウェアのBSPとSourcery™ CodeBench統合開発環境を含む包括的なソリューション
メンター,シーメンス・ビジネス(以下メンター)は、産業、医療、自動車、航空市場向けの安全性が重要視される高性能な次世代システムを対象として、Mentor® Embedded Nucleus® SafetyCertリアルタイムOS(RTOS)にARM® Cortex®-M4のサポートを拡張したことを発表しました。高性能、ローパワー、コスト効率性を兼ね備えたARM Cortex-M4は、厳しい安全要件に直面するシステムを含め、多様な垂直市場に最適です。Nucleus SafetyCertは、パーティション、ランタイムライブラリ、接続規格、TCP/IP通信ネットワーク、データストレージをサポートするプロセスモデルをNucleus RTOSに実装し、統合開発環境(IDE)であるSourcery™ CodeBenchを統合した、コスト効果の高い安全認証取得済みソリューションです。Nucleus SafetyCertは、これまでにARM Cortex-M4ベースのアプリケーションにおいて、IEC 61508 SIL 3、IEC 62304 Class C、RTCA DO-178C Level A、ISO 26262 ASIL Dをはじめとする最も厳格な安全性要件への遵守を認定され、認証ドキュメントを提供してきました。
今日のSoCアーキテクチャには、ハイエンドのアプリケーションプロセッサからDSP、MCUに至るさまざまなコアが1つのパッケージに搭載されています。複数の安全システムを単一のSoCに統合する作業は、コアごとに異なるOSを実行する複雑さとコストが相まって、多くの開発者を悩ませています。Nucleus SafetyCertは、迅速な製品開発と高いコスト効率を実現するとともに、最新SoC上に実装されたさまざまなコアを実行する高いコンフィギュラビリティを備えたプラットフォームです。産業、医療、自動車、航空システムを対象とした主要な米国および国際安全規格に対応しており、規制当局からのスムーズな認定を妨げかねないリスクを低減します。
「最先端のADASアプリケーション要件を満たすには、機能安全システムを考慮した上で、RTOSを実行するデバイスをどれだけ高度に最適化できるかにかかっています。Nucleus SafetyCertの高いスケーラビリティと性能はTDA3/2 SoC上の多数のコアに実装でき、また複数の安全性規準を満たすRTOSプラットフォームを開発者に提供します。」テキサス・インスツルメンツ(TI)、ADAS Ecosystem Manager、Marcus Cooksey氏は、上記のように述べています。
ソフトウェアの複雑化が進む一方、安全性が最重視されるデバイスのソフトウェアにはより高い信頼性が求められるため、開発者に課せられる要求は厳しさを増すばかりです。これに対応するため、Nucleus SafetyCertは、ARM Cortex-M4ベースのMCU上でメモリパーティションを可能にする安全認定済みプロセスモデルを採用しています。Nucleus SafetyCertは、ARM Cortex-M4のメモリ保護ユニットを活用してソフトウェアサブシステムを隔離するためにメモリをパーティションします。隔離された領域は、サブシステムそれぞれで発生した不具合を切り離す保護領域として機能します。またこのパーティションは、複数の安全レベルが混在するデザインから安全性に関わるクリティカルなコードをその他のコードと切り離す役割も果たします。
「最近のヘテロジニアスSoC設計は、単一プラットフォーム上に複数の複雑な安全システムを統合しています。メンターのNucleus SafetyCertは、コアごとに異なるOSを実装するSoCの設計課題を克服し、複雑化するソフトウェア設計に対処する上で理想の選択です。」メンター、組込みシステム事業部、General Manager、Scot Morrisonは、上記のように述べています。
Nucleus SafetyCertには、TIのTDA3 SoCを含むADAS向けの最先端SoCに対応したBSPが付属しています。今回のリリースでは、IPv4 TCP/IP認定済みスタックおよびその他の接続規格にも対応しています。詳細については、www.mentorg.co.jp/embedded-software/nucleus/をご覧ください。
Mentor Embeddedについて
Mentor Embeddedは、IoT(モノのインターネット)、自動車、産業機器、スマートエネルギー、医療機器、家電を含むさまざまな用途の組込み製品開発を支援します。商用利用およびカスタマイズ可能なLinux®ベースのソリューションとして業界をリードするSourcery CodeBenchとMentor Embedded Linuxは、最新のプロセッサやマイクロコントローラを搭載した組込みシステムの開発を支援します。Nucleus RTOSの小さなフットプリントとローパワー設計は、リアルタイム制御システムの開発に大きなメリットをもたらします。詳しい情報については、www.mentorg.co.jp/embeddedをご覧ください。
Mentor Graphics Corporation, a Siemens business(以下メンター)は、世界中で成功を収めている電子機器メーカー、半導体企業、電子システム構築ベンダのニーズに応える製品をはじめとし、コンサルティングサービス、受賞歴を誇るサポートサービスを提供する、電子ハードウェアおよびソフトウェア設計開発ソリューションのグローバルリーダーです。本社はアメリカ合衆国オレゴン州ウィルソンヴィルに所在しています。メンターについての詳しい情報は、こちらからご覧いただけます: www.mentorg.co.jp
Mentor Graphicsは、Mentor Graphics Corporationの登録商標です。その他記載されている製品名および会社名は各社の商標または登録商標です。
組込みソフトウェアについて
■ www.mentorg.co.jp/embedded-software/
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