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オーストラリアで世界初の対カンガルー安全テストを開始【ボルボ・カー・ジャパン】

2015年11月4日

ボルボはオーストラリアにおいて、多くの経済的損失が発生する原因のひとつであるカンガルーとの衝突事故を解決するために、カンガルー検知技術の開発に着手しています。

ボルボの安全技術者チームは、オーストラリア首都特別区周辺を訪れ、野生のカンガルーの道路沿いでの行動を観察・記録しました。ここで収集されたデータは、世界初のカンガルー検知および衝突回避システムの開発に用いられる予定です。

オーストラリア自動車ロードサービス(NRMA)によると、毎年2万件以上のカンガルーとの衝突事故が起きており、自動車保険の請求額は7500万豪ドルを超えています。動物との衝突事故による死者や重傷者による被害は計り知れません。

ボルボはこの問題を解決するために、レーダーとカメラ技術を使ってカンガルーを検知し、事故が差し迫った場合、自動でブレーキを作動させる独自システムを開発しています。



ボルボの上級セーフティエンジニアのマーティン・マグナッセンは、「ボルボの歩行者検知機能は市街地走行に重点を置いていますが、カンガルー検知の研究は高速走行時を重視しています。カンガルーは非常に予測しにくい動物であり、衝突を回避するのは困難です。しかし、我々のテクノロジーにさらに改良を重ねることで、カンガルーを検知し、高速道路での事故を回避できると確信しています」と語りました。

また、「スウェーデンでは、道路上で深刻な脅威となるヘラジカやトナカイ、牛など、大型で比較的動きの遅い動物に関して研究を行いました。カンガルーはこれらの動物よりも小さく、行動はさらに予測できません。ですから、我々の技術に、実際に野生のカンガルーがいる状況でテストし改良を加えることが重要となるのです」と、マーティン・マグナッセンは付け加えます。

さらに、マーティン・マグナッセンは、「ボルボの衝突回避・軽減オートブレーキは、人間の反応よりも遥かに早く、瞬時にブレーキをかけることができる、まさに画期的な技術です。オートブレーキシステムの可能性は、まだ始まりに過ぎません」と述べました。

ボルボカー・オーストラリアのマネージングディレクターであるケビン・マッキャンは、「カンガルー検知技術の研究は、2020年までにボルボに乗車中の死者、重傷者をゼロにするという目標の実現に向けた最新の重点研究のひとつです」と語ります。

また、マーティン・マグナッセンは、「この技術は、ドライバーの責任を回避するために開発されたものではありません。ドライバーの不注意に対し、警告を発し、最終的に衝突を避けるため、フルブレーキを作動させるというものです」と述べました。

ボルボは、キャンベラ近郊のタイドビンビーラ自然保護区において、カンガルー検知の調査を実施しています。キャンベラは、オーストラリアでカンガルーとの衝突事故の多いエリアのひとつです。








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#2015年11月4日