中国の線材二次加工拠点（JYSF社）の能力増強について【神戸製鋼所】

2016年2月24日

*プレスリリースの内容は発表時のものです。販売が既に終了している商品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

当社はこのほど、中国江蘇省江陰市の特殊鋼二次加工拠点「江陰法爾勝杉田弾簧製線有限公司（＝以下、JYSF社）」へのオイルテンパー線の高周波誘導加熱を施す熱処理（IT^※1）設備の導入、及び付随設備の増強に関して、株主である㈱杉田製線、法爾勝泓昇集団と合意いたしました。2016年10月の量産を目指して建設を進めてまいります。

JYSF社は、自動車向けの「冷間懸架ばね用ワイヤー」の製造・販売を目的に2005年に設立、2007年に本格操業を開始しました。中長期的な成長が期待される中国自動車市場において高品質の「冷間懸架ばね用ワイヤー」を安定的に提供しております。

今後、環境規制強化に伴う軽量化ニーズの高まりを背景に、より高強度な「冷間懸架ばね用ワイヤー」の需要拡大が見込まれます。今回導入を決定した熱処理（IT）設備は、高強度材を製造するために必要な急速焼入れ・焼き戻しが可能な設備です。

当社は、今回の増強を通して「冷間巻き高強度懸架ばね用ワイヤー」の供給体制を強化し、今後中国において拡大する高強度材の需要を確実に捕捉してまいります。

能力増強の概要

投資額：約5.7億円
投資内容：熱処理（IT）設備の新設、伸線機の増設（1機）、製品倉庫の増設
量産予定時期： 2016年10月

生産能力

650トン/月→1,070トン/月（+420トン/月）

JYSF社の外観

※1 Induction Temperingの略

JYSF社の概要

会社名：江陰法爾勝杉田弾簧製線有限公司（Jiang Yin Sugita Fasten Spring Wire）
代表者：董事長後藤隆（神戸製鋼所常務執行役員）
総経理乾隆史（神戸製鋼所から派遣）
事業内容：自動車懸架ばね用鋼線の製造・販売
所在地：中国江蘇省江陰市璜石路
資本金： 7.6億円
資本構成：当社：60％杉田製線：25％法爾勝泓昇集団（FASTEN GROUP）：15％
従業員数： 60名（2015年3月末時点）
設立時期： 2005年8月
稼働時期： 2007年3月
売上高： 72.6百万元（2014年）