ニュース
BEARINX 10.0:TORB軸受を統合し、カスタマーバージョンに新機能を搭載【シェフラージャパン】
2016年2月16日
軸受設計に有効な高性能計算ツールBEARINXがバージョンアップ
BEARINX 10.0:TORB軸受を統合し、カスタマーバージョンに新機能を搭載
シェフラーは、複雑なシステムに組み込まれる軸受支持部の設計、構成に用いられる高性能ツールBEARINXの最新版であるバージョン10.0を公開しました。本バージョンでは、軸受支持部の設計に使用する多くの計算オプションが拡張され、ギアを考慮するオプションや、パラメータを最適化する汎用コンポーネント「OptiKit」なども新たに追加されています。また、入力インターフェースが再構成され、利便性が向上し、軸受の選択に関しても広範囲にわたる開発が行われています。さらに、2015年に発売された、自動調心ころ軸受の角度調心性と、円筒または針状ころ軸受の軸方向変位を許容する機能を組み合わせたTORBトロイダルころ軸受も統合されています。また、軸受選択機能には、1つの軸受に異なる列の転動体を自由に組み合わせることができるオプションが追加されており、たとえば、両方向で異なる高いアキシャル荷重を支える非対称の複列軸受を設計するのに便利です。これらの改善の多くは、シェフラーが社外のユーザーに提供しているBEARINXのカスタマーバージョンにも組み込まれます。
BEARINXのカスタマーバージョン
BEARINXは、シェフラーが自社のエンジニアに提供している高性能ツールですが、用途に合わせて設計したいという多くの顧客の要望に応えて、カスタマーバージョンも提供されています。カスタマーバージョンは、フルバージョンの計算モジュールで構成され、それぞれ個別に提供されており、製品開発の初期段階から顧客が深く関わることが可能です。カスタマーバージョンには、一般公開されているBEARINXオンラインEasyモジュール、シェフラーの顧客、販売パートナー、大学向けのBEARINXオンライン計算、開発パートナーのローカルバージョンであるBEARINX-VIPが含まれます。
BEARINXカスタマーバージョンでは、シェフラーのブランドで販売されている、カタログに記載されたすべての軸受を格納した軸受データベースが使用されています。軸受の内部部品データは目に見えない形で格納され、定格寿命の計算に適用されます。これにより、軌道面と転動体の両方の形状データが考慮されるため、計算結果は軸受の概算結果よりも精度の高いものとなります。
カスタマーバージョンについて詳しくは、www.schaeffler.com/calculationをご覧ください。
低コストで使用可能なBEARINXモジュール
カスタマーバージョンはコスト面でも大きなメリットがあります。現在、インターネットで公開されているBEARINXオンラインEasyシリーズは、登録ユーザー数が12,000人を超えており、最大の顧客グループとなっています。ユーザーの同意が必要なBEARINXオンラインモジュールも好評です。シェフラーの顧客はプログラムの初期導入と利用方法の講習に対して費用を支払う必要がありますが、大学が教育の一環として使用する場合、BEARINXオンラインを無料で使用できます。
一般公開されているBEARINXオンラインEasyシリーズ
Easyシリーズの計算モジュールの構造は、プログラムのフルバージョンのアシスタントと同じで、ユーザー登録をすれば誰でもインターネットを介して無料で利用できます。ユーザー数が増え続けていることが、本シリーズの高い評価を示しています。現在、BEARINXオンラインEasyシリーズには以下のモジュールが含まれています。
● BEARINXオンラインEasy Linear
● BEARINXオンラインEasy Friction
● BEARINXオンラインEasy Linear System
● BEARINXオンラインEasy Ballscrew
● BEARINXオンラインEasy RopeSheave
● BEARINXオンラインEasy EMachine
シェフラーの顧客、販売パートナー、大学向けのBEARINXオンライン
BEARINXオンライン計算は、フルバージョンのシステムレベルと同じもので、特定の顧客にさらなる計算、分析オプションを提供します。
● BEARINXオンラインShaft計算
● BEARINXオンラインSpindle計算
● BEARINXオンラインLinear計算
これらのモジュールの使用は契約で規定されており、初期導入と利用方法に研修に対してのみ費用がかかりますが、ライセンス料金や維持費はかかりません。計算はオンラインで行われるため、インストールは必要ありません。顧客は、ユーザー契約後、アクセスデータ(ログイン名とパスワード)を受け取り、自社の軸システムの計算モデルを開発し、軸受支持部を分析できます。
*本リリースは、2016年2月9日にドイツ・ヘルツォーゲンアウラッハで発表されたプレスリリースの抄訳です。
市場に定着したBEARINX軸受計算プログラム。シェフラーは、様々なターゲットに適した
機能の活用を可能にするBEARINXのオンラインバージョンを提供しています。
BEARINXを使用することで、設計の段階で、特定の動作条件での軸受の動作を明らかにすることが可能です。複雑なギアボックスシステムにおいて、重要な軸受位置を最適に設定することは非常に重要な要素です。
シェフラージャパン株式会社ホームページはこちら