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トヨタ新型プリウスに搭載される製品を開発【デンソー】
2015年10月29日
デンソー、トヨタ新型プリウスに搭載される製品を開発
~環境性能と安全性能の向上に貢献~
㈱デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二)は、トヨタ自動車㈱と共同で新型プリウス向けの製品を開発しました。環境分野では小型軽量化された新型パワーコントロールユニットとモーターステーターを共同で開発、安全分野ではミリ波レーダーと画像センサー、およびITS Connect対応車載機を共同で開発し、衝突回避支援などの安全機能の実現に貢献しています。また、カーエアコンシステム省動力化により、快適性と環境性能の両立に貢献しています。
環境性能の向上に貢献
1. パワーコントロールユニット
パワーコントロールユニットは、電池からモータージェネレーターに流す電流を調整するインバーターなどを備えた製品です。車両の高機能化、高性能化に伴い、小型化、高出力化が求められており、今回開発した新型パワーコントロールユニットは、冷却構造の改善や電子制御回路の集積化によって、従来のプリウス搭載品に比べて約33%の小型化を実現しています。
2. モーターステーター
ハイブリッド車に搭載されているモーターは、車両を駆動する機能とブレーキング時に発電する機能を併せもちます。ステーターは、モーターの基幹部品で、コイルに電流を流すことで磁力を発生させローターを回転させます。
今回、デンソーはトヨタ自動車株式会社と共同で、独自の新しい巻線方式を用いた高回転モーター用のステーターを開発し、従来のプリウス搭載品に比べ2割以上の軽量化を実現しました。
安全性能の向上に貢献
1. ミリ波レーダー、画像センサー
ミリ波レーダーは電波により前方の走行車両や物体までの距離や方位を検知し、画像センサーはカメラにより道路上の白線や前方の物体を識別するセンサーです。
従来、これらのセンサーは単独で機能していましたが、今回、2つのセンサーの機能を組み合わせることにより、それぞれのセンサーの特徴を生かし、より早くより正確な検知を可能にしました。これにより、衝突回避支援(対車両、対歩行者)、全車速ACC、車線逸脱防止、夜間視界支援などの安全機能の実現に貢献しています。なお当製品は、トヨタ自動車㈱のミディアム・上級車向け予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense P」に搭載されています。
2. ITS Connect【注1】対応車載機
ITS Connect対応車載機は、交通事故防止や交通の効率化を実現するための無線通信を行う車載機です。
今回デンソーが開発した車載機は、(1)数百メートル以内の車両、路側装置とリアルタイムに情報交換できる無線通信機能、(2)周囲に伝達するための自車位置の緯度、経度を決定する位置検出機能、(3)無線通信で得た情報から、周辺状況を判断し、実施すべき運転支援を決定する状況判断機能を備えています。これにより、自動車とインフラ、自動車同士を通信でつなげるITS Connectの実現に貢献しています。
<注釈>
【注1】 ITS専用周波数(760MHz)による路車間・車車間通信を活用した協調型運転支援システム
快適性と環境性能の両立に貢献
カーエアコンシステム
今回デンソーが開発したカーエアコンシステムには、より効率化された電動コンプレッサーとエジェクタ一体型のエバポレータ―(熱交換器)が搭載されています。これにより、従来のプリウス搭載品に比べて、冷房時の消費電力を約18%低減しています。
また冬季の暖房性能と窓ガラスの曇り防止を両立する内外気2層構造を採用することで、換気による熱損失の30%低減を達成しました。内外気2層構造とは、乗員の足元には内気として温められた空気を循環送風し、曇りを防ぐ必要のある窓側には湿度の低い外気を送風することで、暖房性能と視認性を両立する技術です。
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