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『ISG搭載エンジン用可変ダンパ式オートテンショナ』を開発【NTN】

2015年10月27日

『ISG*1搭載エンジン用可変ダンパ式オートテンショナ』を開発
【ISG搭載エンジンの始動時の安定性と走行時の低燃費を両立!】


NTN㈱(以下NTN)は、エンジンの状態に応じて補機ベルトの張りを自動的に調整する『ISG搭載エンジン用可変ダンパ式オートテンショナ』を開発しました。
近年、自動車の低燃費化を目的に、信号待ちなどの停車時にエンジンを停止するアイドリングストップ機構を採用する車両が増えています。アイドリングストップ機構では、ドライバーの発進操作を検知してエンジンを再始動しており、始動方式として、ジェネレータ(発電機)がスタータ(始動用モータ)の機能も兼ねる「ISG方式」が主流となっています。しかしながら、これまでISG方式の補機ベルトの張力を調整するオートテンショナは、アイドリングストップ状態からエンジンを再始動する時に必要なベルト張力を確保する設定か、通常の車両走行時の燃費を向上させるためにベルト張力を低く維持する設定か、いずれか一方の設定を選択しなければなりませんでした。
今回開発した「ISG搭載エンジン用可変ダンパ式オートテンショナ」は、エンジンの状態に応じてテンショナの設定を自動的に最適化することが可能で、ISGを搭載したエンジン車両において、エンジン再始動時の安定性と走行時の燃費向上の両立を実現しました。
本開発品は、油圧式のオートテンショナであり、内部設計を工夫することで、オイル流路を従来の1経路から流路抵抗の異なる2 経路とし、その流路を補機ベルトによる力の伝達方向に応じて自動的に切り替える構造としました。これにより走行時には比較的低い張力を与え、燃費向上を可能にするとともに、エンジンの再始動時には瞬間的に必要な高い張力を確保しています。また、切り替え機構のない当社従来品と部品の共通化を図り、取り付けの互換性も確保しました。
ベルト駆動ISG方式は、従来のエンジンから補機レイアウトの大幅な設計変更が不要であるとともに、素早く静かにエンジンを再始動できることから、マイルドハイブリッド*2などにも採用されており、今後さらなる普及が想定されます。
本開発品をお客さまに提案し、グローバルに展開することで、ISGエンジン搭載車のさらなる低燃費化要求に貢献してまいります。
NTNは、本開発品を10月29日~11月8日に東京ビッグサイトで開催される「第44回東京モーターショー2015」に出展します。

*1)Integrated Starter Generatorの略称。ジェネレータとスタータが一体化されたモータのこと。
*2)エンジンを主要動力源として使用し、比較的小型の電池とモータでアシストするハイブリッド車。


【特長】 燃費向上と高安定性を両立
 ① 燃費向上 : 定常運転時のベルト張力を低く維持
 ② 高安定性 : ISG始動時には高いベルト張力を瞬時に発生

【用途】 自動車用エンジン補機駆動ベルトの張力調整

【販売目標】 2020年20億円/年

【お問い合わせ先】 自動車事業本部 事業企画部 TEL 0538-37-8418

【商品写真】

ISG搭載エンジン用可変ダンパ式オートテンショナ(左)とカットモデル(右)

【適用部位】

補機ベルトシステム








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