ニュース

フリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン=ニュルンベルクと共同で高性能試験設備を開発【シェフラージャパン】

2016年3月18日

エネルギー効率の高いころがり軸受のハイテク研究
シェフラーがフリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン=ニュルンベルクと
共同で高性能試験設備を開発


シェフラーとフリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン=ニュルンベルク(FAU)は、共同研究プロジェクトの一環として、ころがり軸受の新しい回転試験設備を開発しました。この試験設備では、軸受に3000倍の重力加速度をかけられるため、高負荷条件下で試験することができます。この回転試験設備で再現できるような大きな遠心力が働く環境でのころがり軸受の摩擦挙動の研究については、これまでのところほとんど行われていません。この研究プロジェクトの結果は、自動車および機械の燃料およびエネルギー消費量削減を目的とした、現行のころがり軸受技術の改善に用いられます。

試験設備の重量
22平方メートルの試験場に設置された16トンの試験設備は、設計に3年を要し、900枚の図面と、1600本のネジ、1kmにも及ぶケーブルを使ってようやく完成したものです。「ころがり軸受回転試験設備は、講座で行われたプロジェクトのなかでも最大規模を誇り、ころがり軸受の基礎研究の分野における優れた産学連携を示す最高の例です」とエンジニアリングデザインの講座責任者である工学博士のSandro Wartzack教授は熱を込めて語っています。

試験中、軸受は2回転します。開放型の遊星ギアにより、軸受はそれぞれの軸を中心に回転し、そのすべてが中央の軸を中心に一緒に回転します。新試験設備では特に、極端に大きな負荷がかかった場合に、温度、表面処理、幾何学的な形状など、どの要素が軸受に影響を及ぼすかという問題を調べることができます。

シミュレーションツールの改良
FAUの協力を得て、シェフラーはシミュレーションに必要なソフトウェアも改良しました。このソフトウェアでは、試作品を作らなくても、最適なコンピューターモデルが作成でき、ころがり軸受の挙動をシミュレーションすることが可能になります。「この試験設備を利用すれば、遠心力がかかる場面でのころがり軸受に起こる現象がより深く理解できるようになります。そのために、試験結果に基づくころがり軸受のシミュレーション用ツールも改良する必要があったのです。ここでの発見を現実的なアプリケーションの条件に適用することで、さらなる製品開発を進められるようになるでしょう」と、シェフラーのプロジェクトマネージャーで軸受&部品開発グループのOliver Graf-Gollerは、試験設備の重要性について語っています。

現在、最終の試験および調整を行っています。第1回の測定は10月の予定で、そこからさらにシミュレーションを改良して、より迅速に新しい軸受の試作品試験ができるものと考えています。

*本リリースは2016年3月11日にドイツ・ヘルツォーゲンアウラッハ/エアランゲンで発表されたプレスリリースの抄訳です。



パワーウォール(Powerwall)と呼ばれる試験設備のバーチャルディスプレイを前に議論を交わす、エンジニアリングデザイン講座の上級エンジニアであり、FAUのプロジェクトマネージャーであるStephan Tremmel博士(写真左)とFAUの研究者David Hochrein氏。


設計と建設に3年を要し、22平方メートルの試験場に設置された試験設備。



試験中、軸受は2回転します。開放型の遊星ギアにより、軸受はそれぞれの軸を中心に回転し、そのすべてが中央の軸を中心に一緒に回転します。








シェフラージャパン株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#シェフラージャパン
#軸受
#2016年3月18日