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道路における安全性を向上させるX2Safeインテリジェント・アルゴリズム【ゼット・エフ・ジャパン】

2016年11月29日


■ すべての道路利用者にとって革新的なネットワーキング・コンセプトをZFが発表
■ 衝突を回避するアルゴリズム
■ 自動運転を推進するテクノロジー

ZFのX2Safeインテリジェント・アルゴリズムは、衝突の危険性をドライバー、歩行者、自転車の運転者に警告することで、道路上の安全性を大幅に向上するシステムです。自動運転の開発において中心的な役割を果たしているZFは、今回、クラウドベースのアルゴリズムによって、機械部品のデジタル化に新たなマイルストーンを打ち立てようとしています。TRWオートモーティブ社との統合から約2年、ZFは、今後の自動車業界のニーズに応えるためのあらゆる資質を備えたグローバルな統合システム・サプライヤーへと変貌を遂げました。

X2Safeは、車両、スマートフォン、スマートウォッチと通信して、衝突する危険性のあるドライバー、歩行者、自転車の運転者に警告を発するとともに、自動または半自動での運転を行います。このアルゴリズムは、Car-to-X/X-to-Carアプリケーション、さらにX-to-Xアプリケーションの基盤として機能するもので、実装が容易でありながら、車両とすべての道路利用者間を完全にネットワーク化することができます。インタラクティブな安全ネットワーク内では、そこに接続する人や車両の数が増加すればするほど、事故回避の効果も高まります。

道路利用者にとっての主なメリット
道路利用者のうち歩行者、自転車、オートバイの危険性は特に高く、世界中の交通事故では年間死者数125万人のうちの50パーセントに達します。中でも若者の犠牲者数が突出しています。世界保健機関(WHO)によると、世界では毎日約500人の子供が交通事故で命を落としており、15~29歳の若者では交通事故が死亡原因のトップとなっています。もっとも大きな危険をもたらしているのはドライバーと歩行者の不注意で、携帯電話に視線を落としながら街中を歩く人々の数は、数百万人に上ります。

一方で、常にオンライン状態にあることはZFの新しいテクノロジーにとって有利に働きます。ユーザーは常に移動データをクラウドに送信しており、そのデータが交通事故の危険性を計算するために利用できるのです。衝突の危険が算出されると、車両と道路利用者が接触する前や、車載カメラとレーダーシステムが危険な状況を検出する前に、ドライバーと他の道路利用者のスマートフォンに衝突の警告を発信します。米国のある調査では、ドライバーは、運転時間の半分以上(52パーセント)は注意散漫な状態にあるという結果が示されています。

警告からアクティブな介入へ
このシステムは、あらゆる道路利用者の行動について、アルゴリズムが危険の可能性を単独で分析・対応できる点で優れています。歩行者が赤信号なのに渡ろうとしたり、不適切な場所で道を横切ろうとすると、その行動は「安全ではない」とみなされ、事故に遭遇する危険が高くなったと判断されます。そのような状況では、システムが近づいてくる車両のドライバーに携帯電話を通じて警告を発します。また歩行者は、音声および視覚的な通知をスマートフォンまたはスマートウォッチで受信します。高度なネットワークと車両自動化の拡大は、回避操作や緊急停止など、車両への介入も可能にしました。距離に基づく警告システムとは異なり、アルゴリズムによるシステムは、衝突が現実となる前に介入することができるのです。

システム間のインタラクティブ性は、純粋なCar-to-XやX-to-Carコミュニケーションをはるかに越え、周辺の情報から状況を評価します。ZFのアルゴリズムは、道路利用者だけでなく視界の悪い道路やバス停など、危険な場所に関する情報も処理できます。

インテリジェント・モビリでティのために「見て、考えて、動かす」
新しいテクノロジーは、インテリジェント・モビリティにおけるシステム・サプライヤーとしてのZFの役割を強化するものであり、機械部品のデジタル化、Eモビリティの推進、交通事故の減少とCO₂排出削減に焦点をあてています。これらの3つの領域は、業界の今日のトレンドと密接に関連しています。「安全性が自動運転の核です。当社のテクノロジーは、間もなくすべての道路利用者に利益をもたらすでしょう」と、ZFのシンクタンク代表、マルゴザータ・ウィクリンスカは言います。

「見て、考えて、動かす」というコンセプトに従って、ZFはまず、車両と他の道路利用者に互いの存在を認識させるセンサーを開発します。次に、データ処理に適した制御ユニットを作り、必要な措置をとることのできるステアリングやブレーキなどのアクチュエータを製造します。ソフトウェアと機械とのインテリジェント・ネットワーキングにより、クルマは潜在的な危険を非常に早期に認識し、瞬時に判断を行えるようになります。たとえば歩行者が突然車両の前に飛び出してきたときの緊急停止など、システムは自動応答を開始させることができます。








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