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二輪車始動用リチウムイオンバッテリー「HY93」 Hondaの量産二輪車に初採用【エリーパワー】
2016年10月12日
エリーパワー㈱(本社:東京都品川区、代表取締役社長:吉田博一)の製造する二輪車始動用バッテリー「HY93」が、この度、本田技研工業㈱(本社:東京都港区、代表取締役社長:八郷隆弘、以下、Honda)が10月4日に発表した市販スーパースポーツバイク「CBR1000RR Fireblade SP/SP2」に採用されることが決定いたしました。Hondaが量産二輪車の始動用バッテリーにリチウムイオン電池を搭載するのは初めてとなります。
この度採用された「HY93」は、Hondaとともに開発を進めてきた、鉛電池との互換性を有する二輪車始動用のリチウムイオンバッテリーです。定置用電池で培った世界トップクラス※1の安全性と長寿命、広い動作温度特性を実現したコア技術をもとに、始動用バッテリーに要求される安全性、優れた始動性、長寿命を満たす電池を開発いたしました。
※1 世界的第三者試験・認証機関テュフ ラインランド ジャパン㈱発行の安全基準認証(リチウムイオンセルの過酷条件試験マニュアルv.2:2011)
◆ 主な特長
1.鉛電池との互換性を有し、メンテナンスフリーで長期放置可能
2.Hondaと国際的第三者認証機関テュフ ラインランドより認められた高い安全性
◆ 特長の詳細
1.鉛電池との互換性を有し、メンテナンスフリーで長期放置可能※2
従来、二輪車の始動用バッテリーには鉛電池が採用されていますが、長期放置によるバッテリー上がりが課題であり、冬場や長期保管時は定期的にユーザーによる補充電作業が必要となります。また寿命も短く、数年おきに電池交換が必要となります。一方でリチウムイオン電池は鉛電池に比べ小型軽量化が可能で、自己放電が少なく、長寿命が利点ですが、始動用バッテリーとして用いるには安全性、低温時のエンジン始動性能、低温時の充電による劣化が課題でした。当社は独自技術でこれらの課題を解決し、-10℃~65℃の広い温度範囲でエンジン始動が可能な始動用バッテリーを開発いたしました。-10℃の環境下でも、力強いエンジン始動性能を発揮します。
※2 キーオフ後の車両の暗電流に依存するため、すべての条件下でメンテナンスフリーを保証するものではありません
2.Hondaと国際的第三者認証機関テュフ ラインランドより認められた高い安全性
始動用バッテリーはユーザーが直接手に触れる機会のある製品のため、高い安全性が求められます。本電池はHondaの厳格な品質基準をクリアすると共に、国際的第三者認証機関「テュフ ラインランド ジャパン」の安全認証※3を取得しています。BMU(バッテリーマネージメントユニット)を電池パックに内蔵し、電池だけでなくシステム制御でも安全性を高めています。また、外装にはPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂を採用し、優れた耐久性・耐環境性を備えています。
※3 ECE R 136: 2016 Part Ⅱ(Clause 6)、GB/T 31485: 2015 Clause 6.3.8、IEC 60529: 1989+A1+A2 Clause 14.2.6 (IPX6)
当社は大型リチウムイオン電池において高い安全性を実現し、長寿命、広い動作温度特性を強みに、これまで蓄エネ市場を牽引して参りました。その安全性と技術が認められ、一昨年より始動用バッテリーの開発をHondaと共に進めて参りました。2015年からは株式会社ホンダ・レーシングとテクニカルスポンサー契約を締結し、モトクロス実戦による過酷な環境下でのテストを繰り返して来ました。この二輪車始動用バッテリーは「HYシリーズ」としてサイズや性能の展開を広げ、今後、鉛互換のアフターマーケットへの参入も予定しております。
[参考]
■ 2016/10/4 Honda 新型「CBR1000RR Fireblade SP/SP2」、「CB1100 EX/RS」をインターモトで発表
http://www.honda.co.jp/news/2016/2161004b.html
■ 2016/5/19 エリーパワー 二輪車始動用バッテリーに東レの PPS 樹脂を採用
http://eliiypower.co.jp/news/pdf/20160519.pdf
■ 2016/2/16 エリーパワー ホンダ・レーシングとテクニカルスポンサー契約を締結
http://eliiypower.co.jp/news/20160216.pdf
◆ 問合せ先
エリーパワー㈱ 広報部
TEL : 03-6431-9047
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