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McLaren Formula 1 Racing、2017年シーズンの車体性能改善のためにストラタシスのアディティブ・マニュファクチャリングを導入【ストラタシス・ジャパン】
2017年4月10日
~新しいMcLaren MCL 32レーシングカーにおけるレース対応パーツを、ストラタシス FDMおよびPolyJet 3Dプリンティングを活用し製造~
~パーツ製造時間を短期間で実現することで、車体開発のリードタイムを短縮。
かつ走行コース内で3Dプリントによるパーツ製作することで、オンサイトでの評価が可能に。~
3Dプリンティングとアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションの世界的リーダー企業であるStratasys Ltd.(Nasdaq: SSYS、以下ストラタシス)の日本法人、㈱ストラタシス・ジャパン(本社:東京、以下、ストラタシス・ジャパン)は本日、McLaren Racingが2017年シーズンのフォーミュラ1 MCL32レーシングカーのパーツ製造において、ストラタシスの3Dプリンティングの使用を拡大し、設計の改善を高速化・パーツの軽量化を図り、性能の向上を目指しますことを発表しました。
3Dプリンティングによる次のような一部のパーツが、性能改善を目的として設計され、2017年シーズンのレーシングカーに使用されます。
McLaren Hondaは、ストラタシスFDMテクノロジーを使用し、油圧系をMCL32レーシングカーに取り付けるための構造ブラケットを3Dプリンティングにより製作しました。カーボンファイバー充填型ナイロン素材(FDM® Nylon 12CF)を使用し、Fortus 450mcプロダクション3Dプリンタを利用しています。ブラケットは、従来の製造プロセスでは製作に2週間かかるところを、わずか4時間で製作されました。
新しい双方向通信およびデータシステムがMCL32レーシングカーに搭載されたばかりですが、このケーブルがドライバーの邪魔になることが分かりました。そこで、Stratasys J750 3Dプリンタのゴムライク材料を利用して、通信システムのハーネスワイヤーを固定するためのゴム状のブーツをデザインし、3Dプリンティングで製作しました。3種類のデザインを1日で繰り返し3Dプリントし、実際に使用するパーツはたった2時間で3Dプリントすることができました。これにより、2017シーズンのグランプリ初戦で使用する快適なラジオハーネスパーツを製作することができました。
ブレーキパーツの温度を効率的に制御するため、McLaren Hondaは中空合成ブレーキ冷却ダクト作成用のサクリフィシャルツールを3Dプリントで製作しました。これらのねじり下げコアは、この用途専用のST-130ソリュブル材を使用して3Dプリントされています。さらにカーボンファイバー・コンポジット材料で覆い、高温でオートクレーブ養生を施しました。最終パーツは内面の仕上げが非常に滑らかな管状構造物で、必要なエアフローをブレーキに送りつつ、最大空力と車のパフォーマンスの両方を維持することができます。
リアダウンフォースを高めるよう設計された大きなリアウィングエクステンションはカーボンファイバー・コンポジット材料で、FDMベースのFortus 900mcプロダクション3Dプリンタで3Dプリントしたレイアップツールを使用して製作されました。チームはULTEM 1010を使用し、350°F/177°Cを超える高温でオートクレーブ養生を行った幅900mmのコンポジットパーツを、わずか3日間で3Dプリントしました。これにより、非常に限られたテスト期間で大幅に時間を節約することができました。
「我々は、F1カーの設計に常に手を加え、改良しています。新しい設計を素早く試すことができる能力により、車体の軽量化や、反復設計の回数を増やすことが可能になり、車体性能の向上を実現できます。新しい開発の成果を、1レース早く車体に導入できたら、また新しく改良したアイデアをたった数日でパーツを作製することで、McLaren MCL32をより強化することが可能になります。ストラタシスの3Dプリンティングを、車で実際に使用するパーツやコンポジット・レイアップやサクリフィシャルツーリング、カッティング冶具などの製造も含めた我々の製造プロセスでより幅広く使用することで、リードタイムを短縮しつつ、パーツの複雑性を高めることができます。」と、McLaren Racing Limitedの設計および開発ディレクター、ニール・オートレイ氏は述べています。
設計および製造サイクルをさらに加速するため、McLaren HondaはストラタシスのuPrint SE Plusを導入してテストやレースをその場で追跡し、チームがパーツやツーリングを必要に応じて製作できるようにしています。
「フォーミュラ1は、当社のアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションにとって世界で最も優れた実験場の1つです。McLaren Hondaフォーミュラ1チームの3Dプリンティング・ソリューションの公式サプライヤーとして、当社はチームと密接に作業し、作業場、風洞、コースで生じるエンジニアリング上の課題を解決します。これにより当社は、新たな効率や性能をMcLaren Racingやその他の自動車設計会社やメーカーに提供できるような新たな素材や用途の開発が可能になると考えています。」と、ストラタシスEMEA社長、アンディ・ミドルトンは述べています。
McLarenについて:
マクラーレンは、1963年サリー州ニュー・モルデンの小さな工場で、当時26歳だったニュージーランド出身のブルース・マクラーレンにより、「ブルース・マクラーレン・モーターレーシング・リミテッド」を立ち上げたことから始まりました。2016年のモナコGPで、McLarenはF1参加50周年を迎えました。初めてF1レースに参入した1966年以降、McLarenは20回の世界チャンピオンに輝き、グランプリ獲得数は180を超えます。今や世界的に有名な、スポーツ界で最も成功を収めているチームであり、また世界で最も優れたハイテクブランドです。
McLaren Technology Groupは、グランプリレースのためだけに成長してきたのではありません。McLarenは1990年代にオリジナルのスーパーカー、McLaren F1を製造し、McLaren Automotiveを設立して、画期的だったMcLaren P1™などの高性能な車を次々と発売しました。
McLaren Applied Technologiesは、高性能な設計、性能管理およびシミュレーションシステムにおける当社の専門知識を生かす戦略的ビジネスパートナーシップを発展させています。また、F1、インディカー、NASCARのグリッド全体の制御ユニットの開発、構築、サービスも行っています。
McLaren-Hondaチームは、ダブルワールドチャンピオンのフェルナンド・アロンソとベルギー出身の新人ストフェル・バンドーンを擁立し、2017年のFIAフォーミュラ1世界チャンピオンシップに参戦します。バンドーンはMcLaren-Hondaでのデビュー戦である、代役を務めた2016年バーレーンGPでポイントを獲得しました。
ストラタシス・ジャパンについて:
ストラタシス・ジャパンは、ものづくりの設計・製造方法に変革をもたらす3Dプリンティングおよびアディティブ・マニュファクチャリングにおけるパイオニアとして、25年以上にわたり業界をリードしてきたStratasys Ltd.(NASDAQ:SSYS)の子会社です。米ミネソタ州ミネアポリスとイスラエルのレホボトに本社を置き、設計や製造に対する新しい発想を推進することにより、多様な産業・幅広い分野のお客様のために貢献しています。当社の3Dプリンティングおよびアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションは、これまでにない設計の自由度や製造における柔軟性を提供し、デザインやコミュニケーションを向上するだけでなく、さらに市場投入までの時間短縮と開発コスト削減を実現することができます。MakerBot やSolidscapeなどの子会社も含め、Stratasysのエコシステムには、プロトタイプやパーツを造形する3Dプリンタ、豊富な3Dプリンティング用マテリアル、Stratasys Direct Manufacturingによるオンデマンドのパーツ造形サービス、戦略的コンサルティングやその他専門的サービスがあり、さらにクラウドコミュニティであるThingiverseとGrabCAD では200万点以上もの無料の設計コンポーネントやプリント可能なファイルが公開されています。Stratasys は世界中に2,700人以上の従業員と1,200 件以上の取得済みまたは申請中の製造特許を有しており、その技術とリーダーシップについて30 を超える賞に輝いています。
ストラタシスについて、詳しくはhttp://www.stratasys.co.jp/ またはhttp://blog.stratasys.com/jaをご覧いただくか、もしくはLinkedInでフォローしてください。
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