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従来機の5倍以上のスピードで画像を取得 走査型プローブ顕微鏡「SPM-9700HT」を発売【島津製作所】
2016年9月1日
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島津製作所は、従来機の5倍以上のスピードで画像データを取得可能な高スループット走査型プローブ顕微鏡「SPM-9700HT」を9月1日に発売します。
走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)は、先端の半径が数ナノメートルの微小なプローブ(探針)を備えるカンチレバーで試料の表面を走査し、試料の三次元形状や物性を高倍率で測定する顕微鏡です。高い分解能を有しており、大気中や液中でも観察可能なため、表面物理や電気・電子、化学、生物など、多様な研究分野で使用の場が広がっており、ナノサイエンス、ナノテクノロジーの発展に貢献しています。
新製品「SPM-9700HT」は、高速な応答を実現する新開発の「HTスキャナ」を採用するとともに、制御系の設計やソフトウェアを最適化したことで、画像の取得時間を大幅に短縮した製品です。汎用性が高いモデルでありながら優れたスループットを有しており、ルーチンの観察に最適です。
【開発の背景】
大気中や液中でも様々な試料の形状や物性を測定可能なSPMは、金属や半導体、セラミック、高分子材料、生体試料といった領域における要素技術開発や基礎研究で使用されており、先端的な分野に貢献しています。近年、ナノテクノロジーの進展にともないSPMの需要が高まってきている一方、データ取得時間の短縮、光学系の調整作業や試料の交換にかかる手間の省力化など、使い勝手に優れた装置が求められています。
当社の従来機「SPM-9700」は、スピーディに試料を交換できる独自の機構を従来から採用するなど、操作性に定評があります。お客様のニーズに応えて当社SPMのさらなる拡販を目指し、従来からの特長を引き継ぐとともに画像取得時間を大幅に短縮してトータルのスループットを向上させる「SPM-9700HT」を上市しました。
【新製品の特長】
1.従来機の5倍以上のスピードで画像データを取得可能
高速な応答を実現した新開発の「HTスキャナ」と、制御系の設計やソフトウェアの最適化により、当社従来機の5倍以上のスピードで画像データを取得可能になりました。大幅な測定時間の短縮を通じてトータルのスループット向上を支援します。測定試料数が多い場合や、定形の繰り返し観察に最適です。
2.スピーディな試料交換と高い安定性を両立
当社独自の「ヘッドスライドメカニズム」を採用しており、スピーディな試料交換と機構の安定性維持を両立できます。試料交換後でも素早く画像を取得できるため、観察に費やす時間の短縮が期待できます。
3.専用治具によりスムーズにカンチレバーを交換可能
従来、カンチレバーの交換には慎重な作業が必要だったため、カンチレバー取り付け専用治具「CantileverMaster(カンチレバーマスター)」(オプション)を新規開発しました。熟練者でなくてもスムーズかつ容易にカンチレバーを取り替えることができます。
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