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コンパクトカー向けドラムブレーキ用電動パーキングブレーキを開発【コンチネンタル・オートモーティブ】
2015年11月16日
● 新たに開発された製品により、ドラムブレーキを採用する低価格帯車両に電動パーキングブレーキを実現
● 電動パーキングブレーキはドライバーにさらなる安全性と快適性を提供、インテリア設計の選択の自由度向上で自動
車メーカーに貢献
国際的自動車産業サプライヤー、コンチネンタルはドラムブレーキ向け電動パーキングブレーキ(EPB)コンセプトを開発いたしました。これらは、現在、後輪のドラムブレーキで機械式パーキングブレーキを兼用している低価格帯車両セグメントに向け開発されたものです。「ドラムブレーキと電動パーキングブレーキを統合することにより、コンパクトカーに簡単に、ボタン1つで操作できるソリューションの提供が可能になります。比較的リーズナブルなコストで高価格帯モデルとまったく同じ快適性と安全性を備えることが可能です。」このように述べるのはコンチネンタルのシャシー&セーフティー部門HBS事業部のエグゼクティブ・バイス・プレジデントを務めるマティアス・マチック(Matthias Matic)です。この新しい電動パーキングブレーキソリューションの量産開始は2017年を予定しています。
システムは、後輪のドラムブレーキのベースパネルにそれぞれ組み込まれた2つのアクチュエーター、制御ソフトウェアから構成されており、電動パーキングブレーキのエレクトロニクスはESC(横滑り防止装置)に統合されます。低価格のドラムブレーキ、ビルトイン構造の制御エレメントとESCを介して制動することで、軽量、高効率、低コストを同時に実現し、コンパクトカーに適したシステムにします。電気機械式システムの機能は、小型トラックやSUVに使用されているドゥオ・サーボ式ブレーキへも適応が可能となります。
電動パーキングブレーキの利点と装着率
機能の点からいえば、電動パーキングブレーキはディスク式また、ドゥオ・サーボ式EPBとまったく同様の利点を提供します。ボタン1つで操作でき、さまざまなサポート機能(坂道に停車した際の発進サポートなど)、そして、ドライバーへの更なる快適性と安全性の提供です。自動車メーカーにおいても、パーキングブレーキのレバーが不要となるため、インテリア設計の選択の自由度向上に貢献が可能となります。
「今後数十年で、異なる車両クラスでハンドブレーキレバーは序々になくなっていくと予測しています。そして代わりに電動パーキングブレーキが装着されることでしょう」。マチックは説明します。「ヨーロッパでは2015年末の時点で4台に1台の割合で電動パーキングブレーキが装着されると予測されており、2008年と比較すると5倍以上の規模となっています。」
さまざまな電動パーキングブレーキのタイプ
ドラムブレーキ型のデザインに加え、コンチネンタルではドゥオ・サーボ(DS)式、キャリパー一体型(CI)の電動パーキングブレーキ製品を提供しています。EPB-DS は高級車、スポーツカーやSUVに適しており、EPB-CIはキャリパー内蔵式です。すべてのタイプで制御ユニットはESCシステムに組み込まれ、パーキングブレーキを作動させます。
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