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千葉工大「CIT Brains」の「ロボカップ世界大会」ヒューマノイドリーグ テクニカル・チャレンジ5連覇を支えたADIの慣性測定ユニット【アナログ・デバイセズ】

2016年9月12日

千葉工業大学「CIT Brains」の「ロボカップ世界大会2016」
ヒューマノイドリーグ テクニカル・チャレンジ5連覇を支えた
アナログ・デバイセズの慣性測定ユニット

~高精度で堅牢な慣性測定ユニットが、
ヒューマイノドロボットの自律的な姿勢制御や正確な位置情報検出を実現~


2016年6月30~7月4日の5日間にわたり、ドイツで開催された自律移動型ロボットのサッカー競技会「ロボカップ世界大会2016」、ヒューマノイドリーグ キッドサイズ部門において千葉工業大学 未来ロボティクス学科のロボット開発チーム「CIT Brains」が、テクニカル・チャレンジの部で5連覇を達成しました。また、ヒューマノイドリーグ全部門を対象として投票で決定されるベストヒューマノイドにおいても2位に選出されました。
CIT Brainsが開発したロボットには、業界最高レベルの環境耐久性と容易な実装性能を組み込み、高度にキャリブレーションされたアナログ・デバイセズの高精度慣性測定ユニット(IMU)「ADIS16375」が搭載されています。


■ ロボカップの概要
ロボカップ(主催:ロボカップ国際委員会、日本委員会公式サイト)は、ロボット工学の発展や科学立国を支える人材の育成などを目的とし、「2050年までにサッカーの世界チャンピオンチームに勝てる自律型ロボットチームを作る」ことをひとつのテーマに、1997年以来毎年開催されている世界最大級のロボット競技会です。
第20回目となる今回は、45以上の国と地域から約3,500名が参加し、サッカーに加えて救助や家庭向けなどの分野で技術を競いました。


■ CIT BrainsのADIセンサーモジュール採用の経緯
CIT Brainsは、2007年の初参加以来毎年ロボカップに参加し、ヒューマノイド・ロボットの開発を行ってきました。サッカーロボットにはメカニズム、エレクトロニクス、運動制御、AI等広範な要素技術が投入され、これらを調和的に統合することが求められます。さらに、高い重心と自身が移動することによる姿勢、重心の不断の移動、接触や転倒による衝撃等、固定の産業用ロボット等とは異なる困難が伴います。状況に応じて安定姿勢を保持しつつ、各メカニズムを次の最も適切な動きのため連携させる処理を連続させるには、関連する諸データを正確かつ瞬時に検知、送信できるセンサーが、そのロボットの性能を大きく左右します。

こうした厳しい要件を満たすべく数多くの製品トライアルの中から採用され、これまでの千葉工業大学の連覇を支えてきたのが、アナログ・デバイセズのMEMS IMU、ADIS16375です。3軸ジャイロ、3軸加速度、信号処理・補正回路を備え、非常に高い環境耐久性と容易な実装性能を組み込み、高度にキャリブレーションされています。

千葉工業大学 未来ロボティクス学科教授で、ロボカップ初参加以来ロボット開発チームの指導にあたっている林原 靖男氏は、ADIS16375採用の理由について次のように述べています。
「サッカーを行うヒューマノイド・ロボットには方位がきわめて重要ですが、従来使っていたセンサーでは方位がずれてしまうことが課題でした。ADIのセンサーを搭載してからは、歩行時の方位がずれないだけでなく、転倒時など衝撃を受けたときの方位の誤差もほとんど発生しなくなりました。センサー情報を信頼できない場合は、他のセンサーも用いた方位の補正が必要となりますが、ADIS16375は他のセンサーと比較して最も信頼性の高い値を出力しますので、システムをシンプルに構成できます。衝撃力や電源ノイズに対しても充分な堅牢性があることも高く評価しています」


■ 今後の方向性
ロボカップの意義、今後の方向性などについて、林原氏は次のように述べています。
「ロボカップへの参加を通じて海外を含めた学外の方々と交流を図ることにより、研究開発成果を共有できることは、本学学生にとって貴重な体験です。また、“人間と対戦して勝つ”という高い目標に向け技術を磨けることにも大きな価値があります。今後も、世界中のライバルと共に優れたロボットを開発していく中で、ロボットが人と共存し、人を助ける存在になるために必要となる技術を開発したいと考えています」

アナログ・デバイセズ㈱ 代表取締役社長 馬渡 修は次のように述べています。
「今年も、千葉工業大学 未来ロボティクス学科のCIT Brainsが、権威あるロボカップ世界大会においてきわめて優秀な成績を修められ、各部門で連覇を達成されたことに心より称賛の意を表します。また、重要要素となるセンサーモジュールとして、当社のADIS16375をご採用頂き、当社製品がCIT Brains の活躍に貢献できたことを大変光栄に思います。アナログ・デバイセズでは、今後もアカデミック・サポート・プログラム、各種大学・研究機関との共同研究・支援、WEB上での各種公開プログラムの整備等を通じ、これからの科学技術、IoT社会を創造し支えていく、日本の次世代の優秀なエンジニア達の支援・育成に、誠実に取り組んでいきたいと考えています」


【関連資料】
ADIS16375の詳細
http://www.analog.com/jp/ADIS16375

「ロボカップ世界大会2016」、ヒューマノイドリーグ キッドサイズ部門 予選の模様(動画)

https://www.youtube.com/watch?v=q1FH93icuHk&feature=youtu.be&noredirect=1



千葉工業大学 先進工学部 未来ロボティックス学科について
科学技術が飛躍的に進展する中、その将来性に期待と関心が高まっているのがロボット産業です。そのような時代のニーズを的確にとらえ、最先端のロボット研究・開発にいち早く取り組むべく2003年に「未来ロボット技術研究センターfuRo(フューロ)」を開設、2006年4月に工学部「未来ロボティクス学科」が開設されました(2016年4月、「工学部」から「先進工学部」に再編)。ロボティクスに関する基本的な原理の理解を通じて、人間の生活における利便性を向上。将来、ロボティクスの新たな領域を開拓していくことのできる専門性を備えた、即戦力となる技術者を育成しています。


アナログ・デバイセズについて
アナログ・デバイセズは、半導体製品とソリューションを提供しています。1965年に設立され、世界をリードする信号処理技術で「アナログとデジタル」「夢と現実」との懸け橋を担ってきました。
想像を超える可能性を」という新たなスローガンを掲げ、イノベーションを加速し、ブレークスルーを生むソリューションをお客様と共に切り拓いていきます。http://www.analog.com/jp








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