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アジア太平洋地域におけるカラートレンド予測【BASF】

2011年10月5日

最新のカラートレンドのテーマは「Come Closer」(もっと近くに)
アジア新興国の自動車市場では、高級感のあるブラック、グレーやシルバーの人気が2、3年継続すると同時に、鮮やかな色調で色味のバリエーションが拡大
二輪車では、主流の小型モデルでキラキラした意匠やはっきりとした色調が人気。大型モデルでは艶消しホワイトなどグローバルトレンドと同様のカラー
社会経済的要素がカラートレンドに影響

BASFコーティングスジャパン株式会社(本社:横浜市戸塚区、代表取締役社長:佐藤昭彦、以下BCJ)は本日、2、3 年先のアジア太平洋地域のカラートレンドを含む世界のカラートレンド予測を発表しました。カラートレンド予測のテーマは『Come Closer』(もっと近くに)で、社会的および経済的に困難な現状を脱し、前向きに進もうというメッセージを昨年に引き続き顕著に表現しています。また同時に、人との絆や自然と共存する大切さを再認識することも『Come Closer』の重要なコンセプトとなりました。

アジア太平洋地域におけるカラートレンド

変化の早いアジア太平洋地域では、存在感、競争や成功といったことが注目されています。そのトレンドは、2、3年先に自動車産業で使われる色に反映されます。アジアの高揚感とパワーを表現する、強さのあるカラーは、中国やインドなどの新興国で増加すると予測されるパーソナルな小型車向けです。アジアの成長市場では、ストレートな色調のキャラクターカラーが好まれます。上質なシルバーやブラックは、知性や思慮深さをイメージし、成功を象徴するカラーとして人気が続くでしょう。
一方、より幅広いユーザーをもつ二輪車は、地域性や使用目的を反映して人気のカラーも異なります。小型スクーターでも一家に一台のファミリーユース目的では保守的で高級に見えるブラック、グレーやパールレッドが好まれ、若者がパーソナルユース目的で購入する市場では、ホワイトやビビッドカラーなどかっこよさやおしゃれ感が求められます。基本的に、大型はよりグローバルトレンドに近く、小型ほど地域の特徴が現れたカラーが好まれる傾向は続き、少しずつグローバルトレンドを各地域のトレンドに織り交ぜたカラーが誕生してくるでしょう。

BASF コーティングスアジア太平洋地域のカラーデザインを担当するチーフカラーデザイナー・松原千春は次のように述べています。
「BASFが予測する最新のカラートレンドは、日本、アジア、そして世界におけるそれぞれの社会的、経済的な状況を強く反映しています。今日、私たちは過剰な情報に翻弄され、正しい情報を得ることが困難になってきています。『Come Closer』 (もっと近くに)は、物事の本質を知るには、近づいたり、引いたりして観察や認識することが重要であり、さらに視点を変えることで、新しい発見があるというメッセージが強く込められています。」

世界のカラートレンド

北米、欧州、アジア太平洋の3地域の共通点は、人々の繊細な感覚、複雑な感情や意識が強く反映されたトレンドであるということです。世界共通のカラートレンドは『Complex Simplicity (精妙なるシンプルさ)』、『Collective Individual(集合体としての個人)』、『Intuitive Logic(直感的なロジック)』の3つに分類されます。ラグジュアリーなデザインより、控えめなエコロジー志向、かつシンプルな価値観が浸透していること、個人主義でありながら社会的な絆や家族との絆などリアル・バーチャル双方のコミュニティとの連帯感がトレンドの背景にあることが特筆すべきポイントです。

世界の先進国のトレンドは、温かみがあり、落ち着いた明るいブラウンに代表される、心安らぐ控えめなカラーやあまり強すぎない中間色調のカラーです。
また新しい時代に向かって、今までになかった色域や意匠のカラーが現れてくるでしょう。一方、アジアの新興国では、物質的な社会ムードを反映した、勢
いや情熱を感じるストレートなカラーが求められるものの、高級感のあるブラックやレッド、未来的なカラーの代表であるシルバーには少しずつ知性的な表現が加わっていくでしょう。

BASFコーティングス(BASFの塗料事業本部)について

BASFコーティングス社(BASFの塗料事業本部)は、高品質かつ革新的な自動車用塗料、自動車補修用塗料、工業用塗料、建築用塗料、およびそれらの応用に必要なプロセスの開発、生産、販売を行っています。BASFは、ヨーロッパ、北米、南米、アジア太平洋の塗料市場で確固たる地位を保持しています。2010年におけるBASF コーティングスの総売上高(世界)は26億ユーロでした。BASF コーティングスの詳細情報はwww.basf-coatings.com(英語)、www.basf.co.jp/coatings (日本語)をご覧ください。

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、「ザ・ケミカル・カンパニー(The Chemical Company)」を標榜する世界の化学業界のリーディングカンパニーです。製品ラインは、化学品、プラスチック製品、高機能製品、農業関連製品、ファインケミカル製品、石油・ガスと多岐にわたっています。BASFは信頼に応えるパートナー企業として、化学を通じあらゆる産業のお客様のさらなる成功を支援しています。また、高付加価値製品と高度なソリューションの提供により、気候保全やエネルギー効率の向上、栄養、交通・運搬環境の改善といった世界的な課題の解決に重要な役割を果たしています。 2010年の売上は約639億ユーロで、従業員数は約10万9,000人です。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英語)、newsroom.basf.com (英語)、www.japan.basf.com(日本語)をご覧ください。

BASFカラートレンドファクトシート

共通テーマによる各地域のカラー比較

『Complex Simplicity (精妙なるシンプルさ)』
ラップトップ、スマートフォンなどデジタル機器を携帯しながら遊牧する「デジタルノマド」なライフスタイルは機能的かつ創造的な新しいエコの象徴です。このようなシンプルで現実的なエコのコンセプトは、高度なインフラによって実現します。現代風に解釈された素朴なデザインは、生命力にあふれています。
一見シンプルでもよく見ると、テクノロジーを感じる考え抜かれた複雑な効果をもつカラーが中心です。ソリッドで表現されたエコカラーも新鮮です。


『Collective Individual(集合体としての個人)』
個人とコミュニティのバランスについて再考し、個人のアイデンティティー、生立ちや記憶を尊重しつつ、互いに助け合い、人との密接な関係を作り上げていくことこそ、未来の個人のあり方です。
ソフトで快適なイメージのウォームカラーを、不透明な質感で表現しています。レトロなソリッド調カラーはコンセプトを表現しています。


『Intuitive Logic(直感としてのロジック)』
難しい技術を直感的に楽しく操作することが可能になりつつあります。未来は柔軟なものの見方を求め、それにより想像をこえる美の世界が現れるのです。
未来イメージのカラーは、人工的なだけでなく、感覚的でもあります。定番を進化させた近未来を感じるカラーと、ユニークで不思議な魅力をもつ、見たこともないカラーとして表現されます。

 

地域別カラートレンド

アジア太平洋地域
『Glamorous Expectations(魅惑的な期待)』

変化の早いアジアでは、高揚ムードの市場にあって、存在感、競争や成功といったことが注目されています。同時に、現実的で、独自の視点で物事を客観視する人々は、未来に備えて心身ともに自己研磨していきます。アジアの高揚感とパワーを表現する、強さのあるカラーは、新興国で増加すると予測されるパーソナルな小型車向けです。アジアの成長市場では、ストレートな色調のキャラクターカラーが好まれます。上質なシルバーやブラックは、知性や思慮深さのトレンドを反映し、成功を象徴するカラーとして人気が続くでしょう。


北米
『Unsure Believers(確信のない信奉者)』

北米のトレンドに影響をもたらす要因は、倫理的な側面です。信頼の回復、感覚的な価値基準が求められ、私たちが身近に感じるデザインへの強い欲求がみられつつも、改革はスピーディーには進みません。現実逃避は、ファンタジートレンドへの注目を加速させます。立体的な意匠、異色相変化するカラー、数種類の意匠を組み合わせた、曖昧さを感じるカラーが心地よさを与えます。



欧米
『Delicate Pursuit(デリケートな探求)』

社会におけるアイデンティティーや受容性に関する探究を繰り返す歴史の中から、ヨーロッパ人にとって「移住」は密接な問題です。今日、文化の普及、多様な方針や神聖さなど、テーマは多岐にわたります。欧州で急成長するブラウンはナチュラルで心地よいイメージから、エキゾチックな表現へと移っていきます。
また、落着きのあるライラックなど、欧州では全く新しいキャラクターカラーが現れるでしょう。欧州の民族移動を象徴するような、色相がぶつかり合うような強いミックス感のある意匠も見られます。


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