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新しいモーターサイクル用ABS 10がカワサキ、スズキの二輪車向けに量産開始【ボッシュ】
2016年11月8日
国際的な二輪車の展示会「EICMA 2016」が開催
ボッシュの新しいモーターサイクル用ABS 10が
カワサキ、スズキの二輪車向けに量産開始
● 現行のABS 9と比較して最大で約30%の軽量化、約45%の小型化を実現
● 新興成長市場の小型二輪車向けのコストパフォーマンスに優れたソリューション
● 多くの国でモーターサイクル用ABSの装備が義務化へ
ミラノ(イタリア) – EICMA 2016でのボッシュのモーターサイクル用ABS 10の公開に続き、同システムを搭載した初の量産モデルとして、カワサキVersys-X 300 ABSが世界で販売されます。さらに、スズキGSX-S125 ABSの2018年モデルにもこのシステムが搭載される予定です。ABS 10は、現行のABS 9と比較して最大で約30%の軽量化、約45%の小型化がされているにもかかわらず、高い性能を持つ、先代モデルのあらゆる標準機能をそのままに引き継いでいます。これにより、新興成長市場で特に人気の高い小型二輪車に適したシステムとなっています。
二輪車のほぼ90%がアジアで生産
二輪車の生産量は、2021年までに約1億6,000万台に達すると予測され、これは現在の生産台数のおよそ1.3倍にあたります。そして、このうちほぼ90%は中国、インド、東南アジア諸国が占めると予想されています。「ボッシュは、主要な安全技術となるモーターサイクル用ABS 10をあらゆる車両クラスと市場に導入すべくその開発を手掛け、このたび量産に移行することができました」とボッシュのモーターサイクル&パワースポーツ事業部門を率いる ジェフ・リアッシュ(Geoff Liersch) は述べます。
インドネシアとタイだけでも、年間約2万1,000人が二輪車事故で命を落としています。ボッシュの事故調査研究は、もしすべての二輪車にABSが標準装備されていれば、このような二輪車事故の約4分の1を防止できたことを示しています。アンチロック ブレーキ システム(ABS)は、ライダーが、必要なときに迷いなく、より迅速に急ブレーキをかけられるようにするものです。緊急ブレーキを要するような状況下でも、車輪がロックするのを防ぐため、二輪車は安定性を保ち、ライダーが姿勢を崩さずに済むようにサポートします。
多くの国でモーターサイクル用ABSの装備が義務化へ
世界的に、モーターサイクル用ABSの装備を義務付ける国が増えつつあります。欧州連合域内ではすでにモーターサイクル用ABS装備の法制化が適用され、2017年の初めからは、エンジン排気量が125ccを超えるすべての継続生産車に適用されます。同様の法律は、日本とインドでは2018年から、台湾では2019年から施行される予定です。ブラジルでは2016年から2019年の間に、排気量が300cc以上の全ての継続生産車に段階的に適用される予定です。米国、オーストラリア、エクアドルでも、モーターサイクル用ABSは政治的な検討課題となっています。
ABSを超えたさらなる技術革新
ボッシュは、1995年から200万台以上のモーターサイクル用ABSを生産してきました。2013年には、世界初の二輪車向け「オール イン ワン」セーフティシステムとなるモーターサイクル用スタビリティコントロール(MSC)の開発を成し遂げています。このシステムは、傾斜角など二輪車特有のパラメーターを監視することで、走行状況に応じて即座に電子制御やアクセルの介入を調整します。これにより、コーナーにおけるブレーキング時の二輪車のローサイドや意図しない車両の立ち直りを防ぎます。しかし、二輪車用セーフティシステムの開発はこれに留まりません。ボッシュは、世界初のアドバンスト ライダー アシスタンス システムとなるサイド ビュー アシスト(SVA)を開発しました。超音波センサーを利用するこのサイド ビュー アシストは、死角を検知することで、ライダーが車線変更時に衝突を回避できるように支援します。
関連リンク : www.bosch-motorcycle.com
このプレスリリースは2016年11月08日にRobert Bosch GmbHより発行されました。
原文をご覧ください。
世界のボッシュ・グループ概要
モビリティ ソリューションズは、ボッシュ・グループ最大の事業セクターです。2015年の売上高は417億ユーロで、総売上高の59%を占めています。モビリティ ソリューションズの売上により、ボッシュ・グループはリーディングサプライヤーの地位を確立しています。モビリティ ソリューションズは、自動化、電動化、ネットワーク化の3つの領域においてグループの専門知識を統合させ、お客様にトータルソリューションを提供します。その事業領域は主に、内燃機関の燃料噴射テクノロジー/パワートレイン周辺機器、パワートレイン電動化のさまざまなソリューション、車載向け安全システム、ドライバー アシスタンス システム/自動化機能、ユーザーフレンドリーなインフォテインメントやVehicle-to-Vehicle(車車間)およびVehicle-to-Infrastructure(路車間)通信、オートモーティブ アフターマーケット向けのリペアショップコンセプト/テクノロジー/サービスなどです。さらにボッシュは、電気駆動マネジメントや横滑り防止装置ESC(エレクトロニック スタビリティ コントロール)、ディーゼル用コモンテールシステムなどの自動車の重要な革新技術を生み出してきました。
ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディングカンパニーです。2015年の従業員数は約37万5,000人(2015年12月31日現在)、2015年の売上高は706億ユーロを計上しています。現在、事業はモビリティ ソリューションズ、産業機器テクノロジー、消費財、エネルギー・建築関連テクノロジーの4事業セクター体制で運営しています。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社440社、世界約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売/サービスパートナーを含む世界的な製造・販売ネットワークは約150カ国を網羅しています。ボッシュの未来の成長のための基盤は技術革新力であり、世界約118の拠点で5万5,800人の従業員が研究開発に携わっています。私たちボッシュ・グループはコネクテッドライフに向けたイノベーションの提供を戦略的な目標に定め、革新的で人々を魅了する全製品とサービスを通じて生活の質の向上に貢献します。つまり、ボッシュはコーポレートスローガンである「Invented for life」-人と社会に役立つ革新のテクノロジーを生み出していきます。
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