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ZFのアクティブ後輪操舵システム、生産累計10万基を達成【ゼット・エフ・ジャパン】

2017年2月15日

■ 商品化から4年で、10万基のAKCシステム(アクティブ・キネマテイックス・コントロール))を出荷
■ ZFは世界中で乗用車への採用が進む後輪操舵システムのサプライヤーとしての地位を一層強固なものに
■ 革新的でインテリジェントなシステムであるAKCによって、アクスルの組み立てプラントにすぎなかったレブリング
  工場は現在、ZFグループにおけるハイテク拠点の一つに変貌を遂げた

フリードリヒスハーフェン/レブリング(オーストリア):高級スポーツカー2車種向けのAKCシステム量産開始から4年で10万基の生産を達成したZFは、乗用車向けアクティブ後輪操舵(RAS)のマーケットリーダーとなりました。現在、高級車メーカー7社がZFのAKCを採用しています。この技術は、クルマの安全性や運動性能、操縦性、快適性を飛躍的に向上させます。また、このシステムは運転サポートや自動運転システムの発展にも寄与していきます。

ZFのシャシ・テクノロジー事業部担当EVPのホルガー・クライン博士は、次のように述べています。「AKCシステムの累計生産10万基という節目は、4つの点で当社の大いなる成功を象徴しています。1つ目は、ZFのイノベーションにより、あらゆる車両がアクティブ後輪操舵のメリットを比較的容易に受けられるという点です。2つ目は、この製品セグメントにおいて、ZFのマーケットリーダーとしての地位が強化されたということです。また、AKCユニットの採用が増えた事で、自動車業界におけるインテリジェント機構の可能性が確かであることが分かりました。最後に、レブリング工場の多いなる変貌です。」オーストリア・グラーツ近郊のこの工場は、アクスル(車軸)の組立工場からハイテクメカトロニクスのハブ拠点へと、短期間で変貌を遂げました。この変革により、唯一のAKC生産工場である本拠点では新たな雇用も創出されました。

アクスル設計を変えた2つの発想
これまでに生産された4万基のデュアルアクチュエータ・システムには、後輪それぞれに1基、計2基のアクチュエータが搭載されています。このタイプは2013年に、ポルシェの911ターボと911 GT3に採用されて量産が開始されました。また、フェラーリ GTC4 ルッソにも採用されています。このほかにも、最新のポルシェ パナメーラにも採用されたモデルでは、大型シングルアクチュエータ型AKCがリア・アクスル中央に配置されています。AKCはまた、アウディQ7等のSUV、キャデラックCT6やBMW 7シリーズなどセダンにも採用されています。このような広範囲な採用実績により、AKCにはまだ大きな可能性があると考えられます。近い将来、このシステムはピックアップ・トラックや小型車など、多くのメーカーの様々な車種にも採用され、その価値が証明されるはずです。AKCはどのパワートレインにも対応しており、エンジンからハイブリッドや電気駆動まで、あらゆるタイプに搭載が可能です。

敏捷性と安定性
動作原理に変更はありません。狭い市街地を低速走行する場合には、AKCは後輪を前輪と反対方向に操舵し、ヨーレートを向上させます。回転半径を1割ほど短くでき、乗用車の取り回しが容易になります。時速60km以上の高速走行時や障害物回避操舵等の際は、後輪を前輪と同じ方向に操舵し、安定性と運動性能を同時に高めます。

未来型自動車にも適合
AKCに対するメーカー需要の順調な伸びは、後輪軌道のアクティブ制御が自動車産業における現在および今後のメガトレンドにおいて役立つものだという事実も証明しています。後輪操舵機能は特に、緊急時や制動時の安全性を飛躍的に高めます。ZFのAKCはまた、「バイ・ワイヤー」と「パワーオンデマンド」という原理により、きわめて高効率なシステムでもあります。さらに、前輪の角度を変えずに部分的な車両操舵が可能なため、自動運転やそれに必要なシステムの冗長化にも対応します。ZFでメカトロニック・システム・プロダクト・ライン統括本部長のピーター・バッカーマンは、次のように述べています。「フル生産が開始された2014年には1万2千基のAKCが出荷され、累計ではすでに10万基を突破しています。今後は、年間25万基以上を生産する予定です。」








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