ニュース
日産「e-NV200」コンセプトを2012年北米国際自動車ショーで世界初公開【日産自動車】
2012年1月10日
~「NV200」をベースとした100%電気自動車のコンセプトモデル~
日産自動車㈱(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)は、米国ミシガン州デトロイトで開催される2012年北米自動車ショーで、ゼロ・エミッション分野における日産のリーダーシップをさらに確固たるものにする革新的なモデル、日産「e-NV200」コンセプトを世界で初公開します。
好評を頂いている多目的商用バン「NV200」※をベースにしたこの100%電気自動車(EV)のコンセプトモデルは、ビジネスユーザーやファミリー向けに、フレキシブルでゆったりとした室内空間を実現する一方、CO2排出量を大幅に削減した、近未来におけるEV量産モデルを提案しています。
同社の村上秀人執行役員(LCV事業本部担当)は、「『e-NV200』は、コンパクトなボディながら、大きく多機能な室内空間と、圧倒的な静かさ、そして快適なドライビングを提供するモデルとなります。商用バンのセグメントを大きく変える可能性のあるクルマで、『日産リーフ』と同程度の航続距離を可能とする性能を有しながらも、最大積載量と荷室スペースは『NV200』と同程度を実現します。ビジネスユーザーを主なターゲットとしますが、個人やファミリーユースのお客さまも想定しています。」と述べました。
「『e-NV200』は、現行のガソリン車と比較し、とても優れたランニングコストも実現します。同車は小型商用バン市場の活性化にさまざまな形で貢献していくでしょう。都市部での生活の質を向上させるとともに、規模を問わずあらゆるユーザーにとって、とても合理的な投資となると思います。」とも同氏は語りました。
「NV200」の機能性と日産のEVのアイデンティティを表現したデザイン
今回のショーで展示する「e-NV200」コンセプトモデルの外観は、「NV200」のデザインに、「日産リーフ」に代表される日産EVのアイデンティティを加味したものとなっています。ベース車である「NV200」は世界中で好評をいただいており、これまでに、「インターナショナル・バン・オブ・ザ・イヤー2010」や、ドイツのユニバーサルデザイン協会が主催する「ユニバーサルデザイン賞2011」などを受賞しています。また中国では、「2010 CDVオブ・ザ・イヤー」を受賞しているほか、日本でも、ユニバーサルタクシー仕様など幅広いラインアップを取り揃え、セグメントにおけるリーダーとして存在感を発揮しています。
「e-NV200」コンセプトモデルはボンネット中央に「日産リーフ」に通じる特徴的な形状の充電ポートを持ち、V字シェープのフード処理と合わせ日産EVデザインの方向性を表現しています。同時にブルークローム処理を施した日産バッジや、LEDランプを採用したヘッドランプ、リヤコンビランプ、「Zero emission」のグラフィックもEVらしさを表現しています。
キャビンはグラスルーフを備えた斬新で開放的な表現とし、バンパーやボディ下部は空気抵抗にも配慮したフォルムになっています。またボディカラーは「日産リーフ」と同じアクアグローブという、環境への優しさを感じさせるコンセプトに沿ったスペシャルカラーとしています。
内装は、「日産リーフ」に通じる明るいインテリアカラー、タブレット端末のような見栄えのフラットパネルセンタークラスター、EVメーター、そしてブルーのアクセントカラーにより、クリーンでモダンな日産EVデザインを表現しています。
走行時のCO2を含む排出ガスがゼロ
「e-NV200」は、「日産リーフ」と同じ革新的なEVコンポーネントを搭載しています。静かでパワフルなゼロ・エミッションの動力を供給するのは、48個のコンパクトなバッテリーモジュールで構成しているリチウムイオンバッテリーと、最大トルクで207lb-ft(280N-m/rpm)を発揮する応答性の高い80kWのAC同期モーターです。
AC同期モーターは発進時から一気に100%のトルクを発生させ、優れた加速とスムーズで快適なドライビングフィールにより、ドライバーの疲労を大きく低減します。合わせて、特に商用車ユーザーにとって欠かせない、優れたランニングコストも実現します。
グローバルでの実証運行の実施
「NV200」をベースとしたEVのプロジェクトでは、今回の北米自動車ショーでの「e-NV200」コンセプトモデルの世界初公開に加えて、大手フリートユーザーによる街中での実証運行を、世界各地で実施中です。第一弾として2011年夏、郵便事業株式会社(日本郵便)に貸与したモニター車1台が、横浜市の郵便物の集配業務に使用されました。さらにロンドンにおいて2011年12月より、フェデックス社と共同で、同車の実証運行を開始しました。こうしたお客さまからのご意見を基に、今後発売にむけて改良を重ね、顧客ニーズに確実に対応する次世代小型EV商用車の提供を目指します。
ニューヨーク市の「タクシー・オブ・トゥモロー」に選定
ベース車である多目的商用バン「NV200」は、グローバルモデルとして、日本、欧州、中国で生産され、現在40カ国で販売されています。今後は、北米とインドでも発売する予定です。「NV200」にとって最もセンセーショナルなニュースは、ニューヨーク市の次世代イエローキャブの専用車両に選定されたことです。一日約60万人の乗客を運ぶニューヨーク市のシンボルとして、2013年後半から活躍することとなります。
「NV200」はそのコンパクトな車体と広々とした室内空間が評価され、次世代のイエローキャブを選ぶプロジェクト「タクシー・オブ・トゥモロー」にて、世界中の自動車メーカーによる候補モデルの中から選定されました。「NV200」ニューヨークタクシーのデザインには、数百人ものタクシーオーナーや運転手、数千人の利用客から集めた意見や提案が反映されます。
「NV200」ニューヨークタクシーのインテリアは、4名の乗客の荷物を収納できる広い荷室スペース、乗り降りを容易にするスライドドアと乗降用の補助ステップ及び手すり、室内の大気環境を改善させるブドウポリフェノールクリーンフィルター付き後席エアコン、通気性も良く抗菌性があり掃除も容易な環境配慮型シート素材などを特徴としています。
※日本名はNV200バネット
その他、詳細につきましては「e-NV200」WEBサイトでご確認ください。
<「e-NV200」WEBサイト> www.eNV200.com
日産自動車株式会社ホームページはこちら