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新製品「LTC6811」を発売開始【リニアテクノロジー】

2015年11月18日

0.04%の測定精度を達成しコスト低減と安全性向上を実現した車載用高電圧バッテリ・スタック・モニタ


リニアテクノロジー㈱は、LTC6804のドロップイン互換品であり、性能向上と25%の価格低減を実現した高電圧バッテリ・スタック・モニタ「LTC6811」の販売を開始しました。LTC6811は8mmx12mmの小型表面実装SSOPパッケージで供給されます。1000個時の参考単価は8.19ドルからで、リニアテクノロジー国内販売代理店経由で販売されます。サンプルとデモ・ボードは、リニアテクノロジーのWebサイト(www.linear-tech.co.jp/product/LTC6811)または国内販売代理店各社経由で入手いただけます。

LTC6811は、深く埋め込まれたツェナーの電圧リファレンス、高電圧マルチプレクサ、16ビット・デルタシグマADC、1Mbps絶縁型シリアル・インタフェースを内蔵した、ハイブリッド/電気自動車向けの完全なバッテリ測定ICです。LTC6811は、直列に接続されたバッテリ・セルを最多12個まで、0.04%を超える高い精度で測定することができます。 プログラム可能な8通りの3次ローパス・フィルタ設定を使って、ノイズを大幅に低減できます。最速ADCモードでは、すべてのセルを290μ秒以内に測定できます。

大型バッテリ・パックに対応するため、リニアテクノロジー独自の2線isoSPI™インタフェースを使って複数のLTC6811を接続し、同時に動作させることができます。この内蔵インタフェースは、最高1Mbpsのデータ・レートで、電気的に絶縁された高RFノイズ耐性の通信を行います。ツイストペア・ケーブルを使って、多数のLTC6811を1個のホスト・プロセッサにデイジーチェーン接続することができるので、高電圧バッテリ・スタックの数百個のセルを測定可能です。

LTC6811は3世代の路上実証済みバッテ・モニタICの後続デバイスであり、自動車および産業用アプリケーションの環境、信頼性、安全面での要求を十分満たすように設計されています。LTC6811は-40℃~125℃で動作することが規定されています。また、ISO 26262(ASIL) 準拠システム向けに設計されており、冗長電圧リファレンス、ロジック・テスト回路、クロス・チャネル・テスト、オープンワイヤ検出、ウォッチドッグ・タイマ、シリアル・インタフェースのパケット・エラー・チェックなどの機能によって、幅広いフォルト検出が可能です。

リニアテクノロジーのLTC6804バッテリ・スタック・モニタを使った既存の設計にとって、LTC6811はドロップイン差し替えが可能であり、フィルタのカットオフ周波数、パッシブ方式およびアクティブ方式のセル・バランシング制御機能、および新しいADCコマンドが追加されており、動作の安全性を高めるためにフォルト検出率を上げています。LTC6811はリニアテクノロジーの Linduino™技術(Arduinoベースのマイクロコントローラ・ボードおよびソフトウェア・ライブラリ)によってサポートされています。このマイクロコントローラ・ボードは電気的に絶縁されたUSBポートを備えており、LTC6811のデモ・ボードと直接接続できるので、LTC6811を評価し、アプリケーションを開発するためのシンプルなプラットフォームを提供します。


LTC6811の特長
リニアテクノロジーのLTC6804のピン互換アップグレード・デバイス
コストをLTC6804より25%低減
性能を向上
ソフトウェア互換
直列接続した最多12個のバッテリ・セルを測定
スタック可能なアーキテクチャにより、数百個のセルをモニタ可能
isoSPI™インタフェースを内蔵
1Mbpsの絶縁型シリアル通信
1本のツイストペア・ケーブルで最長100mまで通信可能
EMIの影響を受けにくく、EMI放射が少ない
全測定誤差 : 1.2mV(最大)
システム内の全セルを290μsで測定
電圧と電流の測定を同期化
周波数設定可能な3次ノイズ・フィルタを内蔵した16ビット・デルタシグマADC
ISO26262準拠システムに対応した設計
プログラム可能なタイマを使ったパッシブ方式のセル・バランシング
5つの汎用デジタル入出力またはアナログ入力
温度などのセンサ入力
I2C またはSPIのマスタとして構成可能
スリープ・モード時の電源電流 : 4μA
48ピンSSOPパッケージ


リニアテクノロジーについて
S&P 500の一員であるリニアテクノロジーは、過去30年にわたり広範囲に渡る高性能アナログICの設計・製造及びマーケティング活動を行い、世界中の多くの企業に提供しています。リニアテクノロジーの半導体は、私たちのアナログ世界と「通信」、「ネットワーキング」、「産業」、「自動車」、「コンピュータ」、「医療」、「精密機器」、「民生」さらには「軍需航空宇宙」システムで幅広く使用されている、デジタル・エレクトロニクスとの架け橋の役目を担っています。リニアテクノロジーは、パワーマネージメント、データ変換、信号調整、RF、インタフェース、μModuleサブシステム及びワイヤレス・センサ・ネットワーク製品を設計・製造・販売しています。詳細は同社Webサイトをご参照ください。http://www.linear-tech.co.jp


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